民衆の敵〜世の中、おかしくないですか!?〜 #08[字][多][デ]【篠原涼子VS古田新太】 2017.12.11
(智子)反対住民の方たちを強制排除してしまったこと大変申し訳ございませんでした。
(井上)権力の乱用だぞ!
(井上)市民を傷つけるのがお前の仕事か!
(智子)政治に裏なんてあっちゃいけないんです。
その権限を正しく使うためにも全てのスタッフを解任いたします。
(誠)クーデターか。
(園田)じゃあこの状況変えてくれるんじゃないですか?
(若宮)あの女記者佐藤の知り合いでした。
(犬崎)面白そうな女じゃねぇか。
表に出てきてもらいましょうか。
どうしてもあなたのことが必要なの。
副市長になってください。
(未亜)
今の世の中突拍子もないことが起きる
(記者)市長。
昨日の会見でおっしゃったこと撤回するおつもりはないんですね?ないです。
昨日の会見は犬崎派との決別ということでよろしいんですか?そう思われても構いません。
井上さ〜ん!
でも突拍子もないことは実は突拍子もなく起きたりはしないらしく…
(記者)握手をお願いできますか。
(井上)えっ?んっ。
(井上)ああ…いや…。
この佐藤智子という女が突拍子もないことをしでかしているだけなのだ
・はい。
あおば市役所秘書課です。
・
(男性)昨日の会見よかったよ。
しかし民意の流れは完全に佐藤智子
(秘書)課長どうにかなりませんか?ずっと鳴りっぱなしですよ。
(秘書)首を切られた僕たちが何でこんな電話を受けなきゃならないんですか。
(富田)まあまあ。
すぐに指示がくるから待ちなさい。
市民局長は井口さん。
この人ね優しいんだよ。
秘書たちもスタッフも全員味方でがっちり固め…
でね…私設秘書は和美さん。
(和美)えっ?私!?そう。
あっという間に新政権の一丁上がり
これで市議会のドン犬崎の地位は失墜
私としてもいつ犬崎会派をやめるかって話になる
アハハハ…。
(シャッター音)
…ってはずだったんでしょうけど
(目覚まし時計の音)
(未亜)うーん…。
(未亜)政治ってそんなに甘くないんですよね。
さて急いで行くべきか。
もう一度寝るべきか。
ここは市長のお手並み拝見ってことで。
・どうしよう…。
(和美)えっ?誰も?秘書課だけじゃなくて?
(和美)市役所の職員全員が仕事放棄してるっていうこと?そう。
窓口業務以外はね。
いくら犬崎でもそこまでするなんて…。
ハァ…ホントだよ。
まさか役所まで巻き込むとはさ。
でもさ役所っていうのは市長の指示の下動くのが原則なのよ。
それを無視するような行動は服務規定に反するから…。
はっきり言うね。
あなたが市長でいるのもそう長くはないって見切ったんだと思う。
ってことでクーデターは失敗。
流れは一気に犬崎派になっちゃいました。
(記者)今回の件どう思われますか?
(前田)市長が僕を解任したいっていうならそれでいいんです。
ただ今の状態で市政を放り出すなんてできませんよ。
実は以前から市長は精神的に不安定なところがありまして…。
あっ。
アハハハ…これは書かないでくださいよ?怖い怖い。
プライドを傷つけられた男ってどんな復讐でもしちゃいますからね。
(未亜)おはようございまーす。
(前田)おはようございます。
(男性たち)おはようございます。
(前田)いや〜さっきは記者に囲まれて大変だったよ。
まあねガツンと言っといたから。
これで佐藤智子も終わりでしょう。
(男性)このまま一気に引きずり下ろしちゃいましょう犬崎先生。
(犬崎)あと一押しだな。
大変なことになっちゃいましたね。
(前田)いよいよ前田の時代かな。
(男性たち)ハハハハ!
(誠)いつまでこんなこと続ける気ですか?あっ?
(誠)市民は混乱しています。
それが狙いだからな。
市長から副市長就任の打診がありました。
(前田)まさか受けたんですか?
(誠)まだ保留にしていますが僕がもし副市長になれば今ある問題全て解決することができます。
何が言いたいんですか?役所の業務をすぐに再開させてください。
でなければ?
(誠)失礼いたします。
あれ?えっ?何か流れちょっと変わっちゃいました?あっ…。
あっすいませんあの…。
ちょっとおなか痛くなっちゃったんで失礼しますね。
すいません。
失礼します。
ねえ藤堂さん。
副市長受ける気あるんですか?ないですよ。
ああ言えば犬崎たちもこの状況を考え直すんじゃないかと思っただけです。
何だ…。
藤堂さんに乗っかっちゃおうと思ったのに。
ねえ誰にも言わないでくださいよ。
何か犬崎会派ってそんなに盤石なのかな?って私の直感がささやくんですね。
でもぶっちゃけ佐藤さんが犬崎さんに勝つ確率ってどれぐらいだと思います?あくまで勝ち馬に乗りたいんですね。
生活懸かってるんで。
(誠)今のところ犬崎じゃないかな。
これから先味方が増えれば話は別ですが。
(未亜)藤堂さんって…。
市長の味方ですか?民衆かな。
(未亜)民衆?政治家は常に民衆の味方であるべきじゃないですか?藤堂さん見てると中学のときの学級委員思い出すんですよね。
(誠)奇麗事に聞こえました?
(未亜)いえ。
学級委員長の枝川正孝君。
一生忘れない名前です。
地域センターの落成式?えーっとそれが月曜日。
月曜日ですね落成式。
はい分かりました。
・
(割り込み音)ちょ…ちょっと待ってください。
もしもし?はい。
バスの1日車掌?はい分かりました。
それが何日だ?あっちょっと待ってください。
もしもし?
(園田)はい。
ではよろしくお願いいたします。
失礼いたします。
ハァ…。
ハァ…後援会長から。
どうにかしろって。
ああ…。
(園田)やっぱりクーデターなんて無理な話だったんですよ。
期待しちゃったんだけどな。
(未亜)犬崎さんは引かないですよ。
佐藤さん下ろすまでは。
(園田)そっか…。
うわぁ!?びっくりした。
ちょっと。
市長がこんなとこ来ちゃ駄目ですよ。
だってさ…つい最近までここにいてさ。
ここに来たら仲間がいてさ…。
あ…そんな感傷的なこと言って僕たちを懐柔しようってつもりでしょ?ガオー。
怪獣だぞ。
…みたいな感じにさバカやってたころが懐かしいよ。
コーヒー入れるんで飲んでってください。
手詰まりって感じですか?うん。
(園田)こうなったら役所の人に土下座してみるとか。
それでもしね職員たちが市長側についてくれたとしてもじゃあその人たちの将来はどうするんですか?ローン抱えてる人だっているし子供がいたり親の面倒見てる人だっているだろうし。
上司の言うことを聞いて出世したいって思うのは当たり前ですからね。
(園田)今日よくしゃべりますね。
「みんなが幸せになりましょう」思えばいい政策でしたよね。
ざっくり幸せって。
何したって何しなくったってあんまり変わらないみたいな。
(園田)それじゃあ佐藤さんが何もしてこなかったみたいじゃないですか。
(未亜)え〜そんなふうに聞こえました?やっぱりそうだよね。
えっ?何すか?犬崎たちがやってくれたことを私もできるようにするしかないんだよな。
うん。
うん!おいしいこれ。
インキュベーションインバウンドって…。
絶対省エネじゃないよな。
分かりづらいっつうんだよ…。
・
(ノック)
(誠)失礼いたします。
ごめんね。
いいえ。
ちょっちょっ…ここ座って?はい。
何かさ議事録調べたんだけど何かこれごみ処理場の話なんだけどね前年度よりもごみが2,300tも増えてんだけどごみ処理場は減らす方向で検討中ってこれどういうこと?ああそれはですね。
点在している古い処理場を使い続けるよりより新しい性能のいい処理場に一本化しようってことです。
なるほど。
あっタンメン食べて。
いただきます。
タンメン食べたことないか。
タンメンくらい知ってます。
まただよ。
えっ?そういうところがね政治家っぽいんだよな。
どういうことですか?だから質問にストレートに答えてないってこと。
「タンメン食べたことありますか?」「タンメンぐらい知ってます」だからね食べたことあんのかねえのかそこ聞いてんだよ。
フフッ…確かに。
この質問だけはイエスかノーで答えてください。
はい。
副市長になってくれませんか?僕が副市長になってもあなたを助けられるかどうか分かりませんよ。
まただ。
なら答えはノーです。
どうしても?イエスかノーの二者択一を迫られたらノーと言うだけです。
じゃあさ副市長になってもいいよみたいな気持ちはある?もちろん。
あなたに興味がありますから。
もう少し返事は待っていてください。
・はいはい。
・
(職員)市長。
ふるさとフェアの時間ですが。
あっ…すぐ行くね。
はい。
ごめんあたし行かなきゃいけなくなっちゃった。
いい返事待ってます。
う〜ん。
タンメン食べてね。
伸びちゃうよ。
いただきます。
(西村)ごめん載せられなかった。
(和美)また?犬崎の圧力?
(西村)お前の立ち位置の問題。
(和美)うん?
(西村)記者として公正な立場に立ってるって言えるか?・
(春奈)平田さん。
(春奈)これ嘘ですよね?
(和美)えっ?
(和美)えっ?何これ!?
(和美)えっ?ちょっと何…疑ってんの?
(西村)ああ…いやいや。
(和美)事実なわけないでしょ。
きっと犬崎よ。
ネタ元探ってみてくれるか?
(春奈)はい。
今あかねは?
(和美)公平さん所。
迎えに行くなら一緒に行くよ。
(和美)一人で大丈夫よ。
大丈夫なわけないだろ。
記者に見つかったらそれこそ思うつぼだよ。
そうかもしれないけどでも何も悪いことしてないしそれにあなたが行ったらもっと面倒なことになるわよ?ありがとう。
じゃあね。
(未亜)あおば市名物あおば美人。
青くてしゃきしゃきおいしいですよ〜。
あおば市名物あおば美人…。
・あおば美人お願いします。
皆さま。
よろしくお願いします。
(未亜)え〜何で佐藤さん来るんですか?だってこれ一番最初にあたしが推したんだもん。
どうもこんにちは。
(女性たち)握手してください。
もちろんです。
ありがとうございます。
あっ!みんなありがとう。
来てくれたの?ありがとね!写真?はいチーズ。
ありがとうありがとうございました。
・
(記者)いたぞ!市長。
ご主人が女性記者と不倫しているというのは事実なんですか?何の話ですか?
(記者)ネットに写真まで出回ってるんです。
何か一言お願いします。
(安部)すいませんすいません…。
(安部)皆さまいらっしゃいますので市長もあちらへ。
失礼します。
(記者)市長!ハァ…。
だから嫌だったんですよあの人と一緒になるの。
ねえ私またかすんでますよね?・
(チャイム)
(公平)はいはいはいはい…。
・
(チャイム)
(公平)うるせえうるせえ…。
(チャイム)・
(公平)はいはいはいはい…。
(公平)母さんどうしたの?
(悦子)どうしたの?じゃないでしょ。
(公平)もうそんな記事信じてどうすんだよ。
火のない所に煙は立たないって言うでしょ。
あり得ないよ。
世間さまの目はそうはいかないの。
何だよそれ。
ねえあなた毎日こんなことやってるの?情けない…。
何が?
(悦子)嫁に養ってもらって子守させられて。
こんな生活してるからあんな記事書かれるのよ。
・
(悦子)学校でも大騒ぎよ。
校長の私の身にもなってよ!不倫も恥ずかしいけど大の男が仕事もしないで家で家事してるなんて…。
ねえ。
それ本気で言ってんの?仕事と家庭を両立させる難しさ母さんだって身に染みてるだろ?だからってあなたがこんなことやることないでしょ。
・
(チャイム)
(悦子)きっとマスコミよ。
どうしよう…。
ねえねえ…ねえホントに…。
(公平)何?落ち着いてよ。
はーい。
ちょっとお邪魔してもいいかな?
(公平)もちろん。
あっ母さん。
いつも佐藤さんご夫妻にはお世話になっております。
じゃああなたが…。
(公平)あ…うちの母です。
平田和美と申します。
ハァ…。
はい。
(犬崎)よう。
元気か?それ本気で言ってんですか?
(犬崎)俺たち子供のケンカしてるわけじゃねえよな?ここら辺で話し合わねえか?
(悦子)新しい家族の形ねえ…。
(和美)はい。
男性が専業で家事や子育てをすることは全然おかしなことではありませんよね?うーん…私も男女差別には反対。
でも男女それぞれに役割っていうものがあると思うのよ。
パパにはパパの。
ママにはママの。
(公平)役割って誰が決めるんだよ。
何であなたは今パンを作ってるの?このタイミングを逃すとおいしくならないの。
それとも男が天然酵母のパンを焼いちゃいけないんですか?
(悦子)そんなこと言ってないでしょ。
私はただあなたにちゃんと仕事をしてもらいたいから言ってるの。
ごめんなさいね。
そちらとうちの家庭の事情は違うでしょ?智子さんが子供の面倒を見ればいいじゃないの。
あなた男なのよ?こんなのまるで…。
ヒモみたいじゃない!公平さんはヒモなんかじゃありません。
でも世間はそう思うのよ。
世間が間違ってるということもありますよね。
あなたがそう言いたいのは分かるわよ。
一人で子供を育ててあれこれ言われることも多いんでしょ?ええ。
でも本当のことを話したらもっと色々言われると思います。
あっ公平さんもこっち来てください。
ちゃんと話しておきたいので。
(公平)はい。
あかねの父親のことです。
私友人の精子提供を受けてあかねを産みました。
(悦子・公平)えっ?信頼できる友人です。
でも恋愛感情はありません。
何でそんなこと…。
仕事に夢中で恋愛どころではなくて。
気が付いたら出産のタイムリミットが目前だったんです。
親御さんは?許したの?そんなこと。
勘当されました。
保守的な人たちなので。
当然ですよ。
分かってもらえない人には分かってもらえないんです。
しかたがないんです。
ですからホントに一人で一人っきりで自分は子供を持ちたいのか慎重に考えました。
よく考えた上での私が下した結論なんです。
今まではどうせ言っても理解してもらえないので隠していたんですけど。
でも今は分かってほしい。
認めてもらいたいんです。
何を認めろっていうの?ご自身が納得してればそれでいいじゃないの。
それじゃあ世間は変わらないんです。
この世の中にはもっといろんな生き方があっていいと思うんです。
恋愛して結婚して子供を持つ。
それが一番だってことは分かってるんです。
でも…恋愛できなかったら子供を持つ幸せも諦めなくてはいけないんでしょうか?じゃあ子供は?そんな不自然な形で生まれた子供はどうなの?不自然だとは思わせないです。
家族の形は一つじゃないです。
もっといろんな形があっていいと思うんです。
同性愛者の結婚だって認められるべきですし家事に専念する男性がいたっていい。
その多様性が認められれば人はもっと自由になれます。
世の中はもっと幸せになると思うんです。
すっげえ…。
俺そんなすてきな生き方に協力してたんだね。
ありがとう。
(公平)うん。
何か…理解できない私が悪いみたいじゃない?ああいえ…あのそういうことではないです。
いやそうなんだよ。
世間もそうなればいいんだよ。
母さんうまいパン焼くからさ食べてってよ。
で話ってなんですか?
(犬崎)和解ってことでどうだ?条件は?会見で言ったことを撤回しろ。
やっぱ無理。
だよな。
100万人の3分の1は何人だ?何なんですか?いきなり算数ですか?ざっと33万3,000人。
そこから10万引くと?23万3,000人。
何なんですか?いきなり。
俺はこの1カ月で残りの23万3,000人の署名を集める。
あとは住民投票で過半数を取ればあんたをリコールできるってわけだ。
リコール?市民があんたを首にするっていうことだよ。
さすがインターネットの時代だよな。
この3日間で10万人の署名が集まった。
和解かリコールかあしたまでに選べ。
話はこれだけだ。
(誠)リコールですか。
本当にそんなことできんのかな?ええ。
2009年には千葉の銚子市長2010年には鹿児島の阿久根市長がリコールされています。
マジか…。
でも和解するぐらいだったらリコールされた方がまだいっか。
市民があたしのこといらないって言ってんだったらしょうがないもんね。
フフッ。
まああなたらしいというか何というか…。
でも大丈夫なんですか?あんな記事出て。
ああ。
大丈夫大丈夫。
うちの旦那ねあんなことで動揺するようなやつじゃないから。
あなたは?あなたはどうですか?あたしはねまあ…。
本音言ったらあの写真見たときにはドキンとしたよ?だけどまあ疑うわけじゃないんだけど…。
本来だったら隣にいるのはあたしなんじゃないの?ってね。
まあそういうこともひっくるめてさあたしは市長の仕事を選んだんだけどね。
どうだ?
(未亜)すてきです。
決まってます!
(犬崎)そうか。
じゃあ駄目だな。
今日は庶民的じゃないとな。
おい若宮。
(若宮)はい。
(犬崎)安いスーツ持ってこい。
(若宮)はい。
(犬崎)住民の2分の1なめると痛い目に遭うからな。
(あかね)頑張れ頑張れ。
うわっすごい!飛んだ飛んだ。
次あたしの番。
(公平)聞いていい?
(和美)うん?何?どうしてさ父親をあかねちゃんに会わせないの?会いたがってるでしょ?
(和美)うん…。
でも生物学的には父親だけど社会的には父親じゃないから。
ふーん。
あくまで自分一人の子だってしたいわけだ。
それが私のずるいところなんだけどね。
ずるいかどうか分かんないけどさでも本当に自分一人の子だってしたいんだったら精子バンクとかもあったでしょ?もし私が突然死んだらって考えちゃったんだよね。
誰が子供の面倒見るんだろう?いざというときは頼りにしてるのに会わせないんだ。
ずるいね。
でもその人もよく「うん」って言ったね。
うん最初はね「とんでもない」って言ってたのよ。
でも私がしつこく何度も頼んだから本気だって分かったみたい。
「お前仕事誰よりも頑張ってるもんな」って。
ふーん…。
いい人だね。
(悦子)ずいぶん遠くに飛んじゃったわね。
ちょっと疲れたかな。
(公平)ハハハ…。
(あかね)大丈夫?
(悦子)うんちょっと休憩。
(悦子)うん?
(あかね)こうするとママ元気になるの。
(悦子)あ〜。
ああ気持ちがいい何か元気になってきたぞ。
(あかね)でしょ?よかった。
(悦子)あかねちゃんは優しい子なんだね。
いい決断だったね。
(和美)フフッありがとう。
ねえねえ。
あいつらってさいつまでいるのかな?
(和美)私なら朝まで張り込むわね。
そっか。
よしっ!
(和美)うん?えっ?何する気?後はよろしくお願いします。
(富田)おい看板外せ。
あと真ん中にテーブル席を用意しろ。
8名分だ。
(スタッフ)えっ…外すんですか?
(若宮)やれ。
(スタッフ)分かりました。
誰か偉い人来るんですか?
(富田)話題の本丸ですよ。
ハァ…。
・
(ノック)はい。
公ちゃん。
何何?どうした?やだ…。
もうさちゃんと説明しようと思って。
智ちゃんが入ると絶対めんどくさくなるから俺に任せてね。
うん…何を?説明するから。
(あかね)わ〜おいしそう。
おいしい!
(駿平)おいしいでしょ?
(和美)すいません。
(悦子)失礼。
(和美)これ見てください。
やだ…。
公平じゃない!
(公平)本日はお集まりいただきありがとうございます。
不倫なんか私一切しておりません。
(記者)でもお相手の方とスーパーであんなに仲むつまじく買い物してましたよね?はい。
あれはタイムセールがぎりぎり間に合って半額の牛肉が残っていたのでみんなで喜んでいたんです。
プッ…。
(記者)それだけじゃ市民は納得しませんよ。
たぶん何言っても納得しないと思うんですよ。
俺がここに出てきたことで信じてもらえないですかね。
普通妻が留守の間に無職の夫が別の女性といたら世間は不倫だと思うんじゃないですか?ああ…世間。
世間か…。
世間ってよく分かんないんですけど。
俺智ちゃんがすっげえ好きなんですよ。
だから智ちゃんが外で頑張って働いてるのを応援したいんです。
智ちゃんがどんどん奇麗になって楽しそうでそういうのそばで見てるだけでうれしくてたまんないんですよ。
世間さんはそれじゃ駄目ですか?こんなことよく人様の前で…。
恥ずかしいったらありゃしない。
(男性)小出先生いつも応援しております。
これからも頑張ってください。
(未亜)うれしいです。
ありがとうございます。
何か?ニューポートの反対派集会のはずだろ。
(未亜)えっ?いや…俺たち市長に呼ばれて来てるんだよ。
はぁ…あっまあじゃあ取りあえずお座りください。
どうぞ。
はい。
今日はわざわざ私のために集まっていただき感謝申し上げます。
(井上)おい。
何なんだよ?何であんたが出てくるんだよ。
人をだますようなやり方しやがって。
帰るぞ。
(犬崎)ああ井上さん。
ちょっと待ってくれ。
(犬崎)先日は手荒なまねをして申し訳なかった。
どうか一度だけ俺の話を聞いてください。
お願いします!
(男性たち)お願いします!井上さん。
別にケンカしようってわけじゃねえみてえだしちょっとぐらい聞いてやったら?ありがとうございます。
今日はまずニューポートについて話させてください。
ニューポートを造ると良いことと悪いことがあります。
みんながまず言うのはわがあおば市の財源が潤うということ。
今の時代何でもこの経済というものに流されてしまう。
人が置いてきぼりになってしまう。
これホントは一番悪いこと。
みんなそれを忘れてしまう。
俺だってそうだ。
井上さんたちの古里を奪うってことを忘れてた。
昔俺にも古里があった。
俺のじいちゃんはね北海道の小さな町で漁師をやってた。
それこそ今は市議会のドンなんていわれてる俺も毎朝じいちゃんを送り出し大人になったら漁師になるもんだと思ってた。
だからさ井上さんたちの気持ちが痛いほど分かる!
(犬崎)・「ヨイサーエー」・「エンヤーエー」・「エーエー…」・
(犬崎の歌声)・「ソイヤ!ヨー…」
(机をたたく音)泣き落としには乗らねえよ。
おい行くぞ。
(犬崎)井上さん!もう一つだけ。
(犬崎)俺にも子供や孫がいる。
俺の古里はもうあの小さな漁師町じゃない。
この町なんだよ!この町をもっと豊かにもっと幸せにする。
そのためのニューポートだ。
井上さんたちの海は奪ってしまうがこの古里のこのあおば市の未来のためなんだよ!バカバカしい。
帰るぞ。
(井上)おい。
井上さん。
俺はもうちょっとあの人と話してみるよ。
何言ってんだよ。
勝手にしろ。
どうもありがとう。
ありがとう。
申し訳ない。
本当に申し訳ない。
(拍手)
(犬崎)ありがとうございます。
俺は幸せ者だ。
本当にありがとうございます。
申し訳ない!本当に申し訳ない。
頑張ります。
(男性)ハハハ!さすがですな!
(前田)感動しました素晴らしい!
(未亜)お疲れさまですお疲れさまです。
犬崎先生のおじいさんって漁師さんだったんですね。
知らなかったです。
(犬崎)俺だって知らねえよ。
会ったことねえもん。
(一同)ハハハ…!
(未亜)アハハ…じゃあお疲れさまでした。
ハァ…ゲスはどこまでもゲスですね。
(未亜)藤堂さん。
犬崎さんのパーティーサボってこんな所にいたんですか?ハァ…もう勝負あったって感じですよ。
汚い手使って犬崎さん反対派丸め込んじゃったんですから。
(誠)残念そうですね。
(未亜)えっ?犬崎を勝たせたくないように聞こえてます。
(未亜)う〜ん…。
というか許せないんですよ。
何かみんな寄ってたかって佐藤さんをいじめてるみたいで。
(誠)いじめ?
(未亜)いじめは駄目です。
人の人生をね変えちゃいますから。
(誠)うん?これ小出さん?
(未亜)ウフフ。
頑張ってダイエットしたらいじめられなくなりましたけど。
カワイイは正義ですか。
でもいつまでもかわいくなんかいられないでしょ。
だからカワイイに代わる力を手に入れないと。
だから政治家になった。
(未亜)そう。
政治家の力。
すなわち権力。
うん?いけませんか?いや。
いいんじゃないですか?でも?
(誠)でもはないです。
ただ佐藤さんも同じようなこと言ってたなと思って。
市民のための政策を実現するためには権力が必要だって。
やっぱり。
学級委員の枝川君にそっくりですよ。
私がいじめられてるときに唯一相談に乗ってくれた子なんですけどそれがみんなにバレた途端に一番いじめてくるやつになったんです。
僕もそんなふうに見えます?いざとなったらいじめたりしません?誰もいじめたりしません。
一つ聞いてもいいですか?ずっと考えてたんですけど佐藤さんにあって私にないものって何ですかね?
(誠)うーん…どうだろうな。
夫と子供。
人生経験。
いやいやそうじゃないですよね。
ありがとうございます。
(ドアの閉まる音)へ〜…でお母さんまで来ちゃったんだ。
うん。
不倫なんかよりね「こんなヒモみたいな生活して!」って。
アハハ。
何か目に浮かぶね。
でも和美さんが助けてくれた。
和美さんが?うん。
家族の形はもっと色々でいいんだよって。
ふーん。
(バイブレーターの音)ねえこれさこんな倒れる必要あんの?忙しそうだね。
俺は先帰ってるね。
あっうん。
ねえ公ちゃん。
うん?今日はカッコ良かったよ。
いつもです〜。
じゃあね。
(ドアの開閉音)佐藤智子にあって私にないものそれは行動力でした。
・
(足音)
(未亜)あっ来た来た。
何?どうした?質問です。
私にあって佐藤さんにないものなーんだ?うーん…。
男にこびを売る。
違いますよ。
はい答えはこちら〜。
私のファンで〜す!イェーイ!ほらね。
じゃっ。
冗談ですって。
みんな市長をお待ちしておりました。
何で?直接市民と接してるのは若い職員たちだってことです。
訴えかけてみたりしちゃったらどうですか?えっ?皆さん今日は集まってくれてありがとうございます。
すみません。
何か私突っ走っちゃいました。
でもあのままじゃ市民のための政治ができないかな…なんて。
(安部)分かってますよ市長。
私たち市長のやり方に賛同してるからここに来てるんです。
(職員)僕この前道を歩いてたら「いつもありがとう」って言われたんです。
「私たちのためにありがとう」って。
それが市長の政策の成果なんです。
(職員)上の人たちには市民の声が聞こえないんです。
だから聞かせてください。
これからどうしたいのか。
市長のやりたいこと。
(安部)私たちが動きますから。
ホントにありがとう。
私も役所に政治なんか持ち込みたくないんです。
政治のための政治なんかもうしません。
市民の生活を見詰め市民の声に耳を傾ける。
ただそれだけをひたすら頑張ってまいります。
だから皆さんも一緒に頑張りましょう。
よろしくお願いします。
(若宮)役所の若い職員たちが市長につきました。
あっ?
(遼)お疲れさまです。
(未亜)あ〜先輩いいもの見逃しちゃいましたね。
(遼)えっ?何?
(未亜)佐藤市長が復活しそうなんで私犬崎派やめます。
(遼)いったい何なんだよ。
(遼)あっ!コデブーじゃん!ハハハ…懐かしい。
えっ?嘘…もしかして。
フフフ…。
小出未亜は覚えてなくてもコデブーは覚えてたんだね。
(遼)ごめん。
アハハいやいいんですよ。
私ももう忘れますから。
フゥ…バイバーイ。
じゃあお疲れさまでした。
あかねご挨拶は?こんにちは。
平田あかねです。
あかねちゃん。
(あかね)はい。
西村健吾です。
(あかね)はい。
ハハハ…。
幾つになったの?
(あかね)6歳になりました。
(西村)6歳か。
友達は?いっぱいいる?
(あかね)はい。
もしもし。
佐藤智子です。
和解はしません。
リコールでも何でもお好きにどうぞ。
ハァ…。
・
(ノック)はい。
・
(誠)失礼いたします。
どうした?これあげます。
これ…議員バッジじゃん。
ええ。
副市長お引き受けします。
ホント?あなたには僕が必要みたいですから。
キャー!ありがとう!旦那がいたんだ…。
よろしくお願いします。
こちらこそよろしくお願いします。
(智子のメッセージ)和解はしません。
リコールでも何でもお好きにどうぞ。
・
(ドアの開く音)
(若宮)お連れしました。
(若宮)どうぞ。
(犬崎)いや〜どうもどうも。
ようこそ。
さあどうぞ。
2017/12/11(月) 21:00〜21:54
関西テレビ1
民衆の敵〜世の中、おかしくないですか!?〜 #08[字][多][デ]【篠原涼子VS古田新太】
大好評、副音声企画開催!今夜はまさかのあの人が参戦!市議会のドン(古田新太)からの逆襲が智子(篠原涼子)を襲う
詳細情報
おしらせ
「東アジアE−1サッカー選手権 なでしこジャパン×中国」延長の際、放送時間繰り下げの場合あり。
番組内容
佐藤智子(篠原涼子)が犬崎和久(古田新太)に対しておこなったクーデターは大成功を収めたかに思えた。智子への市民の人気も高まったからだ。智子は平田和美(石田ゆり子)協力のもと、自ら秘書選定などを進めるが、犬崎の壁は厚かった…。
それは市役所職員の仕事放棄から始まり、犬崎派の前田康(大澄賢也)は、智子が精神的に不安定だという風評を流して人気失墜を企てる。
犬崎は派閥の幹部らに、智子を落とすためにはもう
番組内容2
一押しだと、げきを飛ばした。そんな犬崎に、藤堂誠(高橋一生)が智子から副市長就任の打診があったと明かす。自分が副市長になれば、今の市政の混乱を解決できると犬崎に突きつける。
事務所を出た誠を小出未亜(前田敦子)が追いかけてきた。未亜は誠に「副市長になるのか」と聞くが「そのつもりはない」と答える。さらに「市長の味方なのか?」との未亜の質問に、誠は「民衆の味方だ」と答えた。
市役所職員のボイコットに
番組内容3
手詰まりを覚えた智子は新人議員研修室へ。園田龍太郎(斎藤司)が「職員に土下座してみては?」などと智子に話していると、未亜が智子の『幸せになりましょう』との政策が、漠然としていてよく分からないと言い出す。結局、全ての政策を犬崎に動いてもらっていたと思った智子は、地道に解決するしかないと部屋を出た。
そんな時、智子の夫・公平(田中圭)の不倫疑惑が報道される。その不倫相手は和美で…。
出演者
篠原涼子
高橋一生
古田新太
前田敦子
千葉雄大
斎藤司(トレンディエンジェル)
若旦那
細田善彦
今田美桜
・
余貴美子
渡辺いっけい
・
大澄賢也
田中圭
石田ゆり子
他
スタッフ
【脚本】
黒沢久子
【音楽】
井筒昭雄
【主題歌】
AAA「LIFE」(avex trax)
【プロデュース】
草ヶ谷大輔
【演出】
金井紘
石井祐介
相沢秀幸
【制作】
フジテレビ
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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