【12月12日 AFP】米南部ルイジアナ州の元保安官代理2人が、互いの妻を含む家族を「交換」したことを理由に保安官事務所から解雇されたことは不当だとして起こしていた裁判で、米連邦最高裁は11日、原告の上告を棄却した。

 同州ボージャー(Bossier)郡の保安官代理だったブランドン・コーカー(Brandon Coker)さんとマイケル・ゴールデン(Michael Golden)さんは、互いの妻を愛するようになった。

 家族と相談した結果、2人は自宅を妻もろとも交換することにした。つまりゴールデンさんはコーカーさんの妻の家へ、そしてコーカーさんはゴールデンさんの妻の家で暮らし始めたのだ。両夫婦とも離婚手続きはとらなかった。

 2014年10月、2人の雇用主であるチャールズ・オーエンス(Charles Owens)保安官代理主任は、離婚せず家族の「交換」が行われたことを知り、衝撃を受けた。

 オーエンスさんは、「違法、不道徳、あるいはみだらな行為」を禁じた保安官の行動規範に違反したとして、2人に休職を命じた。

 裁判所文書によると、コーカーさんとゴールデンさんは、離婚成立までにそれぞれの家庭に戻らなければ「自主的に雇用関係を終了したものとみなす」と通達された。2人は上司の命令を無視し、解雇は違法だとして訴訟を起こした。

 だが、地方裁判所と控訴裁判所はともに上司の判断を支持する判決を下しており、今回の上告棄却により最高裁もこれら下級審の判断を支持した形となった。(c)AFP