私が大学を卒業して会社に入って間も無い頃、自分の能力が低すぎて仕事を進めて行く上で大変苦労しました。
どうして自分は周りの人達が普通にこなせることが出来ないのか。頭の整理ができなくて色んなことが頭の中でゴチャゴチャしている。ゴチャゴチャして整理が追いつかない中で、目の前の仕事をどんどん片付けなければらなず、焦りもあり、もう色々グチャグチャでそれはもう大変した。
正直、結構苦しみました。
しかし、入社して7年目を迎える現在に至るまでに努力を重ねて自分の能力を高めることができ、今は能力的に少し余裕を持って仕事が出来るようになるまで成長しました。
それは単に仕事に慣れたからではなく、新しい未経験のことにもすぐに理解し、対処することができるようになったので、以前と比べて格段に能力が増したと実感があります。物事の理解力及び短時間で理解する力が成長したのです。
このように私が物事の処理能力を高めることに成功した経験を通して、これまでの自分自身の試行錯誤の中で学んだこと感じたことを今回共有させていただこうと思います。
能力を高める上で必要なことはまず
記憶の仕組みについて理解を深めること
です。そして、それを前提にして
記憶に良い方法を理解した上で脳を正しく使うこと
また、
日々脳を鍛えることを習慣化すること
です。
これら理解して生活に取り入れることができれば、必ず個人の能力を高める、つまり物事を短時間のうちに深く理解し記憶することや状況に合わせてたくさんのアイデアを生み出したりすることが可能です。
日常の生活では記憶というものをあまり意識しないで暮していると思います。
この意識を変えるだけで今後の生き方に大きなプラスとなることが期待できます。
具体的には、新しいことを記憶する能力、新しいことを創造する能力、思考のスピードが格段に上がり、いままでの学習や経験等の古い記憶など蓄積されてきた知識に基づいた判断力、思考力もぐんぐん伸びていくでしょう。
それでは、より詳しく説明していきます。
重要なポイントについて、16項目ご紹介します。
- 1.覚えるために忘れよう!
- 2.脳をたくさん使おう
- 3.繰り返し繰り返しで記憶に残そう
- 4.新しいことを積極的に学んでいこう
- 5.自分の思考回路の中に情報を埋め込んでいく
- 6.感覚を活かして記憶する
- 7.興味・関心持ち、好きになろう
- 8.覚えるための動機付けを行おう
- 9.記憶の対象を選別し、記憶に定着するまでは形に残そう
- 10.創造的に生きて脳の素晴らしさを感じよう
- 11.運動能力も記憶力が影響する
- 12.単調な繰り返しは回避しよう
- 13.ちょっとした休憩で脳内を整理する
- 14.記憶のために心を安定させ、また健康を維持しよう
- 15.不要な情報が脳に入らないような習慣をつくろう
- 16.好きなことをやろう
- 最後に
1.覚えるために忘れよう!
物事を覚えておくためにはまず、忘れることが大切です。これだけだと意味不明かと思いますが、詳しく説明していきます。
我々人間は普段の生活において、本当に覚えなくてはいけないことを頭の中にしっかりと残したいと願いつつも、実は自分で邪魔しています。邪魔しているものとは自分の中のたいして必要もない記憶のことです。余計なことを覚えているばっかりに肝心な何かを覚えられない、思い出せないということが起きてしまいます。
実は必要のないことを積極的に忘れることで、覚えるべきことへより集中することができるようになります。
脳について考えると、人間の脳は次から次へと入ってくる情報を処理しなくてはなりません。しかし、その情報の全てをいちいち記憶していたら人間の脳がいくら優れたものだと言っても、すぐに満杯になってしまいます。それを避けるために、日々の生活の中で、見たり聞いたりして感じていることのほとんどのもの、例えば朝食に何食べた夕食に何食べたといったことを一瞬の記憶で終わらせ、次の新しい情報を取り入れるために、その前の不要な情報を消していきます。
もし、人間がその日に見たもの、聞いたことのすべてを記憶としてしまいこんでいたら、容量がいっぱいになってパンクしてしまいます。人間の記憶の容量には限界があります。これはパソコンやスマホの記憶容量と同じで、パソコンやスマホに画像や音楽ファイルの保存できる量に限界があるのと同じことです。記憶の容量に限りがあるということは、不要なものは削除し、常に新しい必要な情報を記憶できる容量を確保しておく必要があります。つまり、必要な情報を記憶する容量を確保する為に日常の雑多な出来事に関する不要な記憶というものは忘れた方が都合が良いのです。しかし、意識的に忘れるというのは難しいことなので、雑多な不要な情報に関しては忘れても良いという心構えを持ち、自然と記憶の中から消えていくことを期待しましょう。
このように意識することで、ごちゃごちゃとしていた頭の中に必要なものだけ残って、やりたい事を早く確実に処理できるようになります。
以上から、自分にとって必要な事をどんどん覚えるには、自分にとって不要な事柄をどんどん忘れて記憶の空き領域を確保することが大切だということが理解頂けたかと思います。
2.脳をたくさん使おう
脳の神経細胞どうしのネットワークは頭を使えば使うほど発達していくといわれています。つまり、脳は意図的に鍛え上げることが可能です。例えばスポーツをすれば心臓も筋肉も強くなります。実は脳も同じように使うことでどんどん良くなっていきます。心臓や筋肉を鍛えるには肉体的な苦痛が伴いますが、脳を鍛えるにはそんな無理をする必要はありません。
自分自身の好きなことをどんどんやっていけば、脳はそれに反応して、どんどん素晴らしい脳に発達していきます。コンピュータの場合はどんなに使っても、古くなっていくだけで、解析速度は早くなりません。しかし人間の脳は使えば使うほど良くなります。この点においては人間の脳はコンピュータよりも優れているといえるでしょう。
脳が成長するということが分かれば、成長させるように取り組んでいくことが大切で、具体的には本を読んだり、何か新しいことを始めたり等、脳をたくさんつかうであろう場面を用意し、たくさん考えて、思考を巡らせて、脳をとことん使い、脳をぐんぐん発達させていくことが個人の能力を高めていく上で大切だということに気付くはずです。日々の生活において、脳が悲鳴をあげる直前くらいまで活動するのがベストです。
3.繰り返し繰り返しで記憶に残そう
脳は神経細胞どうしのつながりを強固にさせることで、その能力をアップすることができます。
記憶にはいまさっきの出来事に関する記憶としての『短期記憶』、昔のことであっても覚えていて思い出すことのできる『長期記憶』の2種類があります。普段の生活の中で、さまざまな情報が脳に入ってきますが、気になること、注意して考えたことは、短期記憶として、一時的に脳に貯められます。通常は短時間のうちにその記憶は消えてしまいますがその記憶が、特に印象的であったり、自分自身の中で重要なものであれば、長期記憶となって脳に取り込まれ、しっかりとした記憶になり、脳の中に定着していきます。
例えば街で「きれいなお姉さん」に出会ったとすると、その印象が大きければ大きいほど脳の中に記憶として残りやすく、そのお姉さんが「自分の人生で出会った中で一番きれいなお姉さん」であったならば、その重要性が非常に大きいことから、強く記憶に残ります。また、他のきれいなお姉さんとすれ違う度に、比較のため、自然とその出会った中で一番のお姉さんが思い出され、その思い出す作業の繰り返しを通して、確かな記憶として脳の中に定着します。同じことが繰り返されることによって、簡単には忘れない記憶となります。覚えたいことを何度も繰り返す意味はここにあります。
印象的な出来事は自然と自分の頭の中で繰り返し思い出します。このように、印象深いものについては神経細胞どうしの強い結びつきが何度も行われるために、長期記憶となって頭の中に残っていきます。とくに自分が興味のあることや、好きなことはそれが意識されないで、頭の中で繰り返されるので、しっかりとした長期記憶になります。だから本当に自分にとって楽しいと思えたことは、なんの苦労もなく記憶されます。
普通であれば、一度覚えたこと、あるいは本で読んだことは時間が経つと誰でも忘れてしまいます。だからこそ、忘れる前に覚えたいことを繰り返す必要があります。特にどうしても覚えておかなくてはいけないことは、積極的かつ意識的に繰り返す必要があります。
ふと日常生活を考えてみると、印象深かったこと、どこかで出会った魅力的な人物であったり、面白かった話は何度も思い出すかと思います。会話の中でしばしばそのエピソードを話す機会も多いのではないでしょうか。そうした出来事については、自然に記憶が強固なものになっていきます。しかし、通常のことはどんどん忘れていくのが普通なので、あえて覚えようとするためには、自発的に何度も思い出すことが必要になります。例えば、覚えたいことはメモに書いてもう一度読み直すとか、そういった、ちょっとした繰り返しによって、忘れてはいけないことの記憶を保つことができるでしょう。
神経細胞から伸びる手のような突起が、他の神経細胞としっかり連絡する道をつくる、これが長期記憶になる、と考えられているようです。その連絡通路を発達させるには、神経細胞に繰り返し刺激を与えることが必要です。なんども繰り返すと、その効果によって記憶の道がつくられていきます。最初の頃は砂利道であったものが、繰り返すことによって、アスファルトで舗装された道となり、やがて複数車線を持つ高速道路へと変わっていき、記憶の道というものがしっかりと確実に完成されていきます。このように、繰り返しの努力で記憶の道を整備していくのが良いでしょう。
4.新しいことを積極的に学んでいこう
人間の脳は意味のないことを覚えるようにはできていません。
また、脳は同じことの繰り返しに弱く、刺激が足りず、覚えようとしなくなります。
したがって、幅広い分野にまたがって新しいことを学んでいくことが大切です。
通常、何かを記憶する場合、自分の中にすでにある記憶に関連づけて覚えることが多いかと思います。当然、記憶の蓄積が多ければ多いほど、結びつきやすく記憶しやすくなります。よってこの結びつきを多くする為に、新しい知識をどんどん吸収し、学習することが大切です。
また、物事を進めていくということは、自分の脳に蓄積された記憶を使っていくことでもあります。その場で判断しているように思えても、その判断の材料になるのは、自分自身の脳にある記憶です。知識の貯金、つまりすぐに使える多くの記憶がある人が、新しい何かをつくりだすことができやすくなります。
更には、新しいことに取り組み、多少は緊張した方が、適度な集中力と注意力を生み、記憶力をアップさせます。
記憶力アップの為に、新しいことに積極的に挑戦し、たくさん学びましょう。
5.自分の思考回路の中に情報を埋め込んでいく
考えたり、感じたりという自分の思考回路の中に記憶したい情報を流し込まないと、脳の中には残っていきません。
このような理由から、英単語を辞書の初めから覚えようとすることは、能率が悪いといえます。そして、このようなむやみに記憶する方法では結局うまくいかずに途中で投げ出してしまう可能性が高いです。例えば、英単語を覚える際には、単語ひとつひとつはイメージがわきにくいので、文章の中で単語を覚えると、意味づけがされて覚えやすくなります。
テスト前日であれば、丸暗記は仕方のないことかもしれませんが、丸暗記は理解して覚えているのではないので、しっかりとした記憶に残っていきません。短期的にその記憶が求められている場合にはそれで良いかもしれませんが、長期的に自分に必要である場合は丸暗記はオススメの記憶方法にはなり得ません。
理解したということは、自分の記憶を頼りとしてその情報を自分の言葉で言い表せることです。長期的に記憶したいことは、理解するという過程を経た方が良いといえます。
6.感覚を活かして記憶する
基本的にコンピュータの機能に比べると人間の脳は劣っています。何でもかんでも覚えることができず、また覚えたことも忘れてしまいます。コンピュータと違って人間には感覚というものがありますので、記憶もこの感覚に大きく左右されます。
感覚とは、声に出す、耳で聞く、目で見る、触って確かめる、匂いを嗅ぐ、味を確かめるといったようなことです。
感覚をとぎすます、あるいは全ての感覚を利用して記憶するのが良い記憶法になります。人間は体験によって強い記憶が残ります。
本で読む、写真で見るといった記憶より、実際に現場で見たもの、体験したことは最大の記憶であり、非常に強固な記憶となって残ります。身をもって経験するという意味は、感覚をもって経験するということです。例えば、旅行先で感じた音、空気の匂い、光、風、そういった肌で感じた刺激が、強烈なイメージとなって記憶に残りやすいといえます。
幼い頃の記憶を辿ると、そういったからだで覚えた記憶が多いことも、感覚的な事柄が記憶に残りやすい証拠です。英語学習の場合でも実際に外国で、外国人と話し、スーパーマーケットで買い物をしたり、地下鉄に乗ったりして、そこで英語を使って生活をすれば、自然と覚えていきます。我々が記憶で苦労するのは、そういった感覚を使った記憶法が、すべてに応用できないからでもあります。本だけを読んで覚えたことは、刺激の種類が少ないので、どうしても時間がかかり、忘れやすくなってしまいます。つまり、出来るだけ感覚を使う環境に飛び込み、積極的に体験を重ねていくことが、効率的に覚えるための重要な要素になります。体験そのものは意識的に記憶しようとしなくても、無意識のうちに知識になっていくので、苦労も少なくて済みます。
パソコンやスマホで指を動かし、口に出して繰り返す、紙に書く、書いた字を声を出して読む、覚えるべきことを絵にして描き、イメージに焼き付けるなど、ありとあらゆる方法でからだを使って覚えることが記憶力アップにつながっていきます。
7.興味・関心持ち、好きになろう
古い情報は基本的に記憶の中から消えていきますが、一方で通常それらの情報の中から大切なもの、興味のあるものが記憶として残っていきます。いやいややった試験勉強などは、そこまで印象強く記憶されていないことが多いかと思います。
好きなことは忘れない。
好奇心を持って望んだ場合は、それだけで記憶力アップにつながっていきます。生活をしていく限り、むしろどうでもいいことが多いので、普段の生活ではどんどん忘れていく、しかし、その中で好きなことはしっかりとした記憶になって残っていきます。
好きなことは記憶するための努力が不要で、そう簡単に忘れることはありません。
従って、自分があることを覚えたいと思ったら、まずそのことを好きになることが大事です。
物忘れがひどくなった人の傾向のひとつに、好奇心がなくなっているということがあります。自分の関心のないことは身近にあっても見逃しているものです。例えば、国宝級の芸術品を鑑賞しても、そもそも芸術に興味・関心がなければその品の良さには気が付かず、記憶にも残りません。
大切なことなのでもう一度述べます。好きなことは忘れない。
8.覚えるための動機付けを行おう
物事を記憶するのは何のためでしょうか。なにか資格を取りたい、いまよりいい給料の仕事をしたい等、人それぞれに理由があります。何のために記憶しなければならないのか、その動機が強い人ほど、記憶しようとする意志も強くなります。大きな夢を持つことも、結局、動機付けしていることになります。覚えられないのは、覚えなくてもいいと思っていたり、直接自分の身に危険がふりかかるわけでもないからです。
絶対にここで覚えなくてはと思えば、複雑で難しい内容のものであっても覚えられるものです。
しかし、普通の生活では、それほどまで追い詰められて覚えなくてはならないという状況になることは少ないと思われます。それだけに、自分自身で何の為に覚えるのかという動機付けをする必要があります。受験勉強に集中できないのは、もしかしたら心の底では「どこの大学でもいいや」と思っているからかもしれません。はっきりとした自分の目標を持っていた人が、出世をしているのが社会です。記憶することが目的ではなく、その先のイメージをしっかり持つことが、記憶力アップの鍵となります。
できれば、資格を取るということだけでなく、夢をもっと広げてみるのが良いでしょう。有名になりお金持ちになるといったように、どんどん頭の中でうまくいったときのことをイメージしてみます。すると、目の前にある覚えなくてはいけないことが、スッと頭の中に入っていきます。集中力がなくなり、どうも頭の中に入ってこないという時もありますが、そんな時はもう一度、何のために勉強し、どうしてこれを覚えようとしているのか、考えてみることが大切です。
9.記憶の対象を選別し、記憶に定着するまでは形に残そう
記憶のコツの基本は覚えようとすること。その気持ちがない限り、なかなかスムーズに記憶できません。
覚えようとするとき、脳はその事柄を『短期記憶』という一時的に記憶をとどめておく貯蔵庫へしまい込みますが、そこでは全ての情報を長いあいだ記憶をとどめておくことはできません。一方で昔の記憶でも自分にとって大切な記憶であれば、歳をとっても忘れることはありません。
忘れていくことは言い換えれば、情報選択権が与えられているということです。これは意識とは関係のないところで、ある必然性をもって行われている行為なのです。しかし、この無意識の行為とは別に、意識することで覚えたい情報の選択をある程度コントロールすることは可能です。
自分が面白いと思った内容について、面白いと思ったその瞬間は、その人自身の記憶と、情報がなんらかの新しい発想を生み出しているわけなので、即座にその貴重な発想を残さなければなりません。すぐさま、メモを残すあるいは写真を撮るのが良いでしょう。情報はその場で処理をしないと、まず自分の新しい情報にはなりません。あっという間に頭の中を通り過ぎて行ってしまいます。消えて無くなる前に、形として残しておくと、後で容易にその情報を引き出すことが可能になります。自分自身の記憶に定着するまで、メモ等は残しておくことが良いでしょう。
10.創造的に生きて脳の素晴らしさを感じよう
記憶だけでは、なにも新しいものは生まれません。
既存の記憶と新しい情報の組み合わせでひらめきが生まれます。
常に新しいものを吸収し、好奇心をもっていれば、いつか必ず、自分自身の脳のすばらしさに気が付くはずです。
その気付きに出逢う日まで、探し求め、経験し、さまざまな人と出会っていきましょう。
11.運動能力も記憶力が影響する
運動の記憶は非常にしっかりした記憶です。ある意味で生きていくための生命に関わる記憶だからです。
歩く方法は忘れない。車や自転車の運転は忘れない。仮に忘れたとしても、勘がすぐに戻ります。
一流のスポーツ選手の場合は、脳の中に優れた運動のパターンの記憶が出来上がっています。
スポーツが得意な人を「運動神経が発達している」と言いますが、運動神経とは運動の記憶のことを言っています。運動技能の記憶の良さです。
スポーツ選手がスランプに陥ると、一生懸命に調子が良かった時の動きを思い出そうとします。これはつまり、運動技能の記憶をたどろうとしています。過去にからだで覚えた記憶を頼りにして、現在の動きを修正しようとします。
運動の記憶は通常、無意識に行われます。大切なことは無意識の記憶に頼るのでなく、意識して記憶することです。過去の運動の記憶と新しい動きを照らし合わせ、運動に関する記憶を磨き上げることで、運動能力の向上が大きく期待できます。大事な場面では、頭の中でうまくいった時のイメージをつくる、うまくいった時の記憶を思い起こすことで良い結果に繋がると考えられます。常によい記憶を引き出すのが、最高のスポーツ選手です。
運動技能を高めたい場合は、練習を重ねるだけでなく、同時に記憶力を高める取り組みをしてみると良い結果が期待できるでしょう。
12.単調な繰り返しは回避しよう
同じことを繰り返していれば、だれでも眠気がでます。記憶については、覚えたいという強い意思もなくダラダラと繰り返し続けている場合、ほとんど記憶に残りません。例えば英単語の暗記で、あまり集中せず同じ単語ばかり繰り返しても、なかなか覚えられないものです。そういった場合は、刺激を変えたり、環境を変えたりする必要があります。ある程度のストレスがかかっていないと、脳は休もうとしてしまいます。ストレスが強過ぎるとそれはマイナスになりますが、脳が休まない程度の刺激を与えながら、学習していく必要があります。
単調に本をはじめから覚えるのは、もっとも能率が悪く、すぐに忘却作用の餌食になってしまいます。脳は退屈しやすく、環境に慣れやすいのです。退屈させない為には、例えば、単純に本を黙読するのでなく、本を音読して声を録音し、それを再生して聴いて覚える等、記憶の方法に変化をつけることがコツです。
13.ちょっとした休憩で脳内を整理する
長時間続けて勉強をするよりも、休み休みのほうが効率があがります。単調な仕事になってしまうと、注意力が散漫になり、覚えようとする緊張がなくなってしまいます。調子が出てくるとついつい休まず、続けてしまうものですが、休憩のリズムを入れることが大切です。脳神経細胞ネットワークは休んでいる間に、必要のない細胞との連絡を切り離します。つまり、休んでいる間に脳の中では整理が行われます。休みを取ることで、かえって必要な物事に関する記憶力を鮮明にすることが期待できます。
14.記憶のために心を安定させ、また健康を維持しよう
いつも心を安定させることなど、できるものではありませんが、記憶力には心の安定が必要です。気分が憂鬱なときは何もやる気が起きないので、当然、記憶力も下がってしまいます。逆に非常にいいことがあると、注意力は高まり、どんどん記憶が進みます。
また、記憶力は全身の体調に影響されます。記憶にはゆったりした気分が大切で、例えば、お腹が痛いとか、関節が痛いなどの症状があれば、当然記憶力は減退していきます。よって記憶力を高い水準で保つには、常に健康に注意し、規則的な生活をしていく必要があります。記憶力のアップや維持を望むのであれば、健康の維持にも気をかけるべきなのです。視力や聴力の低下も脳に情報が次第に入らなくなり、脳への刺激が十分いかなくなると、脳の機能が低下していく恐れもあります。
健康でいることが脳を動かすための、記憶するための必要条件となるのです。
常に健康に気を配る生活をしていきましょう。
15.不要な情報が脳に入らないような習慣をつくろう
生活しているといろんな情報が脳を駆け巡る為、記憶の整理が必要です。
記憶はわがままで、自分の思い通りにはその能力が活かせないように見えますが、記憶の特徴をうまく利用すれば誰でも自分の要求に近いレベルでのコントロールが可能です。
覚えたい事柄があるにも関わらず、不要な情報をたくさん脳にインプットしてしまうと、干渉が起こり、その悪影響によって本当に自分が記憶したいことが邪魔されてしまい、記憶されにくくなってしまいます。
例えば、チャンネルを回して見つけた目的外の番組を観ることは記憶の観点から考えると、好ましくありません。息抜き程度で10分と時間を決めてそういった不要な情報に近づくのは良いと思いますが、長時間関わってしまうと悪い影響がどんどん大きくなって自分が必要としている記憶の獲得の障害となるでしょう。
私はテレビを観るのが大好きでしたが、最近は観ると決めた番組のみ録画し、必要外の番組は観ないようにしています。不要な情報をどんどんシャットアウトするような習慣をつくっていくことが、大切なことを記憶するために大切です。
16.好きなことをやろう
人によって、記憶力がもっとも活かされる場所は異なります。その場を見つけ出すことがその人自身にとって『よく生きる』ために欠かせないことです。
数字や言語の記憶は一般には左の脳で行われているといわれています。一方で右脳では形を認識したり、いわゆる直感、ひらめきに関係していると考えられています。このような左右の脳の働きには男女差であったり、また個人差もあります。その差がひとつの人間の個性になっています。
ここで注目したいことは脳の機能の差より、自分の脳の特性を早く見いだすことが重要だということです。自分の脳の特性を知るには時間が掛かります。ただ単に大学を卒業しただけでは、自分自身の能力を見極めたことにはなりません。よって、さまざまな経験をし、自分の能力、記憶力に向いた職業を探すべきです。
つまり、最初から自分にはこれが向いている、こんな職業はダメだと諦めないで、とにかく苦手なことも含めていろいろ挑戦しなくては、そう簡単にこの複雑な機能を持つ脳というものを、活かせるものではありません。勉強が苦手であっても、成績が悪くても、自分には他の能力が備わっているのだと考え、もっと多くのことに挑戦していく気持ちが大切なのです。絶対に自分自身の能力、記憶力を活かす方法や職業があるはずです。
記憶力が悪いと思っている人は、自分にとって大切でないために覚えてないだけと考えれば良いです。
社会の中で特殊な才能を活かしている人は、早くから自分の能力にあった仕事を見つけた人でもあります。自分の能力にあった仕事をすれば、ひとより優れたものを残していけるはずです。
脳がいつでも明晰で活発に働けるような環境づくりをすることが脳を活かすことに繋がります。
自分にとって達成感があることなら、記憶そのものが快感になる。そうなれば記憶としてもしっかりとした記憶になる。記憶する努力は決して苦痛ではなく、快感となっているのです。
記憶するということを楽しいものだと思えるような環境が最高です。
記憶することが、楽しいことになれば、覚えることに気を遣わなくてもよくなります。達成するための目的を持ちつつ楽しむこと、記憶することを楽しいことに結びつかせることが秘訣です。
最後に
脳を鍛え、記憶を高める取り組みを続けていれば、この先に自分の可能性がグッと広がり、きっと幸せな人生を送ることができるでしょう。
私の場合もまだ幸せの途中かと思い、更なる飛躍に向けて、幸せの獲得に向けて努力していきたいところです。
頑張りましょう。