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【大リーグ】

大谷公開入団会見にファン2000人 主砲プホルスの時の2倍!

2017年12月11日 紙面から

背中を見せポーズ=エンゼルスタジアムで(USA TODAY・ロイター=共同)

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 前代未聞の歓迎ぶりだった。エンゼルス移籍が決定した大谷翔平投手(23)は9日(日本時間10日)、本拠地の米カリフォルニア州アナハイムにあるエンゼルスタジアム前で、一般のファンに公開して入団会見。米スポーツ専門局ESPN(電子版)によれば、前例がないファン2000人、日米報道陣200人が集結し「ハイ、マイ・ネーム・イズ・ショウヘイ・オオタニ」の第一声で沸かせた。会場入りする際は、駐車場から会見場までレッドカーペットが敷いてあるなど、最敬礼で迎えられた。

 メジャーでプレー経験ゼロの新人が受けた歓待は、映画スターばりだった。大谷は9日午後3時(日本時間10日午前8時)の会見に合わせ、本拠地エンゼルスタジアム入り。駐車場で黒塗りのセダンから降りると、足元に敷かれたレッドカーペットに驚きの表情を浮かべた。さらに、集結した2000人のファンから「ショウヘイ! ショウヘイ!」とシュプレヒコールを浴びせられ、笑顔で応えた。

 「こんな光景はエンゼルスでは見たことがない」。ESPNは驚きをもって熱狂ぶりを報じた。「プホルスの入団会見は約1000人の観衆が集まったが、今回は2倍の約2000人。それがオオタニ・コールで迎え、さらにビリー・エプラーGMをたたえる『ビリー! ビリー!』コールも湧き起こった。メディアも日本だけで約100人、米国も約100人が集まり、取材申請だけでも総数1500という異常事態だ」。通算614本塁打は歴代7位という現役のレジェンド、プホルスが2011年12月にFA加入した際の入団会見を引き合いに出した。

 この日の大谷はエンゼルスカラーの真っ赤なネクタイ姿。「メジャーリーグのスタートラインに立つことができて感謝しています。ファンの皆さまとともに優勝目指して頑張っていきたい」と抱負を語った。壇上でモレノ球団オーナーから手渡されたユニホームの背番号は17。「本当は27にしたかったんですけど、埋まっていたので」。2度のMVPに輝く主砲トラウトの背番号をイジって笑いも誘った。

 二刀流については「ファン、球団の方々と一緒に作っていくものだと思う。まだまだ完成した選手ではないので皆さんの応援で僕を成長させてほしい」。先発投手と打者を両立させたのは100年前のベーブ・ルースが最後。「僕の中では神様と同じくらいの存在。野球をやっている以上は少しずつ近づいていきたい」。そう高らかに宣言すると会場がまた大きく沸いた。

 エ軍の面々も改めて感激をあらわにした。米スポーツニュースサイト、スカウトのワード記者によれば、エプラーGMは、大谷決断の電話を代理人から受けたときを「文字通り床に崩れ落ちた」という。周囲から抱え起こされ、ようやく立てたというフロントのトップは「(エ軍の)GM職を得たときよりも感情を揺さぶられた。同じくらい感動したのは、結婚と子供が生まれたときくらい」と表現。また、大谷入団の一報直後に正捕手のマルドナドから電話を受け「大谷の2年分のビデオを用意してくれ」と伝えられたと明かした。

 球団地元紙ロサンゼルス・タイムズ(電子版)によれば、会見場には「1」と「7」を縫い合わせた、お手製の大谷ユニホームを着たファンもいたという。天使(エンゼル)の街が、大谷に一目ぼれした日だった。

 

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