Appleが「MacBook」などの電源用コネクタとして採用していた「MagSafe」は、ケーブルと本体が磁石の力で吸着している。取り外しが簡単なうえ、ケーブルに足を引っかけるなど無理な力がかかると外れるため、安全性の面でも優秀だ。同様のコネクタをUSB-Cなどにも対応させる目的なのか、Appleは特許を出願している。
今回は、このUSB-C版MagSafe的なアイデアを発展させた技術を紹介しよう。Appleがこの技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間12月5日に「STACKABLE, MAGNETICALLY-RETAINED CONNECTOR INTERFACE」(特許番号「US 9,838,085 B2」)として登録された。出願日は2016年3月3日、公開日は2016年7月21日(公開特許番号「US 2016/0211889 A1」)。
この特許は、何らかの電子デバイスにケーブルを接続する際に使う、磁石の力で接続させられるコネクタの実現に必要な技術を説明したもの。コネクタはデータ通信と電力供給に使える。コネクタはほかのコネクタと重ねて接続できる構造とし、各コネクタにはほかのコネクタとデバイスとのやり取りを中継する機能も持たせる。これにより、スマートフォンのような小さなデバイスであっても、複数のコネクタを同時に接続することが可能になる。
LightningやUSB-Cなどの場合、本体側にメス型コネクタを設けたりしなければならず、小型化が求められるスマートフォンなどのデバイスだと内部の部品配置に対する制約が大きくなる。これに対し、この特許のコネクタはデバイス側へ差し込まずに済み、デバイスの内部構造に若干の余裕が生まれる。
なお、コネクタをデバイスに取り付けるので両者は有線接続されると考えてしまうが、この特許ではデータも電力もワイヤレスで転送するとしている。つまり、コネクタ同士とデバイスは磁力で吸着して一体化するが、無線接続で機能するのだ。磁石で吸着するコネクタや、複数を重ねて接続可能なコネクタは目新しい技術ではない。この特許は、データと電力の無線伝送に新規性があるとして登録された可能性がある。
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