「詐欺容疑で『PEZY Computing』の社長・斉藤元章容疑者らが逮捕された影響:日本の信用失墜と中国の躍進」
Bushido : 詐欺容疑で『PEZY Computing』の社長・斉藤元章容疑者らが逮捕された事件は、世界中の専門関係者の間に広まった。これが、何を意味するか?
1.日本の信用は失墜した
TOP500は、システムのベンチマークをとって応募するという「自己申告型」のランキングである
補助金を虚偽記載により申告し、金をせしめるという詐欺をPEZY Computingの斉藤らは働いたのである。人間として最も信用ならぬ方法で金銭を得ようとした訳で、東京地検特捜部の塵調べに対して自白もしている。これが何を意味するのか?
我々のネットワークで事件の影響を調べてみた。以下に、専門家の厳しい意見を記す。
「TOP500は、システムのベンチマークをとって応募するという『自己申告型』のランキングであり、何よりも正直に事実のデーターを申告して成り立つのである。しかし、PEZY Computingという会社は、虚偽により補助金申告を行い大金をせしめる行為を行った。この事実は、『PEZY Computingのシステムに関する申告自体も、全く信用が無いということの証拠であり、過去のランキング申告が事実であったかどうか、いまや極めて疑わしいと言う外はない。嘘のランキング申告であったと今や信じている」
「高が、20数名のベテランとは到底言いがたい若者を使い、Top500のトップに位置するようなスパンなど、作れるはずがない。機構設計や冷却機構設計すら覚束ないはずだ。まして、LSIの設計の素人が真っ当なMPU等設計出来る筈もない。底の浅いテクノロジーではないのである。全てが虚偽の、架空の数字であると断定する」
「これで、日本の信用は地に落ちたと言うべきだろう。日本からの論文投稿は厳しく査読する」
「金のない日本の零細会社が、米・中の巨大資本をバックにするスパコン世界でランクイン出来る筈がない。おかしいと前々から思っていた。ランクインをダシに使い、金を集めようとしていたのか。そのために虚偽ランキング申告していたのか」
「金をちょろまかすヤツは、何でも誤魔化すものだ」
「PEZY Computingの1~2年のサイクルのMPUチップ・ロードマップ(下の)など絵空事で不可能だ。このようなものをよく出すよ。インテルやNVIDIAのようにPEZY-SC2の評価用チップを広く配り、外部の厳しい実試験評価を受けてみよ」
「どうせ、スパコンの中身はインテルのZeonとNVIDIAのTeslaの塊だろう。表面的にはいくらでも誤魔化せる。日本のマトモなスパコンは富士通・理研の『京』だけだ。『京』は真っ当なスパコンだ!」
「中国は立派だ。コツコツと勉強して腕を磨いてきた」
報道-1:Top500の逮捕報道(12月6日)
https://www.top500.org/news/president-of-pezy-computing-arrested-charged-with-fraud/
報道-2: 朝日新聞(12月6日)
報道-3: 朝日新聞(12月8日)
報道-4: 朝日新聞(12月9日)
報道-5: 朝日新聞(12月10日)
2.販売実績・実体はあるのか?
PEZY Computingのスパコンが、高エネルギー加速器研究機構(Suiren)、理化学研究所(Shoubu)、高エネルギー加速器研究機構(Suiren Blue)で、「運用」されていることになっているが、機構側が金を出して買ったものではない。PEZY Computingや関連会社のExaScalerなどが、逆に機構側に「金と人を出して」、「使ってもらっている」ものであって、どのような稼動状況なのか全く不明な状態である。「開発」したスパコンを売って稼いで事業展開している会社ではない。相手にする顧客はいないだろう。金欠体質が続きやがて消えてゆく。今回の逮捕で、破綻は加速する。
3.躍進する中国:ランキング・トップの商用機販売:Makers of TaihuLight Supercomputer Offer Commercial Version
https://www.top500.org/news/makers-of-taihulight-supercomputer-offer-commercial-version/
One of the more unusual pieces of news at this year’s ISC High Performance conference was the announcement by the National Supercomputing Center in Wuxi that it will be offering a cut-down version of the Sunway TaihuLight supercomputer for more mainstream HPC users.
TaihuLight is the reigning champ on the TOP500 list, delivering a whopping 93 petaflops on the Linpack benchmark. Besides being the number one system, it’s other big claim to fame is that it is constructed almost entirely from Chinese-made componentry. In particular, the system is powered by the 260-core ShenWei processor, known as the SW26010. Each of TaihuLight’s 40,960 ShenWei chips delivers three teraflops of peak performance.
The commercial version they announced at ISC is called the Sunway Micro and is based a dual-socket SW26010 server node. The system is aimed at a broad spectrum of industrial and research applications including “deep learning, oil & gas exploration, climate modeling, etc.”
Figure-6 : TaihuLight Supercomputer MPU 申威 SW26010
The two-processor design means each node delivers a very respectable six peak teraflops. Unlike the TaihuLight supercomputer, whose single-socket nodes were outfitted with a scant 32 GB of memory, the Sunway Micro can be equipped with 64 GB to 256 GB. That gives Micro buyers the option to have lot more local memory to feed these high-flying ShenWei chips. Each node is also equipped with 12 GB of local storage of undefined type and origin.
While talking with some of the folks at the Wuxi booth during the ISC exhibition, they revealed that the Micro nodes can be clustered together via a network based on InfiniBand technology, which apparently is similar, but not identical to the TaihuLight network implementaion. Given that these servers will be used in relatively small clusters, they didn’t have to develop a network for supercomputer-level scalability.
One of the most unusual aspects of the Sunway Micro is that it is being sold by the National Supercomputing Center in Wuxi. That might seem like an odd thing for a supercomputing center to do, given its public mission. But since the center supplies the system software and developer toolset for these ShenWei-based machines, they basically act as system integrators for the commercial offering. As for the TaihiLight, the Micro was developed by the National Research Center of Parallel Computer Engineering & Technology (NRCPC).
Software support includes C/C++ and Fortran compilers for the ShenWie, as well as supporting runtime libraries. For parallel software development, Wuxi includes MPI, OpenACC and Athread implementations targeted to the ShenWei platform. An integrated development environment, with a debugger and performance monitor, are also included.
Besides selling the standard version of the Micro, the Wuxi center will also provide customized solutions. Pricing for the system was not made public.
トップランキングのスパコン概要は以下を参照。
https://www.nextbigfuture.com/2016/06/sunway-supercomputer-architecture-for.html
Fugure-7:システム・アーキテクチャー概要
Bushido (narmuqym, 旅するベテラン, invisible-force, Hetero, MASADA, rainbow, weather_F, anti-globalism, geno_computing, Bushido)
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国際的にビジネスを行ってきたハイテク関係者のグループとして、警鐘を発信する。時事的な問題や長期的観点での警鐘に留まらず、趣味的な事柄まで幅広くメンバーの自由な意思でWebLog掲載することにした。メンバーのプロファイルは以下の通りである。
narmuqym:HP&SUN研究所を経て、米国にハイテクベンチャー設立。最先端ニューラルMPUの研究開発を推進。現在はイスラエルのハイテクベンチャーのチーフサイエンティストに就任。知能の情報処理の根源を研究している。
旅するベテラン:東芝中央研究所、半導体事業所にて高密度メモリーのプロセス及びデバイス開発に従事するも、バブル崩壊により全滅の定まった日本の半導体業界を去り、韓国サムソン中央研究所にて、韓国半導体技術を育成指導。現在は台湾の最大手半導体会社にて、高付加価値半導体事業を統括、取締役。
invisible-force: ウイスコンシン大学、イスラエル工科大学教授。細胞内量子論的化学物理過程の情報処理、核外化学構造体の情報、DNA合成、大腸菌内DNA置換、動物細胞内DNA置換、神経細胞の情報処理、知能と学習などの研究に従事。イスラエルのバイオハイテクベンチャーCEO。
Hetero:ベル研究所にて化合物半導体物性、超高周波デバイス、マイクロ波集積回路の研究開発に従事し、世界初の衛星放送システムを開発。レイセオンにて巡航ミサイル飛行制御システムの開発、イージズ艦戦闘情報処理&アタック制御システムの開発に従事後、イスラエルにハイテクベンチャーを設立。情報デバイド解消型の新型情報端末の研究開発に取り組む。
MASADA:日電にて衛星通信システム、超多重無線伝送方式、通信路確立制御方式の研究に従事後、米国のATTに移り携帯電話システムの研究開発、その後次々世代MM携帯電話方式を完成。シリコンバレーにてハイテクベンチャーを興し、通信大手を圧倒している。
rainbow:ウエスチングハウスにて原子力発電の研究開発に従事、その後GEにて新しいエネルギー変換方式の研究、各種発電方式の研究に従事。その後、シリコンバレーにハイテクベンチャーを興し、超低コスト新型太陽電池の研究開発を推進。その後、太陽電池・風力は永遠に採算の取れない環境破壊の元凶であると喝破し、コンパクトな自律原子力発電方式の研究開発に戻る。
weather_F:スタンフォード大にて環境気象及び資源の代替化を研究。気象センターにて地球規模大気循環シミュレーション、環境変動の研究に従事した後、ミニマム生活を提唱するNPOを設立し、代表として啓蒙活動に取り組む。
anti-globalism:ハーバード大準教授後、日・イ間のハイテクベンチャー協業支援、事業戦略支援会社を日本とイスラエルに設立、妻は日本人。現在はハーバード大ビジネススクール教授。
geno_computing:モスクワ大学・分子生物学教授を経てイスラエルに移住。テクニオン教授を経て遺伝子工学のベンチャー設立。DNAによるコンピューターの研究をメインに新しいセンサーによる次世代シーケンサー及び解析ソフトウェアを開発。
Bushido:日立中央研究所にてRISCプロセッサー及びDSP、また画像処理システムLSIの研究開発に長年従事し、古い友人の大崎博士には様々に感化を受け、国際的視野に立っての仕事をすべく、日立中研を退社してサムソンに招かれ、現在サムソン電子の終身フェローの立場にあり、イスラエル・ハイファにて、自由な立場で異分野も含めて新しい発想にチャレンジ。MASADAとは剣道仲間。5段。
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