元横綱 日馬富士 傷害の疑いで書類送検

元横綱 日馬富士 傷害の疑いで書類送検
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大相撲の元横綱・日馬富士が巡業中のことし10月、鳥取市内の飲食店で平幕の貴ノ岩に暴行したことについて、鳥取県警察本部は素手やカラオケのリモコンで殴ってけがをさせたとして、11日、日馬富士を傷害の疑いで書類送検しました。
書類送検されたのは元横綱・日馬富士(33)です。

警察によりますと、巡業中のことし10月、鳥取市内の飲食店で素手やカラオケのリモコンで貴ノ岩を殴り、頭に10日程度のけがをさせたとして、傷害の疑いが持たれています。
これまで2度にわたって日馬富士に任意で事情聴取を行ったほか、横綱・白鵬などその場にいた全員から聞いた話などを詳しく調べた結果、警察は白鵬から説教を受けていた貴ノ岩の態度に腹を立てて暴行を加えた疑いのあることがわかったとしています。

そのうえで、抵抗していない貴ノ岩に対して暴行が一方的に行われ、けがの程度が軽くないことや示談が行われていないことなどから起訴を求める意見を付けて、11日、書類送検しました。

警察によりますと、日馬富士は暴行したことを認め、反省しているという趣旨の話をしているということです。

この問題で日馬富士は責任をとって先月現役を引退しています。

今後は検察庁が起訴するかどうかなど刑事処分について判断することになります。

日馬富士の代理人「心からおわび」

元横綱・日馬富士の代理人の弁護士は、コメントを出しました。

この中では「検察官による捜査中であり事実関係の詳しいことは申し上げられませんが、傷害の事実は間違いなく、書類送検されたことを重く受け止めるとともに、横綱という立場にありながらこのようなことをし、現在のような事態になったことについて、改めて貴ノ岩関をはじめとする皆様に心からおわび申し上げます」としています。
また「改めて貴ノ岩関と貴乃花親方とお会いして謝罪するとともに慰謝の措置をどのように行うべきか話し合いをさせていただきたく、お願いの申し入れを行うこととしています」としています。

相撲協会中間報告による暴行の経緯

大相撲の元横綱・日馬富士の暴行問題については、日本相撲協会の危機管理委員会が先月30日に、中間報告で暴行の経緯を公表していました。

それによりますと、ことし10月25日、貴ノ岩の出身校である鳥取城北高校の関係者が、秋巡業に参加していた高校出身の力士を激励するために食事会を開きました。

暴行が起きたのはこの食事会のあとの2次会で、白鵬や日馬富士、鶴竜、照ノ富士、貴ノ岩などおよそ10人が同席していました。

白鵬が貴ノ岩と照ノ富士の2人に高校の恩を忘れないようにと話をした際、貴ノ岩がスマートフォンを操作していたことに日馬富士が腹を立て、貴ノ岩に謝罪させようと平手で顔を殴りました。
しかし、貴ノ岩がにらみ返したうえ、謝罪もしようとしなかったため、日馬富士は謝罪するように言いながら平手で複数回殴り、さらにカラオケのリモコンで頭を数回殴ってけがをさせたとしています。
相撲協会は、先月2日に警察から連絡を受けたことでこの事案を把握しました。

相撲協会は貴ノ岩の師匠の貴乃花親方や日馬富士の師匠の伊勢ヶ濱親方に事情を聴いたものの詳細な説明はなく、貴ノ岩のけがの具合は軽いと判断していたこともあって、当初は公表せず、先月14日になって初めて事案を公表しました。

相撲協会は外部理事を委員長とする危機管理委員会で調査を始めましたが、被害者である貴ノ岩の聴き取りについては師匠の貴乃花親方が再三の協力要請に対し「警察の捜査を優先させたい」などとして断ったため、調査の中間報告は被害者側の証言がないままに行われることになりました。

貴乃花親方は先月30日に行われた相撲協会の理事会で、「警察の捜査が終わったら協力する」と答えたことから、危機管理委員会では、警察による書類送検のあと速やかに貴ノ岩に対する聴き取りを行いたいとしています。

官房長官「相撲協会で事実関係解明を」

菅官房長官は午前の記者会見で、「個別の事件に関することなので、政府としてのコメントは差し控えたい」と述べました。
そのうえで、菅官房長官は「いずれにしても、まずは相撲協会において、速やかに事実関係をきちんと解明するなど、しっかりと対応することが基本だ。そのうえで、文部科学省において適切に対応していくことになる」と述べました。

スポーツ庁長官「本当に残念」

スポーツ庁の鈴木大地長官は、11日昼前、スポーツ庁で記者団に対し、「本当に残念だ。関係者がこの事実を重く受け止めて、再発防止に徹底して取り組んでほしい。もろもろの調査が相撲協会の危機管理委員会などで進んでいるようなので、そちらの成り行きを注視していきたい」と述べました。

冬巡業開催の北九州では

11日、冬巡業の大相撲北九州場所が開催されている北九州市八幡東区の北九州市立総合体育館の前では相撲ファンから、「残念です」といった声が聞かれました。

このうち福岡県太宰府市の70代の男性は「あれだけ頑張って苦労していたので残念です」と話していました。

また、福岡市の60代の女性は、「起こしてしまったことがことだから、今の世の中ではしかたがないと思います」と話していました。

福岡では

先月、九州場所が行われていた福岡市中央区の繁華街では、電光掲示板に書類送検のニュースが流れていました。

福岡市の70代の男性は、「せっかく横綱にまでなったのに惜しいという気がしますが、後を継ぐ人に頑張ってほしい。暴力は絶対にいけないので反省してほしい」と話していました。

また、福岡市の60代の女性は、「日馬富士は本当にすてきな横綱で、最近は相撲が面白くなっていたので今回のことは残念です」と話していました。

さらに、福岡市の50代の男性は、「反省は必要だと思います。こういった事件で相撲離れが進まないようにしてほしい」と話していました。

国技館周辺 相撲ファンは

元横綱・日馬富士が平幕の貴ノ岩に暴行し、けがをさせた傷害の疑いで書類送検されたことを受けて、東京・両国の国技館近くでは、元横綱の暴行について、残念だとする意見が多く聞かれました。

相撲ファンだという75歳の男性は「残念ですが暴行をしたことは事実なのでしかたがない。相撲のファンだが最近の相撲界は少しおかしいと思う」と話していました。

30代の女性は「暴力を振るったのは事実なのでしかたがないことかなと思います。暴力が繰り返されたのは残念なことですがまた、人気が回復するよう取り組んでほしい」と話しました。

また、60代の男性は「早く解決して、貴ノ岩関も元気に土俵に上がれるようにしてもらいたい」と話していました。

元横綱 日馬富士 傷害の疑いで書類送検

大相撲の元横綱・日馬富士が巡業中のことし10月、鳥取市内の飲食店で平幕の貴ノ岩に暴行したことについて、鳥取県警察本部は素手やカラオケのリモコンで殴ってけがをさせたとして、11日、日馬富士を傷害の疑いで書類送検しました。

書類送検されたのは元横綱・日馬富士(33)です。

警察によりますと、巡業中のことし10月、鳥取市内の飲食店で素手やカラオケのリモコンで貴ノ岩を殴り、頭に10日程度のけがをさせたとして、傷害の疑いが持たれています。
これまで2度にわたって日馬富士に任意で事情聴取を行ったほか、横綱・白鵬などその場にいた全員から聞いた話などを詳しく調べた結果、警察は白鵬から説教を受けていた貴ノ岩の態度に腹を立てて暴行を加えた疑いのあることがわかったとしています。

そのうえで、抵抗していない貴ノ岩に対して暴行が一方的に行われ、けがの程度が軽くないことや示談が行われていないことなどから起訴を求める意見を付けて、11日、書類送検しました。

警察によりますと、日馬富士は暴行したことを認め、反省しているという趣旨の話をしているということです。

この問題で日馬富士は責任をとって先月現役を引退しています。

今後は検察庁が起訴するかどうかなど刑事処分について判断することになります。

日馬富士の代理人「心からおわび」

元横綱・日馬富士の代理人の弁護士は、コメントを出しました。

この中では「検察官による捜査中であり事実関係の詳しいことは申し上げられませんが、傷害の事実は間違いなく、書類送検されたことを重く受け止めるとともに、横綱という立場にありながらこのようなことをし、現在のような事態になったことについて、改めて貴ノ岩関をはじめとする皆様に心からおわび申し上げます」としています。
また「改めて貴ノ岩関と貴乃花親方とお会いして謝罪するとともに慰謝の措置をどのように行うべきか話し合いをさせていただきたく、お願いの申し入れを行うこととしています」としています。

相撲協会中間報告による暴行の経緯

大相撲の元横綱・日馬富士の暴行問題については、日本相撲協会の危機管理委員会が先月30日に、中間報告で暴行の経緯を公表していました。

それによりますと、ことし10月25日、貴ノ岩の出身校である鳥取城北高校の関係者が、秋巡業に参加していた高校出身の力士を激励するために食事会を開きました。

暴行が起きたのはこの食事会のあとの2次会で、白鵬や日馬富士、鶴竜、照ノ富士、貴ノ岩などおよそ10人が同席していました。

白鵬が貴ノ岩と照ノ富士の2人に高校の恩を忘れないようにと話をした際、貴ノ岩がスマートフォンを操作していたことに日馬富士が腹を立て、貴ノ岩に謝罪させようと平手で顔を殴りました。
しかし、貴ノ岩がにらみ返したうえ、謝罪もしようとしなかったため、日馬富士は謝罪するように言いながら平手で複数回殴り、さらにカラオケのリモコンで頭を数回殴ってけがをさせたとしています。
相撲協会は、先月2日に警察から連絡を受けたことでこの事案を把握しました。

相撲協会は貴ノ岩の師匠の貴乃花親方や日馬富士の師匠の伊勢ヶ濱親方に事情を聴いたものの詳細な説明はなく、貴ノ岩のけがの具合は軽いと判断していたこともあって、当初は公表せず、先月14日になって初めて事案を公表しました。

相撲協会は外部理事を委員長とする危機管理委員会で調査を始めましたが、被害者である貴ノ岩の聴き取りについては師匠の貴乃花親方が再三の協力要請に対し「警察の捜査を優先させたい」などとして断ったため、調査の中間報告は被害者側の証言がないままに行われることになりました。

貴乃花親方は先月30日に行われた相撲協会の理事会で、「警察の捜査が終わったら協力する」と答えたことから、危機管理委員会では、警察による書類送検のあと速やかに貴ノ岩に対する聴き取りを行いたいとしています。

官房長官「相撲協会で事実関係解明を」

菅官房長官は午前の記者会見で、「個別の事件に関することなので、政府としてのコメントは差し控えたい」と述べました。
そのうえで、菅官房長官は「いずれにしても、まずは相撲協会において、速やかに事実関係をきちんと解明するなど、しっかりと対応することが基本だ。そのうえで、文部科学省において適切に対応していくことになる」と述べました。

スポーツ庁長官「本当に残念」

スポーツ庁の鈴木大地長官は、11日昼前、スポーツ庁で記者団に対し、「本当に残念だ。関係者がこの事実を重く受け止めて、再発防止に徹底して取り組んでほしい。もろもろの調査が相撲協会の危機管理委員会などで進んでいるようなので、そちらの成り行きを注視していきたい」と述べました。

冬巡業開催の北九州では

11日、冬巡業の大相撲北九州場所が開催されている北九州市八幡東区の北九州市立総合体育館の前では相撲ファンから、「残念です」といった声が聞かれました。

このうち福岡県太宰府市の70代の男性は「あれだけ頑張って苦労していたので残念です」と話していました。

また、福岡市の60代の女性は、「起こしてしまったことがことだから、今の世の中ではしかたがないと思います」と話していました。

福岡では

先月、九州場所が行われていた福岡市中央区の繁華街では、電光掲示板に書類送検のニュースが流れていました。

福岡市の70代の男性は、「せっかく横綱にまでなったのに惜しいという気がしますが、後を継ぐ人に頑張ってほしい。暴力は絶対にいけないので反省してほしい」と話していました。

また、福岡市の60代の女性は、「日馬富士は本当にすてきな横綱で、最近は相撲が面白くなっていたので今回のことは残念です」と話していました。

さらに、福岡市の50代の男性は、「反省は必要だと思います。こういった事件で相撲離れが進まないようにしてほしい」と話していました。

国技館周辺 相撲ファンは

元横綱・日馬富士が平幕の貴ノ岩に暴行し、けがをさせた傷害の疑いで書類送検されたことを受けて、東京・両国の国技館近くでは、元横綱の暴行について、残念だとする意見が多く聞かれました。

相撲ファンだという75歳の男性は「残念ですが暴行をしたことは事実なのでしかたがない。相撲のファンだが最近の相撲界は少しおかしいと思う」と話していました。

30代の女性は「暴力を振るったのは事実なのでしかたがないことかなと思います。暴力が繰り返されたのは残念なことですがまた、人気が回復するよう取り組んでほしい」と話しました。

また、60代の男性は「早く解決して、貴ノ岩関も元気に土俵に上がれるようにしてもらいたい」と話していました。