どうも、ねこひげ先生(@dr_catwhisker)です。
「影響力の武器」は名著中の名著です。ただ、ビジネス書や行動心理学などに興味がなければハードルが高いかもしれません。今回は、できるだけ分かりやすく「影響力の武器」で紹介されている6つの武器を要約して紹介します。
目次
影響力の武器: なぜ、人は動かされるのか
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もしかすると読んだことはなくても書店で見かけたことがある人も多いかもしれません。今回、ご紹介する「影響力の武器[第三版]: なぜ、人は動かされるのか」は世界中で売れているベストセラー本です。
影響力の武器で書かれてある心理は、実はあなたも誰かに教わったわけでもなく日頃から使っているものがあります。
例えば、相手から何かモノをもらったときに「何かお礼にお返ししないといけない」と思いますよね。知っている人もいるかと思いますが、この心理を「返報性の論理」といいます。
影響力の武器は難しいものではなく、シンプルに考えれば日常で僕たちも使っている心理テクニックなのです。ただ、知って使うのと使わないのでは、人生で差が出てくるでしょう。
今回は、影響力の武器をカンタンに要約してご紹介していきます。本の中では、チャルディーニは、以下のような「武器」が、人間を反射的な行動に向かわすと述べています。
6つの「影響力の武器」
①返報性
「人間は、誰かから何かしてもらったら、何かをお返ししななくてはならないと感じてしまう」という心理のことです。
この心理は、日頃から馴染みがある人も多いかと思います。例えば、職場で一緒に働いているチーム内の同僚には「ちょっとしたお菓子をあげる」というのも効果的です。
もしかすると同僚は、自分の仕事を手伝ってくれたり、チームに貢献してくれるようになるかもしれません。この場合は「お菓子をあげる」という行為が、「協力してくれる」という行為で返ってきたことになります。
僕は「ちょっとした」プレゼントで良いと思っています。高級フルーツを渡したりするのではなく、コンビニで買ったチョコをあげるぐらいの方が受け手の気持ちになっても受け取りやすく嬉しいものです。
②コミットメントと一貫性
「人間は、一度何か決定したり宣言してしまうと、それをひっくり返して別の意見を述べにくくなる」という心理です。
人はコミットメント(立場を明確にする、公言する)することで、一貫性の圧力を受けるようになります。
例えば、痩せたい人なら周囲にダイエット宣言をすることで、普段から食べるものに気を使ったり、運動をする習慣が身についたりします。
他にも禁煙や資格取得など自分の目的に合わせてコミットメントをするというのも目的達成の近道です。
③社会的証明
「人間は、自分ではそういう人間ではないと思いながらも、世間一般の大多数が行っている行動に影響されてしまう」という心理です。
例えば、売れている商品があると自分も欲しくなったり、口コミのレビューが良いと面白いに違いないと思ったりすることです。
あと、お笑い番組を見ていると録音の笑い声やスタッフの笑い声が聞こえてくることがあります。あれも、たとえネタがつまらなくても面白いと思わせる「社会的証明」の心理テクニックです。
④権威
「人間は、何か権威(権力、肩書、制服、専門知識、ルックスや身なり)から命令されると、あまり考えずに従いやすくなる」という心理です。
会社勤めの人なら、部長や専務という肩書の人から命令されれば従いますよね。実際、その肩書がなければ「どこにでもいるおっさん」かもしれません。ただ、肩書という権威があることで、相手が偉い人に見えるわけです。
肩書が高いと実際の身長もよりも高くみられるという報告もあります。それほど、権威というのは人間心理を盲目にして影響があるのです。
⑤好意
「人間は、自分が好意的に思っている相手(友達や恋人、家族など)から勧められると、良いものだと信じてしまう」という心理です。
実際は、その相手のことを好意的に思っているのと、その人が勧めてくるモノが良いかどうかは別の話です。ですが、人間はその二つを結び付けてしまう傾向があるのです。
ちなみに、イケメン・美人はそうでない人に比べて裁判で有罪になりにくくなったり、面接で採用されやすくなったり、高い給料を得やすいという報告もあります。
CMで好感度が高い芸能人が起用されるのも、この心理が大きいでしょう。そりゃガッキーがCMで紹介している商品なら使ってみたくなりますよ。
⑥希少性
「人間は、数が少なかったり、日時が限定されていたり、滅多に手に入らないといったものには、そんなに欲しくなくても欲しくなってしまう」という心理です。
希少なものは良い物に違いないと思ってしまうのです。
よくセールスでも「100名様限定セール!」とか「残り1時間のタイムセール!」とか見かけます。
別に悪い手法とは思いませんが、「本当にほしいかどうか」は考え直しても良いと思います。知らず知らずのうちに希少性の心理に働かされて、買ってしまうということもあります。
最後に
いかがでしたでしょうか。6つの「影響力の武器」をご紹介しました。実は、日常からよく使っている・使われているという心理効果もあったのではないでしょうか。
「品薄な商品がほしくなる」「上司にミスを指摘できなかった」「ほしくない高価な商品を買ってしまった」など、実は影響力の武器が関係していたかもしれません。
もし興味がある人は書籍を読んでみてください。僕は、人生のバイブルになる本だと思っています。あと、実践編も出ているのでそちらもあわせてオススメです。
- 作者: N.J.ゴールドスタイン,S.J.マーティン,R.B.チャルディーニ,安藤清志監訳,高橋紹子訳
- 出版社/メーカー: 誠信書房
- 発売日: 2009/06/09
- メディア: 単行本
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