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2017年12月10日 (日)

Yahoo! HACKDAY 2017まとめ! #hackdayjp

と、いうわけで、10周年を迎えるYahoo! HACKDAYにお邪魔してきました。私が取材にお邪魔するのも4回目になる。

当初、お邪魔し始めたころにはIoTが話題で、センサーからデータを取ったり、クラウドサービスに送ったり。また、Arduinoやichigojamのようなワンボードマイコンとそういうものを組み合わせて、物理的に工作物を動かしたりというものが主流でした。

総評を話されたYahoo! CTOの藤門さんによると、HACKDAYが始まった頃は、スマホアプリなんてなかったし、Arduinoもなかったし、もちろん機械学習もなくて、多くの人はWindowsのパソコンでパソコンアプリのコードを書いていたとのこと(多分、いらすとやのイラストも)。

今回のハッカソンで特徴的だったのはマシンラーニングやARの活用。まさにWWDCでアップルがプッシュした部分と共通しているのが今日深いですが、マシンラーニングを使って、音声人認識、文章解析、画像解析をしたり、ARKitを使って、立体画像を眼前に表示したりということを、エンジニアの方々が24時間で開発できたりするようになっているのは、本当に驚くべきことでした。

また、Google HOMEやAmazon Echoを使って、音声認識させたりしている人が多いのも特徴。

受賞したサービスを見ても、そうした最新のテクノロジートレンドを上手に活用して、取り込んで行くというのも重要なポイントであるように思います。

また、多くの人の心に訴えるテーマの選び方、90秒というパッケージにプレゼンをどうまとめるか……というのも大事なことのように思えます。

ちなみに、上位入賞はこちら。

どれも、素晴らしいサービスでした。面白かった。

あと、この他に僕が面白いなぁと思ったのは……

一日の目標歩数に行かないと自宅のドアが開かない Hippo。



街中ののらねこの写真を撮って、その画像をマシンラーニングして、Pokémon GOのようにのらねことの遭遇をゲーミフィケーションする『のらねこにゃー』。これは受賞しなかったのはかなり残念だった。実働すれば、ネコ好きの人は喜ぶと思うのだが。


女子高生チーム『apricot jam』が作って、ARKitをちゃんと実装してた『くまとばいきん時々おかん〜ARでお片づけ』。


コンビを組んだお父さんが出張に出かけてしまい、小学6年生ひとりでプレゼンをやりきったichigoATTACK の『おうちへ帰りたい』。


友達とのお金のやりとりを音声認識し、最終的にはBlockChainまで扱うBlockCharin(ブロック・チャリン)……などが興味深かった。


最優秀賞に輝いた『撮るだけユーチューバー』は、本当によくできていて、動画を入れるだけでセリフがテロップ化され、意味からフォントを選らんで、さらにジェスチャーに応じて、You Tube風に表示されるという作品。

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さらに、アクションに応じて編集もされるという凝りっぷり。なんと、アイデアの持ち込みはなく、現場に集まってからアイデア出しを始めたというからビックリだ。

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審査員や、僕らのようなメディアが反応したのも、実際に動画の編集で困っているからで、動画を撮った瞬間に、編集して適度なサイズにしてテロップを入れて配信できるのなら、それに越したことはないだろう。

たった24時間で、アイデアから出して、実際に多くの人が欲しいと思えるサービスが実現するなんて、まさにYahoo! HACKDAYの趣旨にあったプロダクトだったといえるだろう。

受賞を受けて、今後真剣に製品化を検討したいとのことだが、いっそYahoo!やUUUMとかで買い上げてサービスとしてローンチしてくれたらいいのにと思う。オプションでジェットカットなどが自動でできるようにしてくれたら、かなり喜ぶ人が多いのではないだろうか?

というわけで、受賞作を見渡しても、Arduinoなどを使った電子工作系が減少し(たぶん、完成度の高い作品を短時間で作るのが難しい)、ML、AR系がググッと増えた感じ。2018年も12月にYahoo! HACKDAYは開催されるということだが、来年はどんなサービスが登場するのだろうか。今から楽しみだ。

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ではまた来年。

(村上タクタ)

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  • 村上タクタ

    村上琢太。ガジェット好きの雑誌屋。'92年入社以来趣味誌ひと筋。バイク雑誌RIDERS CLUBから、現在はコーラルフィッシュRCエアワールドの編集長も務める。機能を突き詰めてカッコよくなったガジェットと、アイデアと楽しさに満ちたウェブサービスを紹介する本『フリック!』の編集活動に奮闘中。twitterアカウントは@flick_mag

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