>  >  > 脳に情報を直接入力する方法が見つかる

関連キーワード:

アカゲザル

,

サイボーグ

,

情報

,

 脳のある場所を電気刺激すると、被験者の手や腕が勝手に動くという現象は以前より知られていた。今回の実験は、脳の特定箇所への刺激が特定の手順を再現させることを示した。残念なのは電気刺激によってサルが何を思ったか分からないことだ。研究者らは電気刺激がサルに何からの意思や認識をもたらしたと考えている。今回はアカゲザルのみの実験であったが、ゆくゆくは人間でも試験する予定だという。

1208monkey-2.jpg
実験の様子。画像は「Neuron」より引用

 研究チームは脳への情報入力研究が視覚や聴覚といった感覚を司る部分に集中していることを指摘し、今回の結果はターゲットとなる脳の領域がこれまでよりずっと広がることを示したと語っている。また、脳は損傷などで機能していない部分を迂回して情報を伝えることができるため、この技術は脳卒中や怪我で脳の機能を一部失い、身体機能に問題を抱えている人々の治療にも応用できる可能性があるという。


■脳に情報を注入できたなら

 今回の実験はほんの小さな電極だけをサルの脳に埋め込んで行っている。だが、いずれはコンピュータ制御のデバイスを脳に組み込んで、もっと複雑な行動も直接身体に指令することができるようになるかもしれない。例えば車載カメラが捉えた危険を、運転者は自らの目で見なくても感じ取って即座にブレーキを踏むような、そんな認識機能の拡張もできるようになる可能性がある。あるいはリアルな“やる気スイッチ”、例えば朝布団から出られない人の脳に電気刺激を流し、布団から起き上がり、顔を洗い、服を着替えるような一連の行動をやらせるようなことも可能かもしれない。

 脳が機械からダイレクトに情報を得られるようになったら? そして脳に埋めたデバイスで行動すら制御できたとしたら? そんな世界は着実に近づいているのかもしれない。
(編集部)

参考:「Daily Mail」「Neuron」ほか

今、あなたにオススメ
Recommended by

今、あなたにオススメ

Recommended by

関連キーワード

コメント

1:匿名2017年12月10日 00:36 | 返信

トカナで最初で最後の最高の意見を言う。
自然宇宙と異次元のコーナーは統合しろ。

コメントする

お名前
コメント
画像認証
※名前は空欄でもコメントできます。
※誹謗中傷、プライバシー侵害などの違法性の高いコメントは予告なしに削除・非表示にする場合がございます。