【12月10日 AFP】エジプト考古省は9日、同国の考古学者が南部ルクソール(Luxor)からナイル(Nile)川を隔てた地域にあるこれまで探索されていなかった墓2つのうち1つからミイラ1体が発見されたと述べた。

 同省によると、この墓は1990年代にドイツの考古学者フレデリカ・カンプ(Frederica Kampp)氏により発見されていたものの、カンプ氏は入り口の門まで到達したのみで「内部には入っていなかった」という。カンプ氏の推定によるとミイラは約3000年前まで数世紀続いたエジプト新王国(New Kingdom)のものとみられる。

 今回のミイラ発見の発表は、同国のハレド・イナニ・エズ(Khaled el-Enany Ezz)考古相によりルクソールの有名な「王家の谷(Valley of the Kings)」に近いドゥラ・アブル・ナガ(Draa Abul Nagaa)墓群で行われた。

 同省は、考古学者が墓の内部で葬儀用品のほか「亜麻布に包まれたミイラ」を発見したと述べ、ミイラの身元は判明していないものの「研究結果によると、このミイラは当時の高位の役人、または有力者だった可能性がある」と付け加えた。(c)AFP