日本では、アウトドアブーム再来とともに各地のブランドが脚光を浴びてきている。かたやヨーロッパも、独自の文化から生まれたアウトドアブランドの洋服がどこかミニマルで普段着に取り入れやすいと評判だ。そこで、両エリアのもっとも熱いブランドたちを取り上げたい。
[日本]
もはや群雄割拠の時代が到来したといっていい。なぜなら、東京は言うに及ばず、滋賀や新潟といった各エリアからも実力派ブランドがグングン勢いを増しているから。ここではその一部をご紹介。
NANGA ナンガ
霊峰・伊吹山の麓にある滋賀・米原の羽毛メーカーから誕生。シュラフ作りで培った超軽量ダウンがお家芸で、感度の高い東京のショップやブランドも近年同社のダウンを使いアイテムを発表している。
SNOW PEAK スノーピーク
新潟・三条に5万坪のキャンプフィールドを所有するブランド。こちらは、「焚き火の火の粉で解けない服」というユーザーの要望から生み出した難燃性素材で仕上げたダウンジャケット。
YAMA TO MICHI 山と道
衣装製作などに携わってきた夫妻がハイカーとしての経験を活かし、山道具を作る。パンツは脚の動きを邪魔しない独自のシルエット。
AND WANDER アンドワンダー
拠点は東京。イッセイミヤケでデザインに携わってきた、池内啓太、森美穂子のふたりが手掛けるブランドで、ユニークな意匠とシックな色使いが持ち味。
MOUNTAIN OF MOODS マウンテン オブ ムーズ
群馬・水上の山中で暮らす、元プロスノーボーダーでありディレクターの福山正和氏が、自らテストを重ねてアイテムを製作。バイカラーデザインのハードシェルは高い機能性を発揮する。
[ヨーロッパ]
ヨーロッパ、特に北欧は、真冬ともなれば南部でも気温がマイナス30℃を下回ることもある。当然機能的なウェアが普段着になり、必然的に優秀なブランドが数多存在しているのだ。
HAGLÖFS ホグロフス
100年以上の歴史を持つスウェーデンの名門。こちらは撥水加工を施したダウンを採用し、ジップの配色もコーデのアクセントにちょうどいい。
KLATTERMUSEN クレッタルムーセン
ホグロフス同様こちらもスウェディッシュブランド。ヨーク部で切り替えられたデザインがユニークで、植物由来のナイロンを使用し、環境にも配慮している。
NORRONA ノローナ
ノルウェーで1929年に生まれた老舗。長い歴史に培われたハイクオリティな機能を有したこちらのゴアテックスジャケットは、控えめながら効果的なデザインアクセントが光る。
SASTA サスタ
フィンランドで約半世紀続くファミリーカンパニー。このフリースは実際に南極でも使用されたもの。
PEAK PERFORMANCE ピーク パフォーマンス
スウェーデンが誇るプレミアムアウトドアブランド。同作はダックダウンを封入したセーター。羽毛が偏りにくい波状のキルティングがユニークだ。
66°NORTH 66 ノース
過酷な自然で創業者の親族が亡くなったことをきっかけに誕生したブランド。本国アイスランドでは警察や消防隊などにも装備を供給している。
AURA オーラ
ポーランドのメーカーは、タウンユースにフィットするシブい色みのものが多数ラインナップ。このジャケットは、高機能な中綿「クライマシールド」を使用。
ISEPEAK アイスピーク
フィンランドで生まれた100年以上の歴史を持つ老舗。欧州を代表するアウトドアブランドとして知られ、ライムカラーのジャケットのように、賑やかなデザインが多い。
中には聞きなれないブランドもあっただろう。だけど、どれもが実力は本物で安心してその身を委ねられる。これで今年の冬もきっと余裕で過ごせるはずだ。