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5.7億円で出産要求、米議員 今週3人目のセクハラ辞職
【12月9日 AFP】(更新)米共和党のトレント・フランクス(Trent Franks)下院議員が、500万ドル(約5億7000万円)払うから自分の子供を産んでくれと女性スタッフに要求していたことが分かったと、米メディアが8日報じた。性的不品行をめぐって倫理調査を受けていたフランクス議員は、この報道を受けて突然議員辞職した。
アリゾナ州選出で8期目だったフランクス議員は7日、来年1月31日に議員辞職すると表明していた。フランクス議員はその声明の中で、女性スタッフ2人と代理出産の話をしたと認めたが、会話内容の詳細は明らかにしていなかった。
米メディアの報道によると、フランクス議員は8日に新たな声明を出し、ただちに議員を辞職すると表明した。
米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)が引用した米国の保守系キリスト教団体「伝統的価値連合(Traditional Values Coalition)」のアンドレア・ラファティ(Andrea Lafferty)会長の発言によると、女性スタッフの1人はフランクス議員の子供を「身ごもれば」500万ドル払うと言われたという。
その女性はフランクス議員の申し出を断った。するとフランクス議員から距離を置かれるようになり、後にスタッフの仕事を辞めた。
政治サイト「ポリティコ(Politico)」は事情を知る複数の議会筋の話として、フランクス議員は女性スタッフ2人に自分と妻は以前から不妊で苦労していると話し、自分たち夫婦のために代理出産をしてくれないかと打診したと伝えた。フランクス議員が性交渉と人工授精のどちらによる妊娠を考えていたのかはっきりせず、女性スタッフらは同議員が自分たちに性交渉を持ちかけているのではないかという疑念を持ったという。
米政界で次々と明らかになるセクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)疑惑で今週に入って議員辞職したのはジョン・コンヤーズ(John Conyers)下院議員、アル・フランケン(Al Franken)上院議員(いずれも民主党)に続きフランクス議員で3人となった。(c)AFP