特殊詐欺を防止 店員に感謝状

架空請求のメールにだまされ電子マネーを買おうとした60代の男性に、警察への相談を勧め特殊詐欺の被害を防いだとして、宇都宮市内のコンビニエンスストアの店員に警察から感謝状が贈られました。

宇都宮市内のコンビニエンスストアに勤める浜本周さん(22)は、先月30日の夕方、60代の男性客が、5万分の電子マネーを買おうとした際、不審に思って、なぜ必要なのかなどを聞き取りました。
そして、架空請求の特殊詐欺の可能性が高いと考え、警察への相談を勧め、詐欺被害を防ぎました。
こうした対応について、8日、警察が浜本さんに感謝状を贈りました。
警察によりますと、ことし1月から先月までに、県内で電子マネーを悪用した特殊詐欺の被害は、31件起きていて、被害金額はおよそ2100万円と、すでに去年1年間の被害額の倍以上となっています。
警察は、県内のコンビニエンスストアにポスターなどを配布して注意を呼びかけています。
宇都宮中央警察署の吉田正晴生活安全課長は「お金を要求されて、少しでも不審に思ったら、警察だけでなく、金融機関の職員やコンビニの店員にも相談してほしい」と話していました。

警察から表彰された浜本周さんは、宇都宮市内のコンビニエンスストアに勤めています。
先月30日の夕方、浜本さんがレジにいたところ、60代の男性が「5万円分の電子マネーを買いたいのですが、どこに置いていますか?」と尋ねてきました。
浜本さんが、電子マネーを置いてある所に案内したところ、男性が料金の支払いを求める文面のメールがきたことを浜本さんに話しました。
メールには「未納のお金」「法的措置」など特殊詐欺と思われる文言があったことから、浜本さんは特殊詐欺の可能性があると判断し、男性に詐欺の手口を示した警察のポスターを見せ、警察に行くよう促しました。
浜本さんは、「警察から注意を呼びかけるポスターなどのアイテムが届いているので、活用して今後も被害を防ぎたいです。接客のときに、変わったところがないかお客様の様子にも気を配っていきたいです」と話していました。