清水 J1死守(上)助っ人の差 実力と戦術かみあわず
(2017/12/9 11:00)-
1年でJ1に復帰した清水エスパルスを待ち受けていたのは、厳しい現実だった。思うように勝ち点を積み上げられず、最終節でようやく残留を決めた。肝を冷やした今季を振り返る。
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2季ぶりに戻ったJ1の舞台。清水のクラブ側は1月の新体制会見で「1桁順位」を目標に掲げた。だが、ベテラン選手の見通しは違った。DF角田は2月のキャンプでJ1柏との練習試合で快勝しても「昨日まで不安しかなかったが、少しだけやれるかもという希望を持てた」と話すにとどめ、FW鄭大世も年間を通じ「残留が最優先」と言い続けた。
開幕当初、J2を勝ち抜いた成果が守備面で表れた。3節まで1失点。鹿島、磐田には3失点したが、「自分たちは戻る位置が分かっている。あの戦い方を続ければいい」とMF白崎が手応えを口にしたように堅守速攻を再確認し、その後は柏を無失点に抑えた。
だが、高望みがチームの成長を止めた。開幕後にブラジル人FWチアゴ・アウベスが加入。4月にデビューし、リーグ戦6戦4発と強烈なインパクトを与えたが、前線からのプレスは減った。攻守のバランスが崩れ始め、チアゴが出場したリーグ戦は8試合続けて勝てなかった。ようやく勝ったのはJ1ホーム戦で18試合ぶりに勝利した6月の甲府戦。皮肉にも、決勝点が生まれたのはチアゴが負傷退場した後だった。
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