精神を病んで5年以上にもなるおれは希死念慮という言葉を最近になって知った。
「自殺願望があります」よりも「希死念慮があります」と、言った方がかっこいい。
「自殺願望は無いけど希死念慮はあるんです。」なんて言ったらもっとかっこいい。
ああ、そんな事はどうでもいいんだ。
去年から今年に掛けての話をしよう。
珍しい体験と言ったら、整形に失敗した事とひかりの輪に潜入した事くらいだ。
まず、整形について。
「板野友美さんみたいに不自然にならないように、ナチュラル重視で」と、頼んだ。
プロテーゼを抜去して貰ったが、伸びた皮は今でも戻らないし、おれは笑いものだよ。
整形を考えている人がいたら言いたい。
「やめとけ。どうしてもやるならプチ整形くらいにしとけ」と。
ひかりの輪についてだ。
簡単に言えば、ひかりの輪とはオウム真理教を抜けた上祐が設立した新しい宗教団体である。
整形も失敗し、音楽の夢に挫折し、自殺を決意していたおれに「人生最後に何か面白い事をやろう」という考えが浮かんだ。
それで思いついたのがひかりの輪だった。
「麻原は死刑宣告を受け、その時までを惨めに檻の中で過ごします。しかし、私は思うのです。
私は公安に常に監視される身です。檻の中にいるのとそれ程変わらないのではないでしょうか。
そして、皆さんもあらゆる不自由の中に閉じ込められており、やがて老い病み死ぬ。
麻原と私と皆さん。実は同じような境遇なのではないか。これがひかりの輪の縁起の思想です。」
賛否両論あると思うが、おれは衝撃を受けた。
釈迦の教えの通り「一切皆苦」であり、自殺願望や希死念慮を抱く事は狂気ではなく実は正気なのではないか。
今は色々あってひかりの輪と絶縁してしまったのだが、良い経験になったと思う。
今日はこんな所にしておくか。
まあなんつーか頑張れ