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鬼畜魂(KICHIKU-KON ) 6

今から30数年前、日本では立体的な道路の拡大を進められてきた。混雑の緩和と公共事業増大
という名目の元、たくさんの人々が工事に従事し、道路は地表の上へと拡大したのだ。近未来の
様相がもはや現実のものとなり、多くの地震から学んだ日本の建築技術は、たちどころに世界を
凌駕するものとなった。

ところが、世界各地において、紫外線ハザードが突如騒がれるようになり、大掛かりな都市改革
建築計画がもろくも頓挫しはじめた。

そして紫外線を避けるためのアンダーグラウンド区域の開発が急がれることとなった。

紫外線ハザードは、軽症であっても火傷を引き起こし、少しでも油断すれば皮膚がんや白内障の
恐れがあるとされ、もっとも重症の場合には、紫外線が一気に細胞を変異させてしまう。
皮肉なもので、その危険値を超えた紫外線量においてもヒトの耐性能力が勝ってしまった場合、
まるで免疫ができあがるかの如く急速進化し、鬼畜魂を発症すると言われている。

本来であれば、地上に届くはずのないC波(UV-C)がオゾン破壊によって、届くようになって
しまった。菌を一気に殺す光線が地上に届くのだから、危険度はかなり高い。

そのC波(UV-C)を受けても尚ヒトとしての生命を維持できるのが鬼畜魂である。

鬼畜魂発症には、予兆がある。人間の能力を超えた異常な力がいろいろな体の部位に
現れる。

人によっては、腕の筋肉、脚の筋肉、聴力、視力、内臓の局部的な能力などさまざまである。

異常発達する根本は脳細胞にある。しかしながら、人間としての心はその予兆段階では
失われない。

ただし異常発達は、だんだんと身体のさまざまな部位に広がり、最後は自制が難しくなって
しまうのだ。自分の心が失われ、知らずに犯罪を犯してしまうことがあるた、その事実を
受け止め、現実にそれがわが身に起こったことだと知った人間は、その運命を呪うことに
なる。




田所や吉井は、アンダーグラウンドの中でもエリートが集まる永田町の地下において、
数々の論理テスト、身体的なテストをパスし、鬼畜魂浄化メンバーとして、国から任命を
受けたいわゆる国家公務員なのだ。実働第二部隊は、中でも出動回数がもっとも多く、
数々の鬼畜魂をバストしてきた。

そしてたまたま受けた奇妙な電話を受けたのが田所であり、たまたま現場に駆けつけた
ところブラッドPCにお目にかかり、吉井とともに何やら大事件に巻き込まれる恐怖を
感じながらもこうしてアナザー千葉に向かう判断をした。


彼らが着ているアーマースーツは、すべてがコンピュータ管理され、体内の異常なども
すぐにキャッチされ、アーマースーツ内の皮膚接触した部位から、回復を図ることが
できる。

ビークルのコクピットから、電子的な音声が流れた。

【日の入りから1時間が経過しました。紫外線量測定により、スーツ解除を許可します】

「ふ~~~~!やっとですねー」

吉井はそのときを待ちわびたように、頭や手からスーツを剥がしていった。太陽が沈めば
地表でもある程度普通に生活が出来る。

「主任、ちょっとコンビニへ寄ってもいいですか?」

「ああ、かまわんよ。のどが渇いたな。ビークル、一番近いコンビニへ誘導頼む。
あ、どうせなら自動運転してくれ」

【田所主任、イエッサ!ビークルはオートモードに切り替わります。安全のため
シートベルトを再度確認してください】

ダッチチャージャー6000・・ 通称ビークルにも最先端の技術が施されている。同乗
している人物の顔をすぐに記憶し、人間と同等の会話ができる。銀色の車体には、
対鬼畜魂のミサイルも搭載されているぐらいだ。


日没となり、地表の人々も活発に活動をし始めたらしい、だんだんと通りに姿を
現しはじめた。

【一番近いコンビニに到着しました】

ガルウイング型の翼のようなドアを開け、コンビニへ入る。

「いらっしゃいませー!」

若い学生が元気に声をかけてくれた。

さっそくレジには、果物の皮を求めに来た人たちが、我先にと行列をつくっていた。
果物の皮、例えばスイカやメロンの皮は、いまや コンビニの中でも一番高いぐらいの
金額になっている。

中身のおいしい部分と皮が別々に販売され始めたのは、ここ10年ぐらいだろうか。

果物の皮には、紫外線を中和する働きがあるといわれている。実際の効果はほど知らないが、
10年経った今でも 人気の商品であることは間違いない。

果物の皮は、次第に燻製になったり、錠剤になったりしている。

田所と吉井は、手早く飲み物を選び、浄化メンバー専用のタッチパネルで会計を済ませた。

「西船に到着したら、ビークルを地下に停め、ゲートインする。吉井、お前
飲み物だけで大丈夫なのか?」

「腹が減ったら、千葉の名産でも食いますよ」

「おっと、吉井、カツヒトの位置はどうだ?」

「ええ、ずっと追ってますけど、先ほどから動いてないようですね。たぶん第二組成が終わった
ばかりのNewbie ですから、admin である紗江子がなんらかのコマンドを送らないといけない
のですね。だから、、、、いわば指示待ち・・みたいなもんでしょうか」

「よし、ゲートインする前のリアルシティ内で追いつければいいがな・・・ビークル、自動運転継続で
急行サイレンを鳴らしてくれ」

【田所主任 イエッサ】


(ウウウーーーーーーーー!)

けたたましいサイレン音が鳴ると、前を走る車たちが、自然と道をあけてくれた。

「よし、一気に行け!」

【ニトロを使います。お二人とも衝撃にそなえてください】

(ウウウーーーーーーー!バシュッ)


「ビークル。目標までの推定所要時間はわかるか?」


【カリキュレイト・・・・推定7分です】


田所たちを乗せたビークルは、次々と車両を抜かし、目的地へと急いでいた。
   ・
   ・
   ・

そのころ、カツヒトは、吉井の予想通り、紗江子からのアクセスを待っていた。第二組成を無事に
終えたカツヒトが、外見的に違って見えるのは、目の色だ。瞳が緑に近い色になっている。
そして、身体の内部として違うのは、今 体内にある心臓は、人造でありそれは、人がつくった
ものではない。ブラッドPCがカツヒトの血から作り上げたものである。


 5分

「吉井、カツヒトの動きを再度確認してくれ」

「はい、動きはありません。先ほどと同じですね」


 3分

「よし、ビークル このまま突っ走れ、ゲートインする前に捕まえられるかもしれん。
ビークル、先ほどの指示を訂正、駐車場などとめなくていい!カツヒトの真横につけろ!
吉井!どうだ?」

「はい!いけるかもしれません。動きなし!!」

 1分

「ビークル、カツヒトの真横にとめろ!そして到着前にガルウィングをあけてくれ!」

【了解しました】

 30秒

「吉井は左サイドからいけ、俺は右から回り込む!ビークル頼んだぞ!」

【おまかせを】

 10秒

  9
  8
  7
  6
  5
  4
  3
  2



(((( ピカッ ))))


「うわー!!」




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