3.


 警備隊長タイフォ(別の人かも?)率いる護衛たちに守られ、侍女たち(ドーメもいる)を従えたアミダラの一行を乗せたシャトル、ひそかにパルパティーンの「最高議長府」に到着…警備員たちに出迎えられる。
(アミダラを狙った暗殺計画がまたも、分離主義者の残党によって企てられているという情報があったので…計画が具体化する前にひそかに避難してくるようにという、パルパティーンの勧めを受けたため)


 アミダラの一行、奥へと歩いていくが…途中、「お供の方はここで」と、議長府の警備員たちに止められる。
 抗議しようとする警備隊長を、アミダラが止める…心配そうなドーメの視線の中、アミダラ一人が奥へと続くドアの中へと消えていく。

 パルパティーンの執務室に到着したアミダラ、誰もいないので一瞬「?」となる。
 そこへ気配もなくパルパティーンが現れ、驚くアミダラに微笑みかける…何か「嫌な予感」を覚えながらも態勢を立てなおそうとアミダラ、パルパティーンにぎごちなく微笑み返す(「驚きましたわ」とか言うかもしれない)。

 避難を勧めてくれた礼を言うと、アミダラはさっそくパルパティーンに対し、エイリアン種族そのものを「共和国の敵」と見なす風潮が広まりつつあることへの憂慮を述べはじめる…いくら分離主義者にエイリアンが多かったとはいえ、これでは行き過ぎなのではないか? 何か取り返しのつかなくなるようなことが起こる前に、手を打つべきではないか? などと訴えるアミダラを、パルパティーンは微笑みながら眺めているだけ。
 さすがに気味が悪くなり、話すのをやめたアミダラに対し、パルパティーンは微笑んだまま「あまり気を高ぶらせてはいけませんよ、お身体に触ります…あなたは大切な身体なのですからね」と言う。
 何を言われているのかわからず、気を飲まれるアミダラ…しかし直後にほのめかされている意味を悟り、ぞっとしてパルパティーンを見つめる…アナキンとのことを知っているのか? それより何より、自分さえ今の今まで気づいていなかった妊娠を(おそらくこれをほのめかしているのだろうけど)、なぜ知っているのか?
 微笑んでいるパルパティーンの姿が、一瞬ぶれたように見え…アミダラの口から思わず、「あなたは誰?」と言う言葉がもれる。
 相変わらず微笑んでいるパルパティーン…「おっしゃる意味がよく、わかりませんな」とでも言うかもしれない。
 恐怖に捕らわれたアミダラ、なかば無意識に「あなたは誰? 誰なの?」と繰り返しながら、後ずさりしはじめる…はっと目を見開き、「アナキンをどうするつもりなの? アナキンを返して!!」と叫びはじめる(無意識のうちにフォースを使い、アナキンに迫りつつある危機を感じとったため)。
 にっこりと満足げに笑ったパルパティーン、「やはりあなたは、なくてはならない方のようだ…何も心配なさることはない、大切にいたしますよ…アナキン殿ともどもね」と、立ちつくすアミダラに言いわたす。
 何か叫ぼうとしたアミダラ、そのまま気を失ってゆっくりと倒れこんでいく(パルパティーン=シディアスが、フォースを使ってアミダラを気絶させ…床に衝突してしまわないよう、支えてもいる)…静かに歩みよってきたパルパティーン、アミダラの身体をそっと抱きとめる。
 警護の者を呼び、気を失っているアミダラを託すパルパティーン…アミダラはそのまま、議長府に閉じ込められてしまうことになる。


 議長府に到着したジェダイたちの一行、まずはパルパティーンと話しあいの場を持つ(ドゥークーの言ったことが全部でまかせである可能性も、当然ながら考えられるため)。
 真偽を問い詰めるアナキンに対し、パルパティーンは微笑みながら「私がそんなことをするとでも? そもそもジェダイ騎士団さえなければ、お母さんを救えたと思わないかね?」などと、誘惑を開始する…動揺するアナキン。
 メイス、パルパティーンがシス卿シディアスと確信…倒そうとして信じられないほど強力な電撃を浴び、倒れてしまう。
 恐るべき力を見て、すっかりパルパティーン=シディアスに魅せられてしまうアナキン(「力の価値観」を持っているため…これを裏返すと、力ある者に対し無条件でなつく=「隷属する」という傾向につながるはずなので…それにメイスはもともと嫌いなので、たいしてショックはないのかもしれない…というよりむしろ、ショックを受けたこと自体をそのまま、パルパティーン=シディアスに対する「崇拝」へと無意識のうちにすりかえてしまうのかもしれない)。
 パルパティーンにそそのかされるまま、アナキンはメイスを殺し…残りのジェダイたちもすべて殺してしまう。喜んで微笑むパルパティーン(で、手を叩いたりするのかもしれない)。


 場面が変わって、ジェダイ・テンプル。

 いつまでたっても戻ってこないアナキンたちを案じていたオビ=ワン、「嫌な予感がする」ため瞑想室のヨーダのもとへ急ぎ、裏切りによるメイスたちの死と、アナキンがダークサイドに転落してしまった事実を告げられる…信じられない、いや信じたくない…。
(とはいえ同時に、心のどこかでオビ=ワンは納得しているのかもしれない…アナキンに初めて会った時から、無意識にとはいえ感じつづけてきた「脅威」が、ついに現実のものとなったのだから…この直前にも、「価値観の相違」の表面化による激突を経験しているわけでもあるし)


 またも場面が変わって、最高議長府。

 議長府の一室に監禁されているパドメのもとに、アナキンが姿を見せる…駆けよって抱きつくパドメ、アナキンもしっかりとパドメを抱きしめる。

 パルパティーンのことを訴えようとしたパドメに先んじるように、アナキンは「また君を暗殺しようなんて奴がいたって聞いたよ。絶対に許すものか…君にはもう、誰にも指一本触れさせるものか…君を守ってみせるよ、僕にはそれだけの力があるんだ…絶対的な力がね」と、なかばうわごとのような口調で言う。
 会えた喜びも吹き飛び、押しよせてくる不安と戦いながら、やっとのことで「何があったの…何をしたの?」と押しだすように言うパドメ。
 少しためらったものの、ジェダイたちを殺したことを打ち明けるアナキン…ジェダイ騎士団への不満と憎悪、パルパティーン=シディアスの見せた力のすばらしさなどを、熱に浮かされたような口調で話しつづける…目を見開いたまま、凍りついたようにそれを聞いているパドメ。
 反応がないことに少し不安を覚えたアナキン、「パドメ?」と顔をのぞきこもうとする…瞬間、激しくアナキンの腕を振り払い、後ろへ下がるパドメ…「出て行って! ここから出て行って!! 二度と私に触らないで!!」
 呆然としたアナキン、涙をにじませながらも激しくにらみつけているパドメの顔を、無言のまま見つめていたが…すっと表情がなくなり、ジェダイ・ローブをひるがえして背を向け、そのまま部屋を出て行く。
 その場に崩れ落ち、一人泣いているパドメ…アナキンの靴音が遠ざかっていく。



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