神戸・メリケンパークで開催中のクリスマスツリー観覧イベントで、希望者が願い事などを書き、ツリー周辺のロープに取り付けたプラスチック製オーナメント(飾り)の一部が脱落していることが7日、分かった。飾りの穴の強度不足が原因とみられ、ロープには複数枚が抜け落ちた箇所も確認できる。(上杉順子)
販売サイトによると、オーナメントは直径約10センチの円形で、極薄のプラスチック製。自然光を反射し、潮風で揺れて昼間もきらめく仕組みという。穴とロープを結束バンドでつなぎ、木の頂点からロープを垂らして飾る。会場などで1枚500円で販売するほか、熊本など被災地の子どもたちにも配布しているという。
ツリーの下を歩いていた男性は6日夕、2枚が地上に落ちているのを見つけ、スタッフに渡した。オーナメントの穴から傷が広がり、ちぎれたように見えたという。脱落は風が強い上部で目立ち、ロープには結束バンドのみ残されている。
ツリーの約10メートル先は海で、オーナメントに使われているプラスチックは自然分解されないとされる。海洋ごみ問題の普及啓発などを行う一般社団法人「JEAN」(東京都)の小島あずさ事務局長は「海を汚す可能性に気付かなかったのなら残念。環境への影響を考えてほしい」と話した。
同イベントは富山県から運んだ全長約30メートルの木を飾る「めざせ! 世界一のクリスマスツリープロジェクト」(26日まで)。各地で植物イベントを企画する西畠清順さん(37)=川西市=がプロデュースし、神戸市なども参画する実行委員会が主催している。オーナメントの数でギネス記録を目指す、としている。