靴紐っていくらなんでも解け過ぎじゃない?
解けザコって呼んでるもん。
毎回もうこいつは一生解ける事は無いザマー見ろってくらいキツく結んでいるんだけど、気づいたらピロンピロンなってる。
悪霊が憑依した人形かなってくらい。
完全に仕留めたと思ったのにまた出てくるから。
で。
1歳の三男を前抱っこしていると靴紐を結ぶのが大変で。
足が全く見えないもんだから手探りで蝶結びをしなきゃいけないんですよ。
かと言って結ばずに放置していると親切なお婆ちゃんあたりが「解けてますよー」って教えてくれるじゃん。
親切なお婆ちゃんの残り少ない余命を、限りある時間をさ、見知らぬ野郎の靴紐を気にする事に割いてほしくは無いじゃない。
なんなら最後に発した言葉がそれになっちゃうかも知れないんだよ。
「靴紐解けてますよー……ん?……あ、ああああひゃ、あひゃあああ!ひでぶっ!」
みたいになっちゃうかも知れないんだよ。
まぁこれは余命っていうか誰かに秘孔突かれていますけど。
だから解けたと感覚でわかったら、その場でこれまた感覚で結ぶ事になるんです。
只でさえ「今回は行った!これはもう二度と解けねぇ!」ってくらいの感覚で結んでて解けているってのに、手探りで結んだ靴紐なんか風前の灯火ですよ。
結んでないに等しき虚構の存在ですよ。
下手したら数歩の命ですよ。
あのお婆ちゃんとどっちが先かってな話ですよ。
だからさ、マジックテープ靴に関してもう一度向き合ってみませんか?
思うにさ、マジックテープの靴が下に見られすぎてる問題ってあるんじゃないかな。
あの超絶便利な、技巧派による奇跡と言うべきマジックテープの靴が、ダサ過ぎるという事になっていますよね。
あの共通認識どうにかなんないんですかね。
ダサ過ぎるって思うのやめませんか?
ダサいだけじゃなくそれの度が過ぎるって事だからね。
看過できないダサさって事だからね。
あんまりじゃないか。
名前がまずダサい。
これは認めよう。
マジックテープって。
まずマジックって言葉は使っちゃだめよ。
マジックはダサいよ。
そしてテープもダサいよ。
大人が身につけるものにテープって名前がついてちゃだめよ。
ザ・ヴェルヴェット・アンダーグラウンドみたいなカッコイイ名前にしたらいいんですよ。
テイラー・スウィフトあたりに履かせてさ。
あのマジックテープの硬い方に髪の毛とか糸とかが絡まった状態が最高にクールみたいにしてさ。
敢えて絡ませるダメージ加工が大流行。
マジックテープ靴履いた中学生がヤンキーに絡まれ奪われるヴェルヴェッツ狩りが社会問題に。
みたいな。