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#09白川香澄役 佐久間由衣

香澄のイメージは“黒いドライアイス”
もっと早くヒナタ先生に会いたかった

不可解な死を遂げた圭吾(遠藤健慎)の幼なじみ“香澄姉ちゃん”こと、白井香澄役の佐久間由衣さん。めきめきと注目度を上げている彼女が、このドラマで重要なキーマンを演じました。これまでに起きたいくつかの事件は彼女が犯人。結末はいったいどうなってしまうのでしょう?

ここまで演じて改めて思う“香澄像”とは?

「ドライアイスに水を垂らすと煙が出ますよね。あの煙が黒くなった、“黒いドライアイス”のようなイメージで、ずっとここまでやってきました。すごく抽象的ですが(笑)」

なんとなく想像できます。具体的なキャラクターとしては?

「強さを持つ子だけれど、そこには迷いもある。複雑な過去を背負いながらも、前に進むことは諦めていない。そんな風に演じようと挑んできました。いろいろ辛い経験を経たせいか、潔さのようなものもあるけれど、それは悲しい潔さというか……。そうした悲しみや自分に対する怒りもある、複雑な感じです」

複雑な人物を演じるには模索も?

「そうですね。圭吾の復讐という一つの感情に突き動かされるというよりは、そこに至るまでにはいろんな感情が入り混じりました。ヒナタ先生(井上真央)に会ったことも大きかったと思います。香澄としては、もっと早くヒナタ先生に出会いたかった。そういう存在が今まで周りにいなかったから。唯一、圭吾は心許せる存在だったのだと思います」

圭吾とのつながりを大切にしながら演じたのですね。

「初回で彼は亡くなっているので共演シーンはすくないですが、途中回想シーンもあり、気持ちを切らさないよう演じられました。特に、7話の冒頭、神社で圭吾と話すシーンが強く印象に残っています。あのシーンを撮影してから、圭吾との思い出を想像ではなく、リアルに思い浮かべることができるようになりました。香澄は思い出を強く持ちすぎてしまっている、と客観的にみると感じますが、彼女にとってはそれが支えで、生きていく力だった。彼女の正義はそこにあった、間違った正義だとは思いますけど。“香澄姉ちゃん”という圭吾の声が耳に残っていますね。そういう聴覚的、感覚的なものを身体が憶えていて、演じられたと思います」

ご自分との相違点や、共感部分はいかかですか?

「わたしも、決めたら突き進んでしまうタイプなので、周りが見えなくなってしまうこともあります。けれど、外れそうになる度に戻してくれる周りの人がいるので(笑)。突っ走ってしまうところは共感部分ですかね」

次回がいよいよ最終話ですが、このドラマに出演していかがでしたか?

「自分自身と向き合わなければならない時間も自然と多くなる役で、初めての経験ばかりでした。けれど、現場は楽しい雰囲気で、みなさんの団結力は堅いです。なので、わたし自身、楽しんで撮影できましたし、香澄としては、新しい経験や発見が多かったです。新しく生まれる感情もあったので、細かな感情のひだを経験できる役でした」

最後に、見どころのメッセージをお願いします。

「救ってもらえることを願いたい、と個人的には思っています。共感をもって見てくださる方も多いと思うので、そうしたみなさんの気持ちに、最後まで寄り添えたらと思います」

わたしの相談相手ホッとした一言

「なにをやっても間違いじゃない」。
最近、ある仕事の現場で先輩の女優さんに言ってもらいました。自分を肯定できたし、普段はわりと臆病になりがちなのですが、いろいろ挑戦しようと前に進むエネルギーにもなりました。ホッと救われ、ポジティブ思考のきっかけにもなった言葉です。

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