タイム誌は毎年、その１年間で世界に最も影響を与えた人物や団体などを「ことしの人」として選んでいて６日、２０１７年の「ことしの人」には、世界中で過去のセクハラ被害などを訴え出る動きが広がっていることを受けて、「サイレンス・ブレーカーズ」＝「沈黙を破った人たち」を選んだと発表しました。

アメリカではことし、ハリウッドの大物プロデューサーによるセクハラなどの疑惑が女優たちの証言で次々と発覚したことをきっかけに、過去のセクハラ被害を訴え出るケースが相次ぎ、政治家や俳優、ニュースキャスターなど著名人のセクハラ問題が明るみになっています。

こうした動きは、ソーシャルメディア上で「自分も被害者だ」という意味の「＃ＭｅＴｏｏ」（ミートゥー）というハッシュタグを使って世界中に広がりを見せています。

タイム誌は今回の選出について、「訴え出た人たちは６０年代以降で最も劇的な文化的変動の１つをもたらした。公然の秘密を明らかにし、いやなものはいやだと言えるようにするために選んだ」としています。

「ことしの人」の候補には、アメリカのトランプ大統領や中国の習近平国家主席、北朝鮮のキム・ジョンウン（金正恩）朝鮮労働党委員長らも挙がっていたということです。