悲しい話、でも今となっては笑い話
「何歳までサンタクロースって信じてた?」
そんなやりとりをなんとなく目にするシーズン到来
私は小学6年生まで真剣に真剣にサンタクロースの存在を信じていた。
子供の頃から必ずサンタに手紙を書いていた
クリスマスに届くサンタからの返事は
美しいイラストと異国の言葉で書かれた不思議な温かさを感じる手紙
読めない文字を読みたくて両親に英語を習いたいとお願いした事もある。
そんな手紙と枕もとのプレゼント
残念ながら良好とはいえない関係の両親もクリスマスは多少仲がいい
私は二人の顔色を伺いながらも妹と4人楽しく過ごせて、幸せだ
ありがとうサンタさん。
ありがとうサンタさん。
来年もまた来てね。
信じない訳がないのだ!!
信じるように教わっているのだから当然信じる。
しかも余り家庭環境が平和じゃないのだからなおさらだ
私は無条件で与えられる幸せを縋るように信じた
真っすぐに年一度必ず訪れる温かい時間を求めるように信じた。
だが母は信じすぎている私に
さすがに真実を伝えなくてはいけないと思ったんだろう
当然だ。小学6年生、周りの子供はサンタがいないと知っている
そんな中、私だけが頑なに居ると言っているのだから。
母は凄く言葉を選んでいた気がする。
凄く申し訳なさそうだった気もする。
だけど平和じゃない我が家で平和じゃない心の私は
強く信じていたものを奪われたショックが余りに酷く
砕けてしまった。
そこからは反抗期突入も相まって酷い荒れよう
誰の言葉も嘘に聞こえて、自分の言葉にも嘘が増えた
当然サンタクロースなんて信じなくなった
サンタへの手紙なんて書かないし
クリスマスの平和なんていらなくなった
プレゼントは何が欲しいかと言われたら「カネ」と即答してたし
毎年一緒に作っていたクリスマスケーキは店頭のケーキに変わった。
その時からもうずっと母と一緒にケーキを作っていない。
さて、今年もクリスマスがやってくる
子供達はサンタクロースを待ち望んでいるだろう
いつまでサンタクロースを信じるだろうか
いないと分かった時、私のようになる子もいるだろうか
サンタクロースがいなくても
サンタクロースに願わなくても
もし貴方の家庭が温かければ、教えなくても
サンタがいない事を受け入れていくのではないだろうか。
ちなみに、こんなん書いてますが私の家族は現在は仲も良く平和です。
そして私はクリスマスにはケーキを食べる予定です✨