英国パブをモデルにした「HUB」「82ALE HOUSE」を展開しているハブが元気である。2017年2月期の売上高は過去最高(前期比7%増の102億円)、18期連続で増収だ。
「HUBの看板は見たことがあるけれど、利用したことがないなあ」という人に、簡単にご紹介しよう。ハブはダイエーが絶好調だった1980年に誕生。ダイエーの創業者、中内功さんが英国のパブを体験したことがきっかけで、当時の日本では珍しかった「キャッシュオンデリバリー(注文ごとに代金を支払う)」を導入。良いモノをどんどん安くすることをウリにしていたので、週刊誌が1部180円だったころに、生ビールを1杯180円で提供する。ちなみに、現在は360円。『週刊新潮』(400円)、『週刊文春』(420円)よりも安く飲むことができる。
カウンターでドリンクとおつまみを注文して、気の合った仲間と会話を楽しむことができる。しかも低価格で。それまでの日本にはなかったスタイルの店だったので、設立時に10年で1000店の目標をぶちあげる。「ダイエーの売上高が1兆円を超えて、一番勢いがあるときだったので、実現できると思っていた」(ハブの関係者)
1号店は神戸の三宮に出店。その後、外国人の多い六本木、若者の多い渋谷などではウケたものの、地方の店舗は苦戦を強いられる。業績は伸び悩み、86年に清算。多くの飲食店は「ここで終わり」……のはず。しかし、同社は違った。「ハブ」の屋号を残し、その後、順調に売り上げを伸ばし、01年以降は業績不振による退店がないのだ。
一度は死んだはずなのに、なぜハブは蘇ったのか。その理由について、同社の太田剛社長に聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンラインの土肥義則。
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