ハワイで開催中のQualcomm Snapdragon Tech Summitより。ASUSとHPは、Snapdragon 835を搭載したフルWindows 10 PC「Always Connected PC」をそれぞれ発表しました。2018年頭より順次出荷予定です。
最大の特徴は、バッテリー駆動時間の長さ。Intel製CPUを搭載したマシンでは「10時間」が長時間駆動の一つ目安となっていますが、Snapdragon版では「充電は1週間に1回で十分」「フルで使っても2日持つ」「スタンバイなら1か月」(関係者)という、常識外れの駆動時間を売りにします。
なお、過去のARM版Windowsでは動かせるアプリケーションに制約がありました。一方の「Always Connected PC」ではx86エミュレーションにより、Snapdragon 835上でフルWindows 10を動作させることができます。
さらに「Always Connected PC」の名前通り、eSIMなどで1Gbps級のLTEにも対応。スマートフォンのように常時セルラー回線に繋がり、インターネットをいつでもどこでも利用できます。
●対応製品がASUSとHPから2018年初旬に登場
この「Always Connected PC」に対応した製品をASUSとHPがそれぞれ発表しました。
「ASUS NOVA Go」は、Snapdragon 835と最大8GB RAM、最大256GBのストレージを搭載。また、PCとしては常識はずれバッテリー駆動(22時間の連続動作・約30日の連続スタンバイ)を売りにします。さらにeSIM / nanoSIMに対応し、4CAと最大1GbpsまでのLTE通信にも対応します。
価格は4GB RAM /64GBストレージモデルが599ドル(約6万6000円)、8GB RAM / 128GBストレージモデルが799ドル(約8万8000円)
「HP ENVY x2」は、6.9mmの薄さを売りにする2 in 1モデル。Snapdragon 835を搭載し、連続バッテリー駆動時間は20時間。2018年春に発売予定。
いずれも国内発売は未定。このほか、レノボもCES 2018で対応製品を発売するということです。
●AMD Ryzen搭載のAlways Connected PCも
このほか、Qualcomm Snapdragon Tech SummitではクアルコムとAMDの協業が発表。モバイル用Ryzenプロセッサのリファレンスモデルにクアルコムが提供するLTEモデムを組み込み、高性能なPCにも1Gbps級のインターネット常時接続を付与していくことが明かされました。