市(地方創生課)主催の宗谷本線維持・存続に向けた意見交換会が30日夜、東地区活動拠点センターで開かれ、鉄路存続に向け参加者から様々な意見が出された。
 参加した地域住民30人を前に、川野まちづくり政策部長の「鉄路を守っていくため皆さんの意見を今後の資料にしたい」などとの挨拶のあと意見交換し、稚内~札幌間の都市間バスと比較した時の料金、安全性や定時発着が売りのはずが最近は車両トラブルで予定時間に到着しないことなどJRへの不満が相次いだほか、参加者から「最近は便数が多く料金が安いバスを利用している。利便性が良い交通機関に乗客が流れるのは当たり前」、「今日も雪で特急が遅れ安全性がない」、「サハリン航路、稚内と札幌など道央を繋ぐ観光面で鉄路の重要性は大きい」などと意見が出された。
 これらの意見に川野部長は稚内と札幌を結ぶ都市間バスと、特急との時間差は30分ほどしかなく、特急の優位性がないことを指摘し「速度が出せない稚内~名寄間が今より1時間以上早くなると利用者の考え方が変わる。維持・存続への取り組みだけでなく高速化の要請をしていかなければならない」とした。
 鉄路を維持していくための上下分離方式として上(運行面など)を第3セクターのような組織が担い、下(インフラ)を北海道や国が担っていくような考えも必要―と提案した住民もいた。
 次回の意見交換会は6日南地区活動拠点センター、7日キタカラでいずれも午後6時半から開かれる。