カネヒラの飼育方法:繁殖の方法は?寿命はどのくらい?
カネヒラはタナゴの仲間で主に西日本の河川や湖に生息する淡水魚で、よく釣れることで釣りをする人にもおなじみです。カネヒラは繁殖期の秋に見られる鮮やかな婚姻色が魅力的で、アクアリウムでも人気のあるお魚なんですよ。
今回は、カネヒラの飼育方法やコツ、寿命などの特徴などについてご紹介します。
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カネヒラってどんな魚?寿命はどのくらい?
コイ科のタナゴ属の淡水魚で、日本では主に西日本に生息しているカネヒラは、主に植物を餌としており、流れが緩やかで水草が生い茂る河川や湖などに生息しています。カネヒラの最大の特徴は繁殖期になる9~11月に婚姻色が現れ、体全体が鮮やかな青緑色と桃色になることで虹色にも見えます。体長は12cmで寿命は飼育下であれば最長4年程度です。
カネヒラは飼育しやすく初心者向け
カネヒラは酸欠に弱いですが、水質の悪化に強く病気にもかかりにくいので飼育のしやすいお魚です。
かねひらの繁殖は難しい?方法は?
ただし、繁殖をする場合は難易度がグッとあがります。カネヒラは卵をタテボシ、イシガイなど二枚貝に産みつけます。卵からは5日~1週間程度で孵化しますが、その後5~6月までの9か月程度を貝の中で生息し、1cmまでに成長したら貝から出ていきます。しかし、二枚貝の飼育自体の難易度がかなり高いので、カネヒラの繁殖も難しくなってしまいます。
カネヒラを購入するときの選び方は?
カネヒラをアクアリウムショップで購入する際は、体つきを確認してみましょう。痩せすぎてはいる個体は避けましょう。カネヒラは同種でケンカをすることが多いので、体表が傷ついていると感染症を引き起こす可能性がありますので、傷がないかもしっかりと確認しましょう。
名前:カネヒラ
税込価格:580円
飼育に適した水槽は?
カネヒラは成長しても12cmとあまり大きくはならないので、30cm水槽での飼育も可能ですが、遊泳力が非常に高いのでスペースに余裕があれば45cm水槽で飼育することをおススメします。飼育されている方の中には、大きな水槽の方がカネヒラの魅力である婚姻色がきれいに現れるという方もいらっしゃいます。
カネヒラの飼育に必要なアイテムは?
水草
カネヒラは水草を食べます。成魚であればオオカナダモをよく食べます。食べられにくい水草としては、アマゾンソード、アヌビアス・ナナなどがありますが、絶対に食べられないという保証はありません。餌を十分にあげるなどして、水草を食べられないように工夫しましょう。
砂
底砂は敷いても敷かなくても良いです。繁殖用に二枚貝を飼う場合は田砂などの細かい砂を10cmほど敷きましょう。
水流
カネヒラは水流の緩やかな場所に生息しているので、飼育下でも必要はありません。
餌
餌は水草や藻類などの植物や、顆粒の人工飼料を食べます。
ポンプ
カネヒラは酸欠に弱いので、エアーポンプが必要になります。
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水槽の立ち上げの手順は?
カネヒラを飼育するための水槽の立ち上げ手順を紹介します。
- 購入した水槽を水で洗い、底砂やオブジェを配置したらカルキを抜いた水を入れます。
- 水草を設置してパイロットフィッシュを入れます。
- 2週間から1か月間したら完成となります。
水位は満水から7cm程度下げておけばカネヒラが飛び出す危険性は減りますが、念のため水槽にふたをした方が良いでしょう。
水合わせの手順は?水温や水質は?
- カネヒラをアクアリウムショップで購入してきたら、袋に入れたまま水槽に浮かべます。
- 30分から1時間程度で水槽と袋の中の水温が合ってきます。
- その後、袋に水槽の水を1/3程度入れます。
- 1時間ほど経過したら再び1/3程度水槽の水を加えましょう。この工程を4~5回繰り返します。
- 水質を合わせた後、カネヒラを水槽に移しましょう。
- 水温は20~28℃、pH6.0~8.0に調整しましょう。
餌の量や与える頻度は?
カネヒラの餌は冬以外は1日に2~3回、様子を見ながら食べきる量を上げましょう。1mmくらいの大きさの人工飼料が良いです。冬場は食欲も落ちるので1日に1回でも十分です。水草水槽で飼育していれば、水草も餌になるので足りなくても大丈夫です。
水換えの時期と方法は?
カネヒラは水質の悪化によってうろこのツヤが失われるので水換えのサインになります。水換えは水槽の1/3を目安に行いましょう。
カネヒラを飼育する上での注意点は?どんな病気にかかる?
カネヒラは水質の変化に強く、病気にもかかりにくいので飼育は簡単です。同種では縄張り争いでケンカをしますので、複数で飼育する場合は2~3匹ではなく10匹など個体数を多くするとよいです。
カネヒラが餌を食べない場合はどうする?
カネヒラが餌を食べない場合、沈下性の餌を与えて食べやすくしてみてください。また、水草や藻類なども食べますので水草水槽で飼育している場合はしばらく様子をみてみましょう。
カネヒラを飼育する魅力とは
カネヒラの飼育は比較的簡単で秋にはきれいな婚姻色も見られ、鑑賞用としても優れたお魚です。アクアリウムの上級者を目指す方は、二枚貝を上手に飼育して繁殖にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。