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長野アルペンルート侍でPR 大町市など、HPでさらさら越え紹介
大町市などは来年度、立山黒部アルペンルート(大町市-富山市)の観光PRのため、戦国時代の富山城主・佐々成政が厳冬の北アルプスを越えて大町に来たとの伝承「さらさら越え」を解説するホームページ(HP)を開く。成政らに扮(ふん)した「おもてなし武将隊」の観光PRも、初めて取り組んだ本年度に続いて来年度も実施する。国内有数の山岳観光地への誘客につなげたい考えだ。 市は本年度、さらさら越えの伝承に基づくアルペンルートの観光PRを強化した。六月上旬に、富山市と「佐々成政武者行列」を初めて共催。武将隊は大町市インバウンド推進協議会などが主催し中-下旬、大町温泉郷や富山県立山町の黒部ダム、室堂に派遣した。 市観光課によると、武将隊の演舞は、台湾など外国人の観光客に好評で、演舞の写真をインターネットに投稿、世界に宣伝した人もいた。同課は、伝承に基づく観光PRは、「サムライ」「刀」などの日本文化に関心を持つ外国人の観光客の誘客に有効だと判断した。 HPは日本語と外国語で並記し、来年四月のアルペンルートの開通前の開設を目指す。成政が北アを越えたのは羽柴秀吉への抗戦を浜松城の徳川家康に呼び掛けるためだった、といった伝承の背景などを説明。 成政が地元民に寄進したと伝わる仏像「大姥尊坐像」(市有形文化財)が安置されている同市平の西正院大姥堂など、成政ゆかりの観光地も紹介する。 武将隊は、本年度に引き続き来年度も長野市の劇団「NPO法人劇空間夢幻工房」が出演。成政と家臣の建部兵庫、側室の早百合姫に扮した劇団員三人が、五月下旬から黒部ダムや室堂で活動する。活動の日時や場所は新設のHPで周知する。三人の衣装は再来年度から先も続けていくことを視野に特注する。 アルペンルートを今年、国外から訪れた観光客は二十六万三千人で、同ルート全体(九十二万九千人)の約三割を占める。市観光課の担当者は「さらさら越えの伝承で、侍や日本文化に興味を持つ外国人の観光客の心をつかみたい」と期待している。 (林啓太) 今、あなたにオススメ
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