新年に向け、小松市の安宅住吉神社で正月の縁起物「厄除(やくよけ)面」の製作が進んでいる。作業のピークを迎えた4日も、巫女(みこ)6人が参拝者の幸せを願いながら面に目や口を筆で描き入れた。
安宅住吉神社によると、厄除面は歌舞伎「勧進帳」で知られる安宅の関守、富樫家が約800年前に奉納したと伝わる翁(おきな)の面をかたどっている。厄を吸い取るほどに顔が黒ずむといわれている。神棚などに飾ると、開運厄除や家内安全の御利益があるという。
巫女は和紙を重ね張りして作った縦8センチ、横5センチの面に金や黒で目をつくり、赤い顔料を口元に引いた。20日までに5千個を完成させ、元日から祈祷(きとう)を受けた参拝者に配る。