<img height="1" src="https://www.facebook.com/tr?id=710558959080952&amp;ev=PageView&amp;noscript=1" style="display:none" width="1" />

似ているようで本当は違う、UXとCX

Interaction Design Foundation

Interaction Design Foundationはグローバルにデザインレベルの向上を目指す、デンマーク発の非営利団体です。

この記事はInteraction Design Foundationからの翻訳転載です。配信元または著者の許可を得て配信しています。

User Experience and Customer Experience what’s the Difference? (2016-06-02)

Author/Copyright holder: 10ch. Copyright terms and licence: CC BY 2.0

UX(ユーザーエクスペリエンス)とCX(カスタマーエクスペリエンス)という2つの言葉は、同じ意味のように思いませんか? 私たちのサービスのユーザーは、私たちの顧客なのですから、同じもののように感じます。しかし、もちろん同じではありません。では、UXとCXの違いは何でしょうか?

UXとは?

Author/Copyright holder: A-dit-ya. Copyright terms and licence: CC BY 2.0

UXは、製品やサービス特有の概念です。ユーザー、または顧客が製品と関わったときの体験を指しています。また、UXの効果の程はある程度まで測定することができます。たとえば、満足度レポートやインタラクション後のカスタマーケアにおける、問い合わせ対応の数や程度、また製品を使って何かを達成するのにかかった時間をみる、などです。

CXとは?

Author/Copyright holder: Walter Lim. Copyright terms and licence: CC BY 2.0

CXは、UXよりもさらに大きな概念です。ユーザーまたは顧客が、その会社やブランドとやり取りしたすべての体験を指します。CXもまた、満足度レポートや友人への推奨率などで測定することができます。

そもそも、UXはCXの一部分なのです。製品やサービスで、それぞれの分野におけるすべてのUXを合わせれば、理論的にはCXを説明することができるでしょう。しかし残念なことに、足し合わせるだけでCXがどのように機能するかを説明できるほど単純ではありません。そのため、製品やサービスをデザインする際にはCXとUXの両方を意識し続けておく必要があります。

UXを使用するときにCXを考慮する理由

Author/Copyright holder: AltimeterGroup . Copyright terms and licence: CC BY 2.0

あなたが大手ECサイトのUXデザイナーであるとしましょう。あなたの仕事は、インターネット上で簡単に見つけることができ、顧客が楽しく利用できて、何よりも顧客が楽しくお金を使うことができるWebサイトを構築することです。

これまでのところ、仕事はとてもシンプルですね。あなたは街に出て、ユーザーリサーチを行います。そしてデザインプロセスを知らせると、あなたと同じくらい有能なチームメンバーが、あなたが期待していた通りのことを報告してきます。

初日からあなたのWebサイトに何千ものアクセスがあり、サイトを訪れた顧客全員が何らかを購入しました。これはAmazon以上に素晴らしいです! しかし、それから3週間後、あなたの会社は倒産してしまいます。UXは完璧だったはずにも関わらず。

この場合では、CXが悪かったからなのです。初日に何千もの製品を販売しましたが、倉庫に十分な在庫がないことに触れていませんでした。当初の予測では、少しずつ販売して徐々に事業を拡大するはずでした。しかし初日の出来事が大失敗だったのではなく、在庫不足を予想したカスタマーケアの訓練がされていませんでした。スタッフはひっきりなしに怒りの電話を受けたことで全員辞めてしまい、よりストレスの少ない所で働くようになりました。怒った顧客は全員Webサイトから去っていき、クレジットカードの払い戻しを請求してきました。

UXは、つねにより大きなコンテキストであるCXの一部分であるとみなさなくてはなりません。そうでないと、どんなに素晴らしい製品やサービスであったとしても、すべてが無駄になってしまう可能性もあるのです。


イベント

2017/12/05(火)
Design Thinking Square
2017/12/06(水)
UX JAM 22