直虎リポート

2017年11月22日

大河ドラマ『おんな城主 直虎』トークセッション~制作現場の裏側〜 プレイバック!超詳細リポート!

9月24日、静岡県立美術館講堂で行われた、「大河ドラマ『おんな城主 直虎』トークセッション~制作現場の裏側〜」。実際に制作に携わったスタッフ達が、制作現場の舞台裏をたっぷり語りあいました。

司会を務めたのは、NHK静岡放送局・吉田一貴アナウンサー。

吉田アナの呼びかけで、登壇したのは『おんな城主 直虎』時代考証の大石泰史(おおいしやすし)さんと、チーフ・カメラマンの大和谷豪(やまとやごう)さん。

昨年9月~10月に行われた岩手ロケの様子が上映されるとともに、大和谷さんからの解説が。

「だいたい80人~100人ぐらいのスタッフが関わっていました。ご覧の通り、田んぼの中にセットを作らせていただきました」。
演出担当や美術担当の役割をはじめ、撮影、音声、音響効果など“直虎”を裏で支えるスタッフの仕事内容を映像でご紹介。会場のみなさんも、普段あまり目にすることのないドラマ制作の舞台裏に、食い入るように画面を見つめていらっしゃいました。

直虎に関わることになったきっかけ&役割

吉田撮影の裏側を映像でご覧いただきました。これを見るだけで大変さが伝わってきますね。

大和谷撮影自体は1日15時間、下手したら18時間ぐらいに及ぶこともあります。ただ、それだけ時間をかけて撮影をしても、1日10分や15分ぶんにしかなりません。時には、1日撮影しても5分ぶんにしかならないこともあります。毎日その繰り返しですが、みなさんにより良いものを見て頂きたい思いがありますし、なにより現場が好きなので、たくさんのスタッフでスポーツの団体競技をやっている感覚に近いですね。

吉田大石先生が担当されている時代考証は歴史的事実をもとにしながらドラマをどう際立たせるか、大事な役割ですよね。難しいところは?

大石みなさん、歴史的に知っていることってあるじゃないですか?ですが、そうではない見方をしたときにはどうなるんだろう?ということを考えるところですね。今回のドラマでいえば台本を読んだときや、脚本家と話したとき「この視点から見たときには、もしかしたらこういったことが歴史的にあったかも」ということが出てくるんです。いろいろと調べ直してすり合わせていく作業は、難しくも、同時に楽しかったです。「かもしれない」という可能性があるところは、やはり見ていて面白いと感じて頂ける点でもありますから、少しでもそれを生かしたいという気持ちでいます。

吉田例えば柳楽優弥さんが演じている龍雲丸のような盗賊が、家臣になるというのはあり得るのでしょうか?

大石龍雲丸は木を切りますよね。これはそれだけでも「特別な技能」を持った人ということ。そういうところで他の国衆たちより、一歩抜きんでた存在になりえるんですよね。盗人をやっていた点でどうなのかというのが微妙ではありますけれど、あってもいいのでは?という形でそのままにしました。

吉田カメラマンの大和谷さんが、直虎に関わることになったきっかけは?

大和谷僕は5年ほど前にNHK名古屋放送局におりまして、その当時から今回の監督とデザイナーと一緒に仕事をしていたんです。実は連続テレビ小説『まれ』もこのメンバーで関わっていたんですよ。それで、ある日、監督から「大河を撮るから一緒にやらないか」と言われました。

と、ここで「ステージ上にマイクがあと2本置いてあるのでバレバレだと思っていますが…(笑)」と大和谷さんが声をかけ、先ほどロケのVTRにも映っていた演出の渡辺一貴チーフ・プロデューサーと美術担当の西川彰一(にしかわあきかず)デザイナーも加わりました!

それぞれの立場からみた、直虎像

吉田まずはおふたりのプロフィールからご紹介しましょう。渡辺監督は平成3年、NHK入局。これまで大河ドラマ『平清盛』『龍馬伝』、連続テレビ小説『まれ』も担当されています。出身が静岡県富士市、地元なんですね。一方、西川デザイナーは入局が平成20年。『紅白歌合戦』や『ニュース7』などのデザインを担当されました。ドラマにおける美術の役割とはどんなところでしょう?

西川台本やストーリーをもとに、どういう世界観を表現すると中身が伝わりやすいのか。登場人物の扮装をはじめ、イメージを膨らませながらひとつひとつのいわば“舞台”を作っていく仕事だと思っています。

吉田特に今回は登場する人物の史料が少ないですよね。直虎の人物像については?

渡辺僕はちょうど2年ぐらい前から関わりはじめましたが、ドラマを面白くするために一番のミッションだなと思ったのが「直虎をどういう人物にするのか」ということなんです。僕自身も直虎を知らなかったこともあり、一から勉強しました。そして史料がそんなに豊富ではない人ですから、例えば一体どういう恰好で生きていたのかという些細(ささい)なことすら分からない。唯一の手がかりは、次郎法師という名で出家していたことだけ。逆にいうと、ここは我々が想像力を働かせるポイントになります。柴咲コウさんにご登場いただくのにずっと頭巾姿というのもね…ということで、どのように直虎を魅力的に作り上げていこうか?と西川さんと考えてきました。特に城主として一番最初にバーンと出るときにどうするかという点は、試行錯誤の連続でしたね。髪型については、昔は「尼そぎ」といって肩ぐらいの長さで出家されていた方もいたそうです。そして数は多くないけれどそのまま表に出られた方もいなくはないということで、大石先生やいろんな方とご相談しながら、おかっぱ風の髪型で登場してもらうのも面白いかなと。我々の想像力と時代考証の、ぎりぎり許される範囲で表現しました。

大石いま渡辺さんもおっしゃいましたが、イメージとすれば尼姿。ただイメージ通りの尼僧姿だともったいないというのもありましたので、長い髪を切るだけだから肩ぐらいまでの長さがあればという風に申し上げました。

吉田赤い小袖を羽織った城主姿について、西川デザイナーの立場からはどうでしょうか?

西川まず直虎の居住する井伊谷をどう描くか考えていくなかで、「えんじ色」をキーカラーにしようと決まりました。劇中では直虎の父・直盛(杉本哲太さん)もえんじ色の服を着ています。その色を引き継いで直虎も赤に。そしてそれは最終的に直政の赤へとつながります。ということを踏まえて、どこで直虎に赤を効かせていこうかと最初から計算していました。

渡辺柴咲さんも最初に衣装合わせをしたとき「なんとなくえんじ色だと思っていた」とおっしゃったので“やったな”と内心ガッツポーズでした(笑)。

大和谷僕は最初「おんな城主」ときいて、絶対に甲冑だと思ったんですよ。甲冑でしょ?ってきいたら、着ないって言われてびっくり。第37回でちょこっと着ていらっしゃいましたが、あれはかっこよかったですね!

渡辺ゲームのキャラクターもあってイメージが先行しがちですが、史実で直虎が戦に出ていたということはないので、そこを大河で無理やりやらなくてもという話になりました。ただ、物語上必然になれば出てくることもある。そういう意味で、いろんな恰好ができるようなフレキシブルなキャラクターを意識していました。七変化ではないですけど、いろんな扮装ができるようにしたいなぁと。

『おんな城主 直虎』の美術の世界

西川最初、井伊谷が一体どんな場所か、想像がつきませんでした。もちろん、いまある場所は下見しています。龍潭寺や井伊谷川の位置なども現地で見たけれど、実際それをどこに置き換えれば井伊谷らしくなるかというのをずっと悩んでいて…いろいろな場所を見に行きましたが、たどり着いたのが岩手でした。

西川奥と手前が川でわかれている風景をみて、ここだと直感し、帰ってすぐにスケッチを描きました。イメージが決まったら、あとはそこに向かって走り出すだけでしたね。キーワードになったのは水と風と岩。浜松には井伊谷川という豊かな水があり、風も強いと話を聞いていたのと、天白磐座(てんぱくいわくら)遺跡の岩が印象的だったんです。そんな地元の風土をとりいれて、自然と共存する町を想像しました。

渡辺本当は川に橋をかけようというプランがあったのですが、砦の役目もあったので、橋はかけないほうがいいかと。そこで、古い船をくっつけて渡し船状態にしました。

大和谷 “胴長”を着用して、一日中水に浸かっているスタッフもいました。

吉田スケジュールの関係上、井伊谷のシーンはまとめて撮る必要があって、最後は燃やすということになったんですよね?

大和谷すごいことになっていましたよ!

吉田しかも脚本が届く前に…?

渡辺そうですね、撮影したのがだいたい去年の秋。燃えるシーンは今日(※9/20)放送分なので、もちろん台本はまだできていません。ただ、歴史上、井伊谷が武田に焼かれたのではないか?というのが…

大石はい。武田は南側から来たと歴史上考えられましたので、焼かれた可能性があるだろうと。森下さんはそのあたりまで認識されて書かれたのではと思います。

渡辺ですので、とりあえず「森下さんは燃やすはずだ。燃やしておこう」と(笑)。

大和谷実は燃やすシーンを大雨の中で撮ってるんですよ。だからエキストラの武田兵が転ぶ転ぶ(笑)。

吉田燃やしたときの思いは?

渡辺2週間ぐらい撮影していて愛着がわいていたので、寂しさというか。ただ火は人間を興奮させるので(笑)

大和谷「もっと燃やせ―!」「もっといけ!」(笑)

西川やぐらにワイヤーを仕込んで倒したりもしました。家を崩したり。もちろんプロなので安全第一、危険を回避しながらですが、迫力のあるシーンになったと思います。

堀川城の秘密

吉田もうひとつ、印象深いセットが堀川城です。なんといっても、セットの中に水が!

西川水って見ている方に伝えるのが難しいんです。平面なので、カメラで撮っていても実はなかなか映らない。「じゃあどうしようか、そうだ!大量の水だ!」ということで、スタジオの半分ぐらいをプールにしました。たぶん、大河ドラマ史上最大のプールだったのではないでしょうか。

大和谷カメラマンの立場だと正直撮影しづらい(笑)。プールの下に黒いビニールシートを引いているので、天井に吊ってある照明が全部そのまま水面にうつってしまうんです。だから本番中、美術さんがカメラに入らないところで竹の棒を使いながら水面を一生懸命揺らしていました。「もうちょっと右!左!そのまま!」と現場は大騒ぎです。

吉田実際に堀川城はこういう場所だったんでしょうか?

大石水の満ち引きの影響を受ける城、ぬかるみができる城というのは間違いないと思います。
今回の物語において、お城のシーンが重要になるのはわかっていましたから、どういう風になるのかな?面白そう!と気になっていました。時代考証の立場としても、本当によくやっていただいたなと思います。

西川実は堀川城の撮影は1日だけ。ある時間までは水を張ったシーン、そしてある時間からは水を抜いたシーンというスケジュールだったのですが、そのシーンの変わりが90分しかなかった。なので、みんなで水をある程度ポンプで抜き出し、土をもってきて水と混ぜてスタジオ内をドロドロにして。堀川城は新しく建てた城なので、新築感を出すためにセットで使っている木が白っぽくて綺麗な色なんですね。またどこか別の機会に同じ木を使う可能性があるので、あんまり汚してくれるなぁと実は内心ヒヤヒヤしていました(笑)。

渡辺一方で僕は「もっとやれー!」「どんどん汚せー!」と(笑)。

西川堀川城の資料はまったくないので、どういうふうに作っていけばいいか本当に想像の世界でした。龍雲丸が設計した点も踏まえて「どうする?どうする?」と。結果的に、フランスのモン・サン・ミッシェルというお城と、広島県の厳島神社を足して2で割ったようなイメージに決まって作り上げたのがみなさんがご覧になったあの城です。

吉田そのあたりの発想の仕方が美術さんの腕の見せどころなのですね。

大和谷堀川城の材料となった木は井伊谷で切られた設定です。カメラマンとしてはそれを露骨に説明するのではなく、なんとなく雰囲気を流れのなかで感じて頂けるように木をどう映すかがちょっとしたポイントでもありました。

小野政次の磔(はりつけ)シーン

吉田そして見ている方々にとっても印象的だったのは、なんといっても政次の磔シーンかと思います。そもそも磔で処刑されるのは、あり得ることなんですか?

大石天正3年は長篠の戦い前後で、鳥居強右衛門(とりい すねえもん)という人物が磔になっているという事実があります。ですが、どちらかというと、当時犯罪者に対しては首を斬ることのほうが多い。当時の人々が一番嫌がるのは「恥をかくこと」なんですよ。恥をかくことの上乗せ、つまり首を斬ったあとに晒していました。ただ、磔でもおかしくはないので、そちらでというお話にまとまったんです。

吉田お手元に届いた台本をご覧になって、いかがでしたか?

渡辺「きたな!」という感じでした。僕らの立場からすると、本当に撮影・演出冥利につきるというか…。どうやって作るか、武者震いがしました。一方で、キャラクターやお芝居に関しては、まったく心配していませんでした。いままでも大河ドラマや時代劇で磔の場面はあったのですが、役者さんを柱にくくり付けてそのまま立てた経験はありませんでした。なぜならそのまま落ちてしまう可能性があるからです。しかし、磔られてゆっくり柱が立てられていく流れを一連でやっていくことによって、演じる方の気持ちが変わるんじゃないかなというところがありました。が、我々も万が一にも高橋一生さんに怪我をさせるわけにはいかない!ということで、実際に磔にする兵役の方々と本番前に1時間以上練習をしました。このシーンの影のMVPはまわりにいる武士の人たちですね。

西川美術的にもこのシーンをどういう空間にするか、かなり悩みました。このシーンを撮り終えたときに何かひとつやり終えた気持ちになるぐらいの高ぶりが、みんなあったように思います。

大和谷実は現場では意外に和気あいあいと撮っていたんですよ。

吉田このシーンをですか!?

大和谷役者さんによっては何時間も前から気持ちを作られる方もいらっしゃると思うんですけど、今回は結構役者さん同士で笑わせあっていたりと、和やかだったんです。でも、本番でみなさんのスイッチがポンと入りました。僕らもどう撮ろうか思案していましたが、この空気ならいけるかもしれないといろいろ好き勝手やらせてもらって。実は、オンエアは2テイク目。僕は小さなクレーンがついたカメラで撮影していたのですが、自分でも本番はどう動くかわかりませんでした。ある程度の想像はしているんですがお芝居に気持ちがリンクして勝手に体が動いていくものなので…。政次のセリフ、「笑止!」でぶわっと寄っていったとき、1テイク目は政次の背景に天井の照明が全部映ってしまったんです。

吉田照明が映らないように、ではなく、芝居ありきなんですね。

大和谷良いお芝居に出会ってしまったから、そのまま引き込まれて撮るしかない。撮影冥利につきるシーンというのは、まさにああいうシーンですね。2テイク目は照明さんはじめスタッフがうまく後ろを隠してくれました。

吉田高橋一生さんとは事前になにか相談されたのでしょうか?

渡辺細かい話はしていないですね。ディテールというより、全体のキャラクターの話、井伊が向かう先や政次の立場などについては合間に何度も話しているんですが、この磔のシーンをどうしようかというのは話していなかったです。

吉田高橋さんに以前インタビューをさせていただいた際、「不思議と政次とリンクする」とおっしゃっていたんですが、だからこそ、細かい芝居ではないということですか?

渡辺一生さん自身もガチガチに用意して入るというより、セットに入ったときの空気感やライブ感を大事にしながら芝居をするスタンスでいらっしゃるので、そういう意味では楽しくやらせていただきました。

吉田柴咲さんはいかがでしたか?

渡辺お芝居は鬼気迫るものでした。頭巾に血がついていますが、これは狙ってつけたものではありません。政次さんがバッと血をはいたときに、本当にたまたま、一点だけついたんです。瞬間、僕も「あっ」と思って、これはこのまま使おうと。ある意味、ああいうのは計算ではつかない。たぶん、計算でやろうするともっとつけちゃうんですよ。あそこに一点ついたのは、その場がもたらしてくれた奇跡でした。

終わりに…

渡辺菅田将暉さん演じるのちの井伊直政も登場して、いよいよラストステージに突入しました。第35回で今川氏真(尾上松也さん)と徳川家康(阿部サダヲさん)が面会し、家康は戦いたくない、氏真は蹴鞠で雌雄を決すればいいと話すシーンがあります。その次のシーンで直虎が「勝つってなんでしょうね」と言っていたのですが、ここがある意味、今後のドラマの軸というか…。生まれも育ちもまったく違う3人の思いがある意味共通していて、それぞれが実現させるためにドラマがどう紡がれていくのかというところが、ひとつの大きなテーマかなと思っています。そして、その思いを直政がどう受け継いでいくのかも含めて、楽しんでいただければと思います。今日は本当にありがとうございました。

大和谷森下さんの脚本ってとっても魅力的なんです。人の心の動き方や情熱、愛の描き方がお上手なので、それを撮ることができたという喜びを今回感じました。また、こうやって地元の方々と触れ合う機会がなかなかありません。本当に貴重な機会をありがとうございました。静岡が舞台のドラマなので、静岡に恩返ししたい思いもありました。ぜひ、最後まで見守っていただけたらありがたいです。

西川僕は、近藤康用(橋本じゅんさん)のキャラクターがすごく好きです。前半戦でしたが、近藤さんが直虎に「木が盗まれまして」と言いにきたことがありましたよね?木が盗まれたで1回分の話になるってなかなかないですよ(笑)。でも、そういう小さい出来事を丁寧に描いていく。それがめぐりめぐって、政次が死ぬことになるのも近藤さんとの因果につながっていて…。小さいことが政治に絡むくらい大きくなることが面白いし、魅力的だなと思います。舞台地である静岡県で、地元の方々と直虎のお話を共有できてうれしかったです。最後まで、『おんな城主 直虎』を楽しんでいただけたら幸いです。

大石西川さんの言葉に近いのですが、歴史的な見方になってしまうと去年の『真田丸』の真田家も、今年の井伊家もどちらも「国衆」なんですね。右に行こうか左に行こうか誰に付こうか誰に反発しようか、国衆のこういう選択肢って日本中どこにでもあったお話だと思うんです。それを丁寧に丁寧に考えていったらこの物語になったのではないでしょうか。他の大河ドラマにはない、最も狭い範囲で繰り広げられる「最狭」のドラマだと思います。私は今回はじめて大河ドラマに参加しましたが、みなさんと関わりながら一つの作品を作り上げる面白さを知ることができました。歴史に凝り固まった私ではできない、その先の「発想」を森下さんやスタッフのみなさんが形にして見せてくださるのが毎週毎週楽しみです。今後も期待しながら見ていこうと思っています。本日は、ありがとうございました。

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