理系の大学院生だった私ですが、就活時には研究職を志望していませんでした。
大学院まで来たのはいいけど、実は研究が好きじゃない。
「でも、大学院出たら研究職だよね…。どうしよう」と思っていませんか?
理系院卒=研究職だけって訳ではありません。(博士はわかりません)
私は研究職ではなく、生産技術職(設備設計)として就職しました。
この記事を読むことで思い込みを無くし、視野を広く持って、後悔しない選択をしてください。
研究職以外の道に進むことで得することもあるかも……
入学時のキャリアプランと現実
今を遡ることX年前、大学受験が終わった私(18歳)は次のように考えていた。
- 学部までの知識では全然足りないらしい
- 就職のためにも修士までは行こう
- 場合によっては博士課程に進むのもアリかな
メッチャ甘い見通しですね。
学部1~3年の講義・実験は「わからない」「なぜ」を埋めていくのが楽しく(でも、GPAはお察し)、「この感じなら研究も楽しめるのでは…」とワクワクしていました。
しかし、研究室に配属されてからしばらく経って、本格的に卒業研究が始まると一変しました。
どうしたかって?
自分は「勉強」が好きだっただけで、「研究」は向いていないって理解したんですよ。
なお、研究室の方針が「大学院試験後から本格的に研究スタート」だったので、「研究向いてない…」って感じた頃には院進学が決まっていました。
「研究に向いていない」と感じた3つの理由
どうして「研究に向いてない」と思ったのか、理由を考えてみました。
疑問が沸かない
正確には「自発的な疑問」が沸かないんです。
学部の時は課題や講義といった「きっかけ」が与えられた上で「なぜ」と気になり、その疑問を解消することが楽しかったんですね。
でも、研究では「きっかけ」も自分で見つけなければなりません。
同じ現象を見た時に「なぜこうなるんだろう?」と疑問に思う人と「へー、こういうものもあるんだ」とそのまま受け入れる人の両方がいます。
研究者に向いているのは、もちろん疑問に思う人ですよね?
ですが、私はあるがまま受け入れるタイプだったのです。
研究者には向いてませんよね?
長期的・漠然とした目標を持つのが苦手
「◯◯を解明する」のように最終地点までが遠く、漠然としていることに取り組むのが苦手でした。
最終地点と現地点のギャップを上手く分割し、着実に進んで行ければ良かったのですが、『「◯◯を解明する」ために何をすれば良いのか』を把握、分割することができなかったのです。
そのため、やってもやっても進んでいる実感が得られず、耐えられませんでした。
筋トレやマラソンが苦にならないのは、その反動かもしれません。
やった分だけ目に見える成果が得られますからね。
0から1を作るのが苦手
3日間で卒論・修論の目次を0から作る方法に書いたように、まったく何もないところから作り出すのが苦手です。
「新しいもの」を見つける、作り出すことが求められる研究者としては致命的ですね。
逆に既存の物の悪いところを改良するとかは好きなんですけどね……
生産技術職で働くまでの経緯と意外なメリット
そんな訳で「研究職は向いてないな」と実感した私は生産技術職として働いています。
現在の業務は雑用ばかりですが、先輩や上司を見ていると「現場が困っていることの解決」がメイン業務な部署みたいです。
「0から1をつくる」のではなく、「既存の改良」であり、対象も目的も明確なので好きになれそうです。
あと、就活のときは気付かなかったんですけど、研究職と生産技術職で学歴フィルター違うんですね。
内定式の自己紹介で出身大学と職種を話していて知りました。
私含め生産技術職は低めの学歴なのに対して、研究職は旧帝ばかりでした。
もしも研究職として応募していたら、私は採用されていなかったでしょう。
研究職から生産技術職に志望を変えることで、実力以上の企業に入社できたと言えるかもしれません。
理系の大学生・大学院生に伝えたいこと
- 「理系院卒=研究職しかない」という訳ではない
- 「研究に向いてない」と思ったら、別の職種も考えよう
勉強ができて、研究ができて、研究が好きな人こそ研究職に行くべきだと思っています。
「大学院まで出たし、研究職以外ありえない」と思い込んでいる人は、広い視野で考えてみてはいかがでしょうか?
▼入る研究室によっては研究が好きになってたかも?▼