こんにちは、ドッグナマコです。
……「ラブストーリーは突然に」ではないですが、仕事依頼も突然に殴りかかってくるものなんだなと最近やっと気がつきはじめました。「突然」コワイ! 「仕事」コワイ!
去年、週刊誌でもはやっていたLINE晒しで解説すると、今回こんな感じだったんです。(LINEは左がこのサイトの編集長・伊藤ガビンさん、右がドッグナマコです)
おだやかなやりとりに見えつつもヒシヒシと感じる「行って来いや」の圧!!!!!
伊藤のガビン、超コワイ!!! ばりコワ!!! 鬼コワ!!!何が腰痛だ! 腰折れろ!
と、勝手にこわがってばかりですみません。
簡単に説明すると……
『宝石の国』に登場する石がフルコンプで展示されている東京ミネラルショーというイベントがあって、Twitterでかなり話題になっていた。ちょっと興味あるから、そこに行って取材して記事にしてよってことです。
だけど、テキストをどっかからコピペするだけの簡単なライター業しかしたくないドッグナマコにとっては、こういう取材記事ってメチャ負担なんですけど!! 自分の言葉で自分らしい記事とか書きたくないんですけど!!!!!って、ブツブツ怒っていると……
……行くけど〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!
……は!? っていうか、今!今!行こうと思ってたし!!!!!!!!(寝起きのパジャマ姿で)
で、とりあえず取材できるかどうかもわからぬまま行ってきました!! 東京ミネラルショー。
“ミネラルショー”とは、その名の通り、主にミネラル(鉱物・隕石・化石・宝石)を展示販売するイベントなのですが、この「東京ミネラルショー」のように国内外360店舗が出店する大規模のイベントはここだけとのこと。
会場内は見渡す限り、石、石、石の石祭り。出展者の中には海外の業者も多く、会場は大いに賑わっていました。
突然の取材司令だったため、事前に取材のアポイントなんて入れておらず……
とりあえず、ダメもとで主催事務局と今回フルコンプ展示をされている株式会社グランドさんへ取材依頼をお願いしたことろ……ご快諾いただきました〜!!!!(本当にありがとうございました!)
早速、ドッグナマコご自慢のカメラ(ボロボロのiPhone SE)を出して撮影。
ドッグナマコの写真の腕前が酷いせいで、伝わりにくさこのうえナシ……。(すみません!)
気を取り直して、この企画展示を行った株式会社グランドの代表西田智清さんに今回の経緯についてあれこれ聞いてみました。(こっからがオモシロイョ!)
──そもそも西田さんは『宝石の国』についてはご存知でしたか?
この業界の中でも「こういう本が出てるよ」っていうのが話題にもなっていたこともあって、『宝石の国』のことは単行本を通して知っていました。それで読んでみると、ふだん僕たちでもあまり取り扱わないような難しい石がいっぱい出ていたんですけど、マンガだと色がないので見てもピンとこなくて。
──『宝石の国』に登場する石たちって、宝石や石の業界の人からみても難しい石が多いんですか?
集めようとは思わない石ですね。
──今回の東京ミネラルショーに『宝石の国』を絡めた展示販売をしようと思ったきっかけは何かありますか?
ある日、ウチの高校3年生になる娘が「お父さん今度こういうアニメがあるけど知ってる? お父さんここに出てくる石集められるの?」って訊いてきて(笑)
──娘の挑戦状……!
そうなんですよ(笑) じゃあちょっと頑張ってみようかと思って。準備をはじめたのがアニメの放映が始まってからなので、2~3ヶ月前ですかね。僕もこの商売を35年やってるので、ここに出てくるだいたいの石はすでに手元にあったんですよ。あと、石によっては昔その石の採れる鉱山があったけど、現在は閉山して採れない場合もあるんです。だけど、そういうレアなものもたまたま自分のところにあったりもして。足りない石が残りあと5~6点ってところでした。
──手元になかったのは、具体的にはどんな石ですか?
アンタークチサイト、フォスフォフィライトなどですね。
──フォスフォフィライト! あの主人公の石ですね。それらはどうやって集めたんですか?
あと5~6点でコンプリートだったので、かなり必死に探しましたね。珍しいものに関しては、10月にドイツでジュエリーショーがあったんですけど、そこに行けばそろうかなと。そこには宝石関連の業者が何千社も出ているイベントなんですけど、なかなか見つからなくて困っていたら、たまたま知ってる業者の方がありそうな業者さんを紹介してくれたんです。そこへ行ってみたら、その業者さんもあまりフォスフォフィライトのことをよくわかってなかったんですけど、なんとそこにフォスフォフィライトあったんですよ。あのときは本当に運がよかったなって思いました。
──コンプリート完了したのはいつ頃だったんですか?
実はこのミネラルショー開催の前日夜くらいに全てそろいました(笑)。
──ちなみに最後にそろったのは?
レッドベリルでした。この石は市場にもけっこう出てますし、原石もどんなものか知ってたので「簡単に買えるな~」って思っていたんですけど、意外にその子(レッドベリル)の入手が一番難しかったですね。
──『宝石の国』の話になるのですが、石を扱う“そのスジの人”としてこの作品を読んでみて、何か響くところはありましたか?
やっぱり、石の儚さがちゃんと描かれているところですね。集める側の我々からすると、フォスフォフィライトは大変デリケートで、あまり凝ったカットができないくらい扱いにくい石なんです。僕らは知識としてそのことを知ってますが、マンガの中でそれがちゃんと描かれているのはいいと思いましたね。
──なるほど。ほかにはありますか?
僕は仏教なんですが、仏教には七宝(※注)というのがいうのがあって、僕もそれを集めていたことがあるんです。『宝石の国』のフォスフォフィライトが作中でその七宝になっていくであろう展開が見えてきたので、そこも読んでて楽しいですね。
──石を専門に扱う西田さんから見て、この作品は石についてよく研究されて描かれてあるといった感じでしょうか?
そうですね。裏話的というか、通常ではない角度から石を描かれている感じがします。仏教の話を絡めているあたりもいいですよね。これから作品がヨーロッパにも出ていくことがあるかと思うんですけど、ちゃんと日本の文化的なものがストーリーに敷かれているところもすごくいいなと思っています。
※注 七宝(しちほう)……仏典中に列挙される7種の宝。7種は必ずしも一定しないが,代表的なものとしては,金,銀,瑠璃,玻璃 (はり。水晶) ,しゃこ (貝) ,珊瑚,瑪瑙 (めのう) 。 ブリタニカ国際大百科事典より。
西田さんはこの作品のファンとして、マンガの新刊が出るタイミングでこの宝石フルコンプ展示のコラボなどで協力できたらと仰っていました。
またいつか『宝石の国』ファンのみなさんに、この本物の美しさをお見せできる機会があるといいですね〜〜〜!!!!!!!! 講談社・月刊アフタヌーン編集部のみなさま〜!!!!! なにとぞよろしくお願いいたします!!!!!!!!!
以上です!!!!!!!!(ガビンさんdisってすみませんでした)
【展示商品についてのお問い合わせについて】
今回ご紹介した株式会社グランドさんは、卸業者のため個人への販売を行っていません。もし、気になった石がある場合は、株式会社グランドのホームページからお問い合せいただき、小売店をご紹介していただくことになります。
『宝石の国』へクチコミを書いてみませんか?印象に残ったセリフや場面など一言でOK!もちろん、長文で熱い想いを書きたい人も大歓迎です!
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