ほくろのには悪性のものがある?!
私たちの顔や身体にできるほくろ。普通のほくろは良性なので心配する必要はないのですが、なかには悪性のほくろもあるため注意が必要です。
悪性のほくろは「悪性黒色腫(メラノーマ)」というもので、「ほくろのガン」などとも呼ばれます。素人には一見普通のほくろと見分けがつかないことも多いでしょう。
この悪性黒色腫(メラノーマ、ほくろのガン)は、厳密にはほくろではなく皮膚がんの一つ。悪性度が高くとても進行が早いのが特徴です。
なんとなく普通のほくろと違うような気がする、急に大きくなった気がする・・・など、ご自分のほくろに対して何となく不安を感じるという場合には、注意して観察することが大変重要になってきます。
ほくろができている場所に注目。足の裏は要注意
日本人に悪性黒色腫(メラノーマ)が多くできる場所としては、足の裏、手のひら、爪などが挙げられます。足の爪にできた場合、縦に筋状に現れることが多いようです。
そのなかでも特に悪性黒色腫(メラノーマ)ができることが多い場所は「足の裏」だと言われています。急に足の裏にほくろのようなものができたという場合には悪性黒色腫(メラノーマ)を警戒して、大きさや形などをよく観察してください。
自分の足の裏は普段あまり見ない場所ですが、ほくろのようなものができていないかどうかたまにチェックする習慣をつけると良いと思います。
ほくろの悪性、良性を見分ける方法とは?
悪性黒色腫(メラノーマ)は悪性度が高い皮膚がんですから、早期発見、早期治療が望ましいです。少しでもおかしいと思ったら、すぐに皮膚科専門医の診察を受けましょう。
ほくろの悪性、良性を見分わけるためには次のような点に注目して良く観察してみましょう。
大きさが直径6mm以上あるかどうか
良性のほくろでもまれに大きいものもありますが、悪性黒色腫(メラノーマ)かどうか見分ける目安として、大きさが6mm以上あるかどうかという点が一つのポイントとなります。6mm以上ある場合、悪性のほくろの可能性があるため注意してください。
良性か悪性か、鉛筆を利用した簡単なチェック方法があるのでこちらでご紹介しておきましょう。
鉛筆のとがっていないほうでほくろを隠してみて、隠れるようなら6mm以下なので良性のほくろである可能性が高く、隠れないようなら6mm以上あり、悪性の可能性もあるといわれているそうです。
とはいえ悪性でもできたばかりの場合には6mmよりも小さいこともありますし、良性でも6mmより大きいほくろもあるため、他のチェックポイントと合わせて判断しましょう。
形が左右対称かどうか(左右対称でない場合、悪性の恐れあり)
良性のほくろは、基本的には丸くて左右対称の形をしています。それに対し悪性黒色腫(メラノーマ)の場合は細胞が異常に増殖した状態であるため、左右非対称でいびつな形をしていることが多いです。左右対称でないという場合には悪性を疑い、他のポイントについても良く観察してみてください。
輪郭がギザギザしているか、ぼやけているかどうか
良性のほくろの場合は輪郭がはっきりし、比較的丸くきれいな形であるのに対し、悪性黒色腫(メラノーマ)の場合には輪郭がギザギザしていたり、ぼんやりしていたりすることが多いと言われています。
なかには一般的なほくろのように濃い色のものだけではなく、シミなのかほくろなのか分からないくらいの色合いのものもあるようです。ほくろのような色や形ではなくても、今までに無かったものが皮膚に出現した場合、悪性黒色腫(メラノーマ)の可能性も。不安な場合にはすぐに皮膚科専門医を受診しましょう。
表面がでこぼこしていたり、盛り上がったりしているかどうか
表面が盛り上がっていたりでこぼこしていたり、色に濃淡があったりする場合には、悪性黒色腫(メラノーマ)の可能性があるため注意が必要です。
急に大きくなったかどうか
通常、良性のほくろならば急には大きくなりません。数週間や数か月などという短い間に急激に大きくなっているような場合、悪性黒色腫(メラノーマ)の可能性が高いです。
少しでもおかしいと思った場合には、経過を観察してみましょう。サイズを測ってみたり、写真に撮っておいたりするのも有効です。
浸出液、出血などがあるかどうか
ほくろがジュクジュクしていて汁のようなものが出てきたり、出血したりという場合も注意が必要です。他の点と合わせてよく観察しましょう。
成人になってできたかどうか
通常は、子供のころからあるようなほくろは良性だと言われています。大人になってから急にできた、しかも大きくなっているという場合には、悪性黒色腫(メラノーマ)を疑ってみましょう。
他にも、ほくろに毛が生えているかどうかという点も判断基準の一つとなるようです。良性のほくろの場合には毛が生えますが、悪性の場合には生えないそう。しかし毛が生えているからと言って絶対に安心とは言い切れません。
悪性のほくろかどうかは、あくまでも総合的に見て判断することが大事です。形が左右対称でなかったり、出血していたりなど、そのほかの点が当てはまる場合には悪性の疑いもあるため皮膚科専門医を受診しましょう。
家族など周りの方に異変があったら早期受診を促して!
悪性黒色腫(メラノーマ)ができやすい場所は足の裏だと言われています。自分ではなかなか気づかない場所ですし、発見が遅れてしまう可能性もありますよね。自分自身の足の裏をこまめにチェックするとともに、家族や友人など、身近な方の足の裏や手のひら、足の爪などもチェックするようにしてみてはいかがでしょうか。
もし家族や友人に不審なほくろのようなものを発見した場合には、悪性黒色腫(メラノーマ)の可能性があるということをそれとなく伝え、皮膚科専門医への受診を促してあげると良いかもしれません。
悪性のほくろである悪性黒色腫(メラノーマ)は進行の早い恐ろしいがんです。家族など周りの方たちとお互いにチェックし合って、悪性黒色腫(メラノーマ)の早期発見を心掛けましょう。