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週末は家めしクッキング

週末レシピ 揚げない黒酢豚、肉だけでどーんと大満足

2017/12/3

 週末は家めしクッキング。今週は、誰でも食べたがってるくせにちょっと作りにくい酢豚について紹介しよう。オフィス街のランチやデパ地下のデリでは大人気の酢豚だが、家庭で作るには少々ハードルが高い。材料をそろえるのが面倒、甘酢あんの作り方がわからない、そして何より「家では揚げ物をしたくない」という大きな壁が立ちはだかってしまうからだ。

 なので今日の酢豚は

・揚げない

・材料ひとつ

・甘酢の配合シンプル

と、ハードルを思いきり下げ、思わず作ってみたくなるレシピにした。ぜひチャレンジしてほしい。

【材料(2人前)】

豚肩ロース肉500グラム / 黒酢 大さじ3 / 砂糖 大さじ3 / しょうゆ 大さじ2 / 水 大さじ2 / 片栗粉 小さじ1 / 塩 適宜 / お好みでショウガ、ニンニク、豆苗、ごま油 少々

豚肩ロース、豆苗、ニンニク、ショウガ、ごま油、黒酢、しょうゆ、砂糖、片栗粉

 まず肉は豚肩ロース一択である。バラ肉は脂が多すぎるし、もも肉ではパサつく。ヒレやロースは別の料理に向いている。酢豚には脂身と赤身のバランスがちょうどよい肩ロースがぴったりだ。これを塊で買ってこよう。

 そして肉の量だが、500グラムで間違いではない。むしろお腹と財布が許せば、もっと増やしてもいいくらいだ。「酢豚とは肉を食べる料理」が私の持論である。ゴリゴリとかたいニンジンや、生っぽいタマネギ、ピーマン、いわんやパイナップルなど、酢豚に入れる意味など見いだせない。肉と甘酢があればそれでいい。たっぷり大きな肉塊を、たっぷりの甘酢あんでからめ、熱々のうちにほお張る。そういう酢豚が私は好きだ。

 さらに酢豚とは、黒酢で真っ黒であるべきだ。なぜか。黒い方がかっこいいからだ。より黒くするために、砂糖は黒砂糖にしてもいい。漆黒のベールをまとった巨大な敵に果敢に立ち向かい、心の中の中学2年生を大暴れさせる。そういう酢豚が私は好きだ。

 では作っていこう。

豚肉をゆでることからスタートする

 最初に、普通の酢豚ではまずありえない作業から始まる。それは「豚肉をゆでる」ことである。

 500グラムの肉塊がすっぽり入る鍋を用意し、肉がかぶるくらいまで塩水を入れる。あらかじめ1リットルの水に小さじ1の塩を溶かしておくといいだろう。嫌いでなければ、ここでショウガやニンニクを包丁で軽くつぶして入れると、よりおいしくなる。

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