ドナルド・トランプ米大統領が11月29日(現地時間)、反イスラムの扇動的な動画をRT(リツイート)したことが物議を醸している。米Twitterは当初、このRTおよびオリジナルのツイートを削除しない理由を、ニュース性があり、公共の利益に値するからとしていたが、12月1日になって理由を「現在のメディアポリシーに基づいて」いると変更した。問題のツイートは現在も削除されていない。
トランプ氏がRTしたのは、英極右団体Britain Firstの副代表、ジェイダ・フランセン氏が投稿した3つの動画ツイートだ。いずれもイスラム教徒とみられる男性が無抵抗な男性(1本はマリア像)に暴力を振るうというもの。
トランプ氏のこの行為に対しては、テリーザ・メイ英首相が「大統領としてあるまじき行動だ」と非難した他、批判が高まっている。
Twitterの広報担当者は当初、なぜこの投稿を許すのかというCNNの問いに対し、「1つの問題についてあらゆる側面を見る機会を人々に提供するために、ルールを侵害しているコンテンツを許可するケースがある。われわれは、そうすることが公共の利益になると信じている」と語った。
Twitter Safetyアカウントは2連投ツイートで、上記の説明は混乱を生んだとし、「これらの動画を削除しないのは、ニュース性がある、あるいは公共の利益になるからではない。われわれの現在のメディアポリシーに基づいて掲載を認めているのだ」と説明し、「メディアポリシー」へのリンクを添えた。
メディアポリシーには、「一部の写実的な暴力描写や成人向けコンテンツを含むツイートが許可されることがあります。」とあるが、どのような場合に、どのような基準で許可されることがあるのかは明示されていない。
ジャック・ドーシーCEOは自身のTwitterアカウントでTwitter Safetyのツイートを引用し「今週問題になった動画に対処しない理由として誤った説明をした。われわれは現在のポリシーを検討中で、すべてのフィードバックに感謝している。対策カレンダーをチェックしてほしい」とツイートした。
ドーシー氏はジャーナリストのジョシュア・トポルスキー氏の「トランプ氏にTwitterを使い続けて欲しいから彼が何をしても許しているのか?」という問いかけに対し「そうではない」と返答した。
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