F-35以外の選択肢はあったのか? 空自の「次期主力機」に挙がった戦闘機とは(写真10枚)
空自の次期主力戦闘機として導入の進むF-35Aですが、その選定過程には、ほかにも候補機が挙がっていました。どんな戦闘機だったのでしょうか。
空自の次期戦闘機を選定する「F-X」
航空自衛隊は、新型戦闘機としてアメリカのロッキード・マーチン社からF-35Aを導入することを決定、先ごろ国産機も完成し、2017年11月現在、本格的な配備も間近となっています。
これまでも、新しい戦闘機を導入する計画F-X(Fighter-eXperimentalの略)において、ヨーロッパ製の戦闘機が候補に上がりましたが、結果的にアメリカ製を導入しています。1950年代終盤の第1次ではロッキードのF-104、1960年代終盤の第2次ではマクダネルダグラスのF-4、1970年代中盤の第3次では同じくマクダネルダグラスのF-15が選ばれています。
F-4EJは1971(昭和46)年に導入されすでに半世紀近くが経ち、何度も近代改修が進められてきましたが、1990年代後半には後継機種が検討され始めます。F-4EJは2008(平成20)年に退役が始まり、防衛省は2011(平成23)年にF-Xの導入計画を進め、候補にはロッキード・マーチンのF-22A「ラプター」とF-35、ボーイングのF/A-18E/F「スーパーホーネット」とF-15FX、ダッソー社(フランス)の「ラファール」、欧州共同開発のユーロファイター「タイフーン」と、それぞれ6機種が選ばれました。
専守防衛を掲げる自衛隊にとって、仮想敵国に対して性能的に優位となる戦闘機を導入することは防衛上の抑止力ともなるため、これまでアメリカ製の最新鋭戦闘機を導入した経緯があり、またF-4EJが担ってきた防空と攻撃任務を受け持つマルチロール(多目的用途)性も必要となるため、選定にはさまざまな議論がなされました。
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