セントルイス連銀総裁:利上げ継続なら18年終盤にも逆イールド発生

  • 米2年債と10年債の利回り格差、15年12月から半分以下に縮小
  • 「イールドカーブ逆転するほど正常化進める必要ない」-ブラード氏

米セントルイス連銀のブラード総裁は、短期金利が長期金利より高くなる、いわゆる逆イールドの状態が2018年終盤までに実現する可能性があると警告した。逆イールドはその後の景気悪化を示唆するとされる。

  ブラード総裁は1日アーカンソー州で講演し、「連邦公開市場委員会(FOMC)が現在の見通しに従って政策金利を引き上げ続けていけば、予測対象期間のうちに逆イールドが生じる重大なリスクがある」と発言。「逆イールドは本質的に経済への弱気シグナルだ。市場と政策担当者の注意に値する」と続けた。同総裁には2019年までFOMCの投票権が回ってこない。

  米国2年債と10年債の利回り格差縮小は景気減速の前触れを示す可能性があるとして、投資家やアナリストの一部は同様の懸念を唱えている。両者の利回り格差はFOMCが今回の利上げサイクルを開始した15年12月の129ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)から、約60bpまで縮まった。

  ブラード総裁は利上げ継続のリスクを指摘し、「インフレが目標を下回っていることを踏まえれば、イールドカーブが逆転するほどまでに正常化を推し進める必要はない」と語った。

原題:Fed’s Bullard Warns Yield Curve May Invert in a ‘Bearish’ Sign(抜粋)

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