アース製薬は10月末から、「殺虫剤」と呼んできたカテゴリーを「虫ケア用品」に変更し、公式Webサイトで使い始めた。「殺虫剤」は「人体に有害なイメージがあり、使うのが怖い」と考える消費者が全体の5%程度存在するといい、「マイナスイメージを払拭(ふっしょく)する狙いがある」(広報担当者)という。
「当社の殺虫剤は安全性を重視しており、有効成分が天然由来の製品もある。『毒性が高そう』という印象を変えたかった」という。業界の区分では虫よけ剤も殺虫剤に該当するなど、製品がカテゴリーの呼称にそぐわないケースがあるため、「呼称を変えることで分かりやすさを向上する目的もある」としている。
同業他社への普及活動も始めており、業界全体で「虫ケア用品」の定着を目指す。今後は小売店にも趣旨を説明し、売り場表示の変更も図っていく予定だ。
現在、殺虫剤の市場規模は約1200億円。広報担当者は「呼称変更が市場にもたらす効果は算定しづらいが、まずは消費者に安心して使って頂きたい」と意気込む。
ただ、ネット上では「虫が元気になりそうな名前だ」「虫を守るように聞こえる」――など、新しい呼び方に首をひねる意見もある。
同社は「他にも呼称の候補はあったが、『口臭予防』を『ブレスケア』と言い換えるのと同様、ネガティブな事象をポジティブに言い換えるための手法として“ケア”という表現にした」と説明。
「『虫ケア商品』というネーミングには、『虫を殺すことよりも、顧客を守ることを重視する』という当社の姿勢も反映した。顧客の殺虫剤に対する抵抗感を軽減し、ジカ熱やデング熱など、虫を媒介とした感染症にかかる人を減らしたい」と話している。
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