家庭を支える技術Advent Calendarエントリー1日目です。
去年のAdvent Calendarで書いた、esa.ioの家庭での活用術を今年も書こうかと思いましたが、家庭の平穏に一番寄与したのがKPTだったので、KPTについて書こうと思います。
そもそもKPTって?
プロジェクトの振り返りに使われる手法で、Keep, Problem、Tryの頭文字を取ってKPTと呼ばれています。
Keep、Problem、Tryは具体的には以下の通りです。
- Keep:やって良かったと感じていること、今後も続けていきたいこと
- Problem:やりにくい、今後改善したいと感じていること
- Try:Problemを解決するために、挑戦しようと思っていること
これをプロジェクトの終わりのタイミングなどに実施することで、建設的な振り返りができるようになり、それ以降のプロジェクトで同じ失敗を繰り返さなくなったり、よりストレスなく仕事ができるようなチームになっていくと言われています。
興味がある方は、こちらの記事なども読んでみてください。
やったこと
我が家では、以下のようなフローで進めていました。
なぜやったか
結婚生活はプロジェクト
結婚生活もITプロジェクトも以下のような特性を持っているので、ITプロジェクトで使っている手法を結婚生活に持ち込んでもいいのでは?🤔と思って導入しました。
- 人と人が協力して目標を達成することを目指す
- 認識の齟齬を解消するよう努めるほうがうまくいく
- 感情的な諍いを避けるように動くほうがうまくいく
パートナーは他人
夫婦仲が悪いとか、そういう話ではないです笑
このマンガ描いてる人のスタンスが最も近いですが、
親子だろうと夫婦だろうと、相手は自分と同じではないし、考え方やツボは少しずつ違うということです。
例えばうちだと、
- 自分:床に紙や鞄が置きっぱなしになってると気になる。
作業机の周りは何が何でもキレイに保ちたい。 - 妻:床に髪が落ちてるのが気になる。
トイレ、浴室といった水回りは何が何でもキレイに保ちたい。
といった感じで、気になるポイントがちょっとずつ違ったりします。
この違いをふまえずに相手に何か期待して消耗するより、違いをふまえて円滑に家庭が回るようにしたほうが100倍生産的だと思ってるので、KPTを導入してみました。
あとは自分が何かを察するということが非常に苦手というのも一因ですw
良かったこと
KPTを家で回してみて良かったポイントは以下の3つです。
- 生活をどんどん改善していける
- 認識のすり合わせができる
- 対峙するのが人ではなく、問題になる
今年の3月からKPTをはじめましたが、その頃と比べて格段に過ごしやすくなりました。
3月頃はProblemがこのくらいの量となっていましたが、今では月に2つくらいです。
また、各々が何を問題として捉えているか、という認識のすり合わせができるようになったので、その点に注意を払えば円滑に家庭が回るようになっています。
3点目についてですが、Problemを相手に直接言う場合、「あなたの責任範囲である◯◯がやりにくい・ダメ」と人対人の話になってしまいがちですが、KPTを使っていると、「我々が対峙しているこの問題を解決するにはどうすれば良いか」という問題対人の構図になるので、無駄な感情の諍いが生まれず、生産的に家庭の運営ができると感じました。
改善の余地があると思ったこと
- ある程度モヤモヤが解決するとKPTが止まる。
我慢ならない程度のモヤモヤやイライラする内容が解決すると、家庭がある程度上手く回ってしまうので、KPTを続ける原動力がなくなり、結果としてKPTが止まってしまいます。 家庭が円滑に回っているので良いは良いんですが、更に円滑にする方法を求め続けるためにはどうすればいいかなーとは思います。
まとめ
嫁氏最高
非IT系企業で人事やっていて、こういった試みからかなり縁遠い嫁氏ですが、こういった実験的な取り組みを面白がって 「うち、プロジェクト夫婦だね」と言いながら付き合ってくれる嫁氏は最高だなと思いました。
KPTいいよ、KPT
KPTには、人と人が協力して何かを目指す取り組みにおいては、かなり便利な手法なので、家庭でも取り入れてみてはいかがでしょうか。