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2017年10月24日 (火)

荒木大輔がファイターズのファーム監督に就任。

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日、ファイターズは田中幸雄ファーム監督の退任と、新たに、野球評論家の荒木大輔氏のファーム監督就任を発表した。田中監督は病気療養のため休養しており、フェニックス・リーグには金子誠打撃コーチが監督代行を務めて臨んでいるが、111日の秋季キャンプから荒木新監督が指揮を執る。



荒木大輔氏と言えば元スワローズの主力投手…というより、高校野球で女性ファンに大フィーバーを起こしたスーパーアイドル。元甲子園のスーパーアイドルと言えばファイターズにも一人いる。


今年の7月に行われたトークショーで、「斎藤佑樹投手はなぜ活躍できないのか?」という敗戦処理。のぶしつけな質問に嫌な顔もせず答えてくれた荒木氏だったが、ホントにハンカチ王子を指導する立場に…。


(写真:今年の7月、トークショーを行った荒木大輔氏 2017年7月撮影)

◆ 日本ハム、荒木大輔氏の2軍監督就任を発表
日刊スポーツ2017年10月24日



田中幸雄ファーム監督の今季限りでの退任は、休養と発表された時点の報道で既定路線のように報じられていた。恥ずかしながら体調不良の件は全く知らなかったが、後楽園球場の時代からファイターズを応援している身としては“ミスターファイターズ”と呼ばれ、東京時代のファイターズの後半期を支えた象徴がユニフォームを脱ぐのは寂しいものがある。だが健康第一。重荷から解放されるのだし、療養最優先で回復に努めていただきたい。


金子誠打撃コーチがフェニックス・リーグ期間の監督代行を務めると聞いて、今季の一軍の打撃不振の責任を取る形を含めての配置転換かなと思ったが、荒木大輔新監督の就任が発表されたということは金子コーチは据え置きなのだろうか。


話が横道に逸れるが、
金子コーチは稲葉篤紀が監督を務める野球日本代表“侍ジャパン”で稲葉監督の片腕となるコーチを務めることが決まっている。四年後のWBCはもとより、2020年の東京五輪での金メダルへの期待が野球ファンもさることながら国民的な期待を受けることを考えたら、ファイターズのユニフォームを着ながらではなく、稲葉監督同様に侍ジャパン専任になってはどうか?今春まで侍ジャパンの監督を務めた小久保裕紀前監督にも片腕的存在の奈良原浩コーチがいたが、奈良原コーチは昨年でライオンズのコーチを辞めた後に新たにドラゴンズのコーチに就任して兼業のままだったが、それが原因とは言わないが準決勝敗退に終わった。2020年東京五輪に万全を期すなら早い時期からコーチ陣も専任であって欲しいと個人的には考えている。


話を戻そう。


荒木新監督はこれまでファイターズとの接点が全くない。ファイターズのファーム監督と言えば田中監督こそ生え抜きのスーパースターだが、最近でも水上善雄(現ホークス二軍監督)や福良淳一(現バファローズ監督)のようにファイターズ出身でないファーム監督もいた。ただ、水上、福良両監督ともにファーム監督を務める前にファームのコーチを一年間務めていた。荒木新監督のようなケースは珍しい。強いて言えば、栗山英樹監督と現役時代にスワローズでチームメイトだった点くらいか。


むしろ荒木に関しては小川淳司監督、宮本慎也ヘッドコーチの体制となったスワローズが伊藤智仁に代わる投手コーチとして招くかと予想していた。そのスワローズは今季途中にジャイアンツで一軍投手コーチ(ブルペン担当)からスコアラーに配置転換になった田畑一也を呼び戻した。



だがそれにしてもビッグネームだ。これほど幅広く、それこそ野球ファン以外にも知名度のあるコーチがファイターズのファームに来るのは小林繁さん以来だろう。
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もちろんファーム監督なので、投手である斎藤佑樹を専任で指導するという訳ではないだろう。だが、今季限りで戦力外通告を受けなかったのが不思議なくらいだった斎藤を来季こそ何とかするための窮余の一策的な要素が全くないとは思えない人選と推測してしまう。



実はファイターズは“スカウティングと育成”をチームの根幹としている割には(野手は別だが)高校卒で入団してくる投手を育てるのが意外と上手くいっていない。大谷翔平ダルビッシュ有のような超一級品を別にすると、ほとんど高校から入団した投手が大成していない。最近では強いて言えば吉川光夫だったが、その吉川も2012年にこそ14勝を挙げて最優秀選手に選ばれるほどの活躍をしたものの、その後は期待外れの成績が続き、ジャイアンツにトレードとなった。


意外に思えるかもしれないが、ファイターズは高校卒投手の育成が上手くないのだ。

※ 参考エントリー 拙blog2016年11月4日付ファイターズのドラフト6位山口裕次郎(履正社)やはり入団拒否か!?


何とか今季の高校卒ルーキー投手、堀瑞輝高山優希投手を羽ばたかせて欲しい。
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荒木新監督自体、早稲田実業からプロ(スワローズ)入りしたが、現役時代には39勝しかしていない。しかし故障からの再起、日本シリーズなどの大舞台での活躍などおそらく経験から来る指導の引き出しは豊富だろう。幸いコーチ業は初めてでなく、古巣のスワローズやライオンズでコーチ経験がある。
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監督という全体を見る立場は初めてで未知数だが、大いに期待したい。ファームのコーチングスタッフでは既に的場直樹バッテリーコーチの退任が発表されているが、監督が代わることで他にも代わる人がいるかもしれない。



だが、そんなファイターズのファームの投手台所事情、あまり芳しくない。はっきり言って投手が足りないのだ。


例えば、球団が武田久と来季の契約を結ぶ意思がないことが報じられたのが912日。この報道の通りだとすると、通告後の12日以降のイースタン・リーグ公式戦14試合のうち、武田は5試合も登板している。武田は現役続行を希望していると報じられ、ファイターズ以外の球団ででも現役を続けたい意向だ。ファイターズは現場(監督、コーチ)と球団フロントとの役割分担が明確に区分けされているというが、メディアに報じられるほどのことが現場に伝わっていないはずはない。いかに武田本人が現役続行を希望しているにせよ、球団にその気がないということは武田の希望が叶うとしたら、その時はファイターズにとっては対戦相手、敵の選手になるのだ。そんな選手に5試合、計4イニングも登板機会を与える必要があるのだろうか(5試合10敗1S、防御率0.00)?その4イニングは本来、来季以降も期待する投手に与えるべきだろう。


このことは戦力外通告を受けた榎下陽大瀬川隼郎にも当てはまる。武田に対する実質的な戦力外通告が912日前後になされたとすると、榎下や瀬川に対しても通告したのは10月に入ってからとしても球団フロントが戦力外と判断したのは武田と前後する時期だろう。


武田と同じく912日以降の14試合を調べてみると、榎下は6試合で112/3イニング、瀬川は6試合で12イニングも投げている。この間の防御率は榎下が5.40、瀬川は1.50


ァイターズのファームではリリーフ投手にイニングまたぎをさせることがほとんどない。一軍のオープン戦のように予め登板の順序とイニング数を決めているようにも見受けられる。榎下は6試合のうち4試合、瀬川も6試合のうち4試合でイニングまたぎを経験している。うがった見方をすれば榎下と瀬川は、他の投手に無理をさせないためにイニングを埋めるために登板させられたとも思える。


この間の14試合、122イニング。のべ50人の投手が起用されたが、実際に登板した投手は15人。今季のファイターズには大谷を別として30人の投手がいた。この内、(実際には入れ替わりが頻繁に起きるが)一軍に12人として二軍には18人。故障で投げられないのが中村勝と杉浦稔大の2人いるから、ファームは16人で回る。15人の投手で14試合、122イニングを回したと言うことは戦力外になることを伝えた元主力投手や、戦力外通告をすることになる投手をフル回転させてシーズン終盤の公式戦を乗り切ったことになる。


26日に行われるドラフト会議で何人投手を指名し、何人入団してくれるかにもよるが、そもそも頭数が足りないのだ。シーズン終盤に一軍で故障者が続出するとファームから野手が補充されてファームの野手が足りなくなり、かなり強引な守備位置に付かせたりすることがままあるが、投手もギリギリなのだ。


もちろん頭数の不足は荒木新監督でもいかんともし難いが、前エントリー今年で20周年だったファイターズスタジアム、入場者数が年々減少。 の最後にも書いたように、ファームの育成に関しても、これまでの成功法則を否定するつもりはないが、成功法則がいつまでも成功法則である保証はないのだ。と書いて締めくくる。


敗戦処理。の荒木氏への、斎藤佑樹は何故活躍できないのか?という質問と回答はこちらのエントリーの後半でご確認下さい。

拙blog2017年7月24日付エントリー『オレたちのプロ野球ニュース』読了-古き良き時代を振り返るだけではなく…。

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コメント

なぜ2軍で来季以降に期待する投手ではなく武田久が投げているのかそれは来季以降に期待する投手が消化試合となった1軍の場で投げているからであり、逆説的に言えば今年武田久が1軍で復活登板することを期待されていながら復活できなかった(復活の兆しすら見えなかった)ためです。若手投手は2軍で投げさせるよりも1軍経験させるに越したことはなくそこに異論はありません。

>戦力外になることを伝えた元主力投手や、戦力外通告をすることになる投手をフル回転させてシーズン終盤の公式戦を乗り切ったことになる。
このことに何の問題があるのでしょうか?酷使されていたというのであれば批判されるべきことでしょうが、そうではなく全ての投手に出番が与えられていたということはむしろ球団からしたら編成上計画通りだったかもしれません。またそれが後に戦力外となる榎下と瀬川であったのも前述したように今年に関しては1軍のほうが育成の場になっていたからです。

武田久の処遇についてはtwitterのほうも読ませていただきました。敗戦処理さんは一度戦力外にした球団がそれを撤回し来季も武田久と契約してほしいというのが本音だったみたいですが、それこそ来季以降のチームのためにならないでしょう。これは僕の意見ですが武田久はもう去年の時点で戦力外が妥当であって、去年もう一人投手を獲得していてほしかったですね。もしそうしていれば始めの話に戻りますが2軍で武田久が投げていたということもなかったでしょう。

今年戦力外になったある選手が戦力外通告を受けて「(プロ野球は)自分がやりたくてもやれる世界じゃない」と語っていましたが、これが実績に関係なく戦力外選手が直面するプロ入り後2度目のプロの厳しさなんだなあと改めて感じさせられました。

サフラン様、コメントをありがとうございます。

> なぜ2軍で来季以降に期待する投手ではなく武田久が投げているのかそれは来季以降に期待する投手が消化試合となった1軍の場で投げているからであり、逆説的に言えば今年武田久が1軍で復活登板することを期待されていながら復活できなかった(復活の兆しすら見えなかった)ためです。若手投手は2軍で投げさせるよりも1軍経験させるに越したことはなくそこに異論はありません。

とは言っても同時に多くの選手が一軍に上がったわけでもなく、それで投げる投手が限られて戦力外通告を下した選手がどんどんマウンドに上がる層の薄さを嘆いただけです。

この方からいただいたコメントを読むと、私が書いたことに関わらず、初めに自分の持論ありきで延々と自説を述べられるばかりです。

私の書いたことは単にきっかけに過ぎず、御自説を書きたいのであれば、ご自身でブログなりを開設された方が良いと思います。

どうもありがとうございました。

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