タウナギの飼育:寿命はどのくらい?水槽の立ち上げ方は?
タウナギは最近人気番組で放送され、認知度が一気に上昇した魚です。そこでは田んぼの畔(あぜ)に穴を開け、水を抜くことでダメにするという悪い面が取り上げられていましたが飼育してみるとイメージは180度変わります。
タウナギは人懐っこく人が近づくと餌を欲しがって水面に近づいてきておねだりします。餌を水面に近づけるとまるで踊っているかのように喜び、顔を出して餌を食べます。
今回はそんなかわいいタウナギの飼育方法についてご紹介したいと思います。
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タウナギとはどんな魚?寿命は?
タウナギはヒレがなくその名前の通りウナギのような細長い形をしています。体色は全体的に黄色味を帯びており背側は茶色や緑褐色をしています。
しかしウナギとは全く違う分類群に属する魚で生態も体の構造もウナギとは全くの別物です。例えばメスがオスへと性転換したり空気呼吸とエラ呼吸を同時に行ったりなど大きな違いが見られます。
国内で生息しているタウナギは、明治時代に朝鮮(ちょうせん)半島から移入されたもので在来のものではありません。生息地域は日本国内では主に水田や沼などの温暖な淡水に生息します。
寿命も長く個体によっては10年近く生きるタウナギも存在します。
タウナギの飼育は簡単!
タウナギは比較的簡単に飼育できるといわれています。餌も多くなく、冬場は餌を与える必要がないので水質の悪化もなく水替えも適度に行えば問題ありません。
注意するべきは、水槽にふたをすることです。これはタウナギがはねて水槽から出ていくのを防ぐためです。少しでも隙間を空けてしまうとそこから逃げてしまうため完全にフタのできるようなプラケースでしっかりふたをしましょう。ただし密閉は厳禁です。小さな穴が開いているようなものを選びましょう。
タウナギの選び方
タウナギを置いている熱帯魚屋ならそのまま購入できますが、置いていない場合は取りよせです。購入するときはタウナギの様子をよく確認して購入してください。
ひっくり返っていたり下半身がうまく動かせなかったりするのは時折見られる病気で下半身が徐々に壊死します。元気なもので10年近く生きるタウナギです。しっかり元気なタウナギを購入しましょう。
名前:タウナギ
税込価格:3,975円
タウナギの飼育に適した水槽は?大きさは?
40cmから大きいと70cmぐらいまで成長しますが、あまり活発に動く方ではないのでそこまで大きな水槽は必要ありません。体がすっぽりと収まる程度の大きさがあれば十分でしょう。
またタウナギは空気中の酸素を取り込むことが主な呼吸方法なのでエアーポンプは必要ありません。ただし水面に顔を出して呼吸するので水面からふたまで体長の3分の1はあけておきましょう。
沼などにも生息しているため水質悪化にも強く、ろ過装置もなくて大丈夫です。
タウナギの飼育に必要なもの
タウナギは水槽から飛び出してしまう恐れがあるため、水槽のふたは必須です。昆虫の飼育用プラケースなど完全に水槽にふたができるものを用意してください。その他に必要なものは流木など水槽内に影を作れるものと餌があれば十分です。
餌は小魚やエビ類、ボウフラ、イトミミズ、ゴキブリ、ミミズ、アカムシなどさまざまなものを食べるため入手しやすいものを用意しておきましょう。食べ残しが出ると水が汚れる原因となるため餌が大きいようなら食べきれるサイズに切って与えてください。
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水槽の立ち上げ方法は?
タウナギに適した水槽の立ち上げ方法をご紹介します。
水温は30度以上にしない
水温は沼や水田に生息しているためあまり高温にならない程度の温度が適しています。だいたい水温30℃以下を心がけましょう。
水質
田んぼや川、沼の水、水道水ならカルキ抜きをすれば大丈夫です。
ろ過装置は必要なし
ろ過装置やエアーポンプは必要ありません。
底砂はおすすめしません
底砂は敷いてもいいですが、イトミミズやアカムシなどの餌をタウナギに与える場合は、餌がその中に入ってしまい、水質汚濁や餌が適切に取れない場合があります。
タウナギの適した水温や水質は?
タウナギを手に入ったら一時的にタウナギを置いておくための容器に入れておきましょう。水槽の水は田んぼや川の水で大丈夫です。カルキは抜きは必ず行いましょう。水温を30度以下にしたらタウナギを水槽に移しましょう。
餌の量や水槽の水換え時期と方法は?
餌は春から秋にかけては1日1回。冬は食べないことが多いのでほとんど与えなくて大丈夫です。
水換えは水が汚れてきたら変えるくらいで頻繁に変える必要はありません。基本的に汚れた水をすべて捨て、新しい水を入れてください。入れる水は必ずカルキ抜きを行った後に入れるように注意してください。
水を交換する時に一時的にタウナギを別の容器に移す場合も必ずカルキ抜きをしたもの、または水換え前の水を使うようにしましょう。
タウナギを飼うときの注意点は?
水田や沼など比較的水が汚れている場所に生息しているため水質についてはあまり神経質にならなくていいでしょう。
ただ水温には気を付けなければいけません。水温が30℃を超えると暑さで死んでしまうことがあるため水温30℃以下の環境を心がけましょう。夏場などの日なたに置いておくとすぐに水温は上昇しますので夏場は日かげに水槽を移動させておくとよいでしょう。
また、昼間は明るい場所、夜は暗い場所を好みますので水槽の中に影を作ることのできる流木や石を入れておくと良いでしょう。
タウナギが餌を食べない!原因と対策は?
タウナギは冬など寒い時期、ほとんど餌を食べません。そのため寒い時期は月に一度餌を食べるくらいで夏との違いに驚くかもしれません。しかしそれは病気のせいではないので心配する必要はありません。
夏場など暑い時期に食べない場合は餌を与えすぎているのが原因かもしれません。
食べきれない餌は、水を汚すだけでなく病気の原因にもなりますので1日1回あげて食べないようなら、2日に1回や3日に1回など少し時間を空けて餌を与えると良いでしょう。
飼育が簡単!タウナギの魅力とは?
タウナギはろ過装置やエアーポンプなどが必要なく育て始めるハードルはとても低いです。またとても人懐っこく餌を与える時、ただぼんやり眺める時と私たちの心を和ませてくれます。
心を癒やしてくれるパートナーにぜひタウナギを検討してみてください。