シャープ株が東証1部に返り咲き1年3カ月ぶり-鴻海傘下で再建

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Sharp Corp.

Photographer: Tomohiro Ohsumi

東京証券取引所は30日、現在2部市場で取引されているシャープ株式を12月7日の取引から1部市場に指定替えすると発表した。継続的に経常黒字が確保できる状況と判断した。2016年8月以来約1年3カ月ぶりの返り咲きとなる。

  シャープは16年3月期決算で債務超過となり、同年8月1日から2部市場に指定されていた。その後、台湾の鴻海精密工業から約3900億円の資本支援を受け経営再建に取り組み、業績回復が鮮明になっていた。鴻海関連会社は現在シャープ株の過半を握る筆頭株主。

  シャープの17年4-9月期は純損益は347億円の黒字を確保(前年同期は454億円の赤字)。17年9月末の純資産は3577億円と16年6月末750億円の債務超過から回復、自己資本比率も16年6月のマイナス6.0%から17年9月には18.2%に改善した。

  日本取引所グループの清田瞭・最高経営責任者(CEO)は30日午後の定例会見で、シャープについて「経営の急回復によって業績安定が見込める」と述べ、「日本企業のこれからの経営のあり方にも示唆を与える」とした。

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