Yorimichi AIRDOさんで、ニッカウヰスキー余市蒸留所見学した記事が公開されました!
いやー、本当に素晴らしかった。
北海道、また行きたいです。というか、行く!
という興奮が思い出されたんですが、その前に記事には書ききれなかったちょっとした裏話的なあれやこれやを。
まずピートです。ドラマ「マッサン」でも、余市でピートを見つけてマッサンがここに工場を作るって言うシーンがありましたよね。
このピート、いわゆる泥炭です。麦芽を乾燥させるときに用いて、スモーキーなフレーバーがつくという、ウイスキー造りには欠かせないもの。なんとなく気になって質問したのが、その在庫といいますか。北海道のピートはどれぐらい埋蔵量があるんでしょうということを聞いたんですよ。
「ああ、ほぼ無限ですね」
無限!?
「ニッカが使う量は、という意味ですが。いま余市のウイスキー造りで求める麦芽の量に、この設備(創業当時からの建物)じゃ生産が追いつかなくて買っているんです。それでうちの使用量が減っているということもありまして。ピートが新たに生み出される量も北海道だとそれなりに多いので、今のままだと使い尽くせない量があります」
というわけで、現状だとほぼ無限にあるそうです。すごい。
お次。
これ、見てくださいよ!
貯蔵棟のそばでみつけた消火栓です。
何が凄いって、下にパイプがつきだしていて。これはおそらく、雪が積もっても消火栓が埋もれてしまわないようにする工夫ですよね! そうかー、こういう解決方法なんだ! すごい!
興奮してパシャパシャと写真を撮っていたところ
「いろいろな人を案内しましたが、消火栓を夢中になって撮っている人は初めてです」
と言われてしまいました。
こんなすごいのにみんな写真を撮らないなんて……
次。
みんな大好きマッサンの、竹鶴政孝邸。記事にもありますが、普段は見学できないところも見せてもらいました。リタさんの寝室に飾られていたのがこちら。
写真の腕が悪くて蛍光灯がガラスケースに映り込んでいるのは気にしないでください。
H.G.ウェルズのKIPPS(キップス)です。『心を繋ぐ6ペンス』として映画にもなりましたよね。
こちら、マッサンがリタにプレゼントした本です。毎年本を贈っていたとか。ロマンチック!
きちんと直筆のメッセージが入っています。いやー、素晴らしい。
記事にもトイレがあると書きましたが
寝室には、何故か木魚もありました。
木魚は写真を撮り忘れたので、代わりにマッサンの趣味だったという囲碁セットを。
信心深かったんでしょうか。でも、お仏壇がないようですし……とか思っていたら
「ああ、これは、竹鶴政孝が朝起きてお手伝いさんを呼ぶときにぽこぽこ叩いていたんです。声で呼ぶとかベルじゃなくて、木魚を叩いていたんですよ」
とのこと。
木魚にそんな使い方が……!
そしてそして。
記念館にはNHKのドラマ「マッサン」で使われたあれやこれやも展示してありました。
やってみなはれ。
ドラマファンはあれやこれやが思い出せていいと思います。
ちなみに、一番びびったのは、竹鶴政孝さん(ドラマじゃ無い方)が銃で仕留めた熊の毛皮が展示してあったこと。猟までしていたとは!
そういえば、もうひとつ、重要な情報なのですが。
記事にもあるとおり、基本的に無料なんです。
見学ツアーを申し込まなくても、敷地内に自由に出入りできます。
そして、中には無料試飲コーナーがあります。
おわかりいただけましたでしょうか。
まあ、さすがにひたすら無料で無限に飲み続けるおじいさんとかが出てくるようになったとのことで、1Fで用紙に記入をして(車で来ていませんとかそういうやつ)、2Fでその紙を渡すとお酒と交換というスタイルになったそうです。一人各一杯ずつ、美味しくいただいたら次はお店へ飲みに行きましょう!
というわけで、さすが、「行って良かった工場見学」上位常連とうならされる、最高の場所でした。あー、また行きたい!
ちょっと追記(15:45)
コメントで、有料試飲コーナーがあって……で思い出しました。そう、記念館の中に有料試飲コーナーもあるんですよ。かなり破格で、原価に近い形で飲めるそうです。
そうですと伝聞形なのは、ちょっと時間が押してしまって行けなかったから。目の前を後ろ髪ひかれながら通り過ぎました。
いやー、だって、興味深いことばかりで根掘り葉掘り聞き過ぎちゃいまして……案内してくださった高橋さんが、余市の前は宮城峡におつとめだったということで、カフェ式蒸留機についてめちゃめちゃ話を聞きまくってしまったんですよ。
ちなみにカフェ式蒸留機というのは連続式蒸留機という、蒸留を本当に連続して行う機械でして。カフェ式は、世界最古と言ってもいいぐらい古い機械でして、まあ言うなればちょっと時代遅れなんです。でも、ニッカのカフェグレーンとかおいしい。連続式蒸留機の違いによる味わいの差ってあるんでしょうか、とか聞きまくっていたわけなんです。
そしたら、ありました。
一般に使われている連続式蒸留機は、円筒状です。言うなれば、丸いバウムクーヘンを何段にも積み上げて、ひとつひとつのバウムクーヘンで蒸留しては上のバウムクーヘンへ運ばれ、そこでまた蒸留して次のバウムクーヘンへ、というのを想像してみてください。
一方のカフェ式蒸留機は長方形をしています。イメージ的には、うーん、ティッシュを箱で買うとき、何段にも積み重なって売られていますよね。あんな感じをイメージしてもらえばと。もちろん下から蒸留したのが上に上がっていきます。
味わいの違いは、ここに出るのではないかと。
曰く、円筒形と違って箱型だと、毎回掃除とかはするのですが、どうしても角とかにさまざまなものが残ってしまったりしがちです。そういった部分が味わいに影響を与えているのではないでしょうか、と。
マジですかすごい! とかそういう話をし続けて時間が押した上に、記念館の中にもカフェ式連続蒸留機の模型があったのでそこでさらに話をし、ということをやっていたので、ここはもう無料の試飲コーナーへ行ってしまいましょうとなったのでした。確か。
あれ、こうして書いてみると、飲めなかったの100%僕の自業自得ですね。ごめんなさい。
追記ここまで。
おまけ。
こんなところにも、いらすとやが!