これが、再生した腎臓を持った実験用のネズミ・白いラットです。試験管に入っているのは、このラットから排出された「尿」です。
東京慈恵会医科大学の横尾隆教授の研究チームがラットのiPS細胞を使い、尿をつくることができる腎臓の再生に成功したと発表しました。尿を生成する機能まで備えた腎臓の再生に成功したのは、世界で初めてです。
今回の研究では、ラットの腎臓の「種」となる細胞を、別の動物で一時、成長させ、その後、ラットに移植して腎臓を再生させました。研究チームは、人間にも応用可能な研究の最終段階としています。
「尿を表に出せば、腎不全の新たな治療法としての腎臓再生ということが完遂できる。やり方としては十分、応用できるヒトの腎臓の再生方法ということで確立された」(東京慈恵会医科大学 横尾隆 教授)
日本では透析を行っている患者がおよそ33万人いるということで、研究成果が新たな治療法につながるか注目されています。研究成果は国際的な科学雑誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」に掲載されます。(23日22:19)
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