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「尿を作る」腎臓再生に成功、世界初 iPS細胞使い

2017年11月24日 01時40分 (2017年11月24日 06時20分 更新)
 
 iPS細胞を使った腎臓の再生研究を行う東京慈恵会医科大学の研究チームが、尿を生成できる機能を持ったラットの腎臓の再生に世界で初めて成功しました。
 これが、再生した腎臓を持った実験用のネズミ・白いラットです。試験管に入っているのは、このラットから排出された「尿」です。

 東京慈恵会医科大学の横尾隆教授の研究チームがラットのiPS細胞を使い、尿をつくることができる腎臓の再生に成功したと発表しました。尿を生成する機能まで備えた腎臓の再生に成功したのは、世界で初めてです。

 今回の研究では、ラットの腎臓の「種」となる細胞を、別の動物で一時、成長させ、その後、ラットに移植して腎臓を再生させました。研究チームは、人間にも応用可能な研究の最終段階としています。

 「尿を表に出せば、腎不全の新たな治療法としての腎臓再生ということが完遂できる。やり方としては十分、応用できるヒトの腎臓の再生方法ということで確立された」(東京慈恵会医科大学 横尾隆 教授)

 日本では透析を行っている患者がおよそ33万人いるということで、研究成果が新たな治療法につながるか注目されています。研究成果は国際的な科学雑誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」に掲載されます。(23日22:19)
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