秋篠宮さまは30日、52歳の誕生日を迎えられた。これに先立ち記者会見し、天皇陛下の退位が決まったことへの思いを語った。上皇と新天皇の併存による二重権威を危惧する声があることについて「(二重権威は)あり得ないとはっきりと言えます」と明言。「陛下はもともと、譲位をする時には、それまでされていた国事行為をはじめ、全ての公的な活動を次の天皇に譲るという気持ちを持っておられました」と述べた。
今年6月の、天皇陛下の退位を実現する特例法の成立後、秋篠宮さまの記者会見は初めて。秋篠宮さまは「昨年夏のお気持ちを表明されて以降、さまざまな意見がありました」としたうえで「法案が通って、公布され、私たち家族は一様に安堵(あんど)しております」と話した。
皇太子さまの即位とともに皇位継承順位1位の皇嗣(こうし)になることへの抱負を尋ねられ、「まだ想像がつかないところもかなり多くあります。試行錯誤をしていくことになるのではないか」との思いを述べた。皇嗣としての活動は皇太子さまと話し合って進める考えを示し「皇太子殿下の方から私の方へ譲るというものがかなりあるのではないか。できる限り、私の方で引き受けたい」と話した。
秋篠宮さまは、全国高校総合文化祭開会式など恒例の式典出席のほか、日本動物園水族館協会など10あまりの団体で総裁や名誉総裁などの役職を務める。これらの活動について「私が今しているものを譲る先がないという事情もあります。そのあたりも含めておいおい、皇太子殿下ともご相談していきたい」と述べた。【山田奈緒、高島博之】