なぜ、「不安」を感じやすい人と、そうじゃない人がいるのか。

何十年生きてもよくわからない、「不安」という目には見えない“厄介者”。もし、自分は心が弱いんじゃないかって悩んでいる人がいるのなら、「Asap Science」の動画を見て欲しい。

見たからって決して解消されるワケじゃないのだけど、なぜ不安になってしまうのかの理由をいくつか教えてくれている。ちょっとした気分転換のつもりで見るには、ちょうどいい内容なのかもしれない。

誰にだって「不安」な気持ちを経験したことがあるはずです。たとえば、何かの試験を受けたり、仕事に応募してみたり。でも、中にはこういった不安を抑えることが難しい人がいるもの。その時は普通であっても、あとになって自分の人生に影響を与えるなんてこともあるかもしれません。彼らに何が起こっているのか、何でそんなに不安なのか…。

そもそも、
何が「不安」の原因?

342636e6a87b8b7e361cb9e18e795118fa400383

「不安障害」とされる人は、およそ700万人。少なくとも6ヶ月間は、不安定な日のほうが多いらしいのです。症状の一部に、睡眠障害、神経過敏、筋肉の緊張などもあります。それにパニック障害を引き起こす可能性だってあるのです。短い時間ですが、強烈な恐怖にかられるところが、不安障害と異なるところ。

心拍数の上昇、息切れ、めまいなどの深刻な症状がある人だっています。不安障害やパニック障害の発作を起こすのには、いつも確かな原因があるわけではない、しっかりと理解されていない障害。ですが、「不安」という感情は、コルチゾールやアドレナリンの循環を制御する扁桃体と視床下部によるものと考えられています。

遺伝子や子ども時代の影響も

大きく分けると、遺伝的に「不安障害」をもつ人の40%は、同じような親戚が。これは、ホルモンの値が遺伝子と密接な関係にある可能性を意味しています。それに、周りの環境の影響もあるようです。特定の不安障害は、子どもの頃に体験したトラウマによるもの。

それに、GABA、セロトニン、ドーパミンなど、神経伝達物質の異なる値も原因の一つ。幸せな気持ちを感じることのできるセロトニンは、シナプスと呼ばれる神経細胞間を通ってあなたの脳内にある神経細胞へ移動することで活発になります。

使われなかったセロトニンは、トランスポーターによって、元の神経細胞に戻ります。しかし、強迫性障害(OCD)のような障害の場合、トランスポーターの変異により、移動先の神経細胞へと移るより前に、多くのセロトニンが戻ると言われています。これによりシナプスが減るので、心によくない影響を与えるようになるのです。

77e11c68594c05203701d753aa24457264976e17

そこで、抗うつ薬の一種である「選択的セロトニン再取り込み阻害薬」のような薬が不安障害に処方され、セロトニンが元の神経細胞に戻るのを防止。また多くの場合、不安障害は扁桃体と中脳水道周囲灰白質が過剰に活動しているとされます。脳だけでなく、全身に悪い影響を及ぼすことだってあるのです。5年もの時を費やした300人を対象とした研究では、偏桃体の活動が過剰な場合、白血球が増加する心疾患になる可能性が高いとも。

もし、何か恐怖を感じる症状があるというのなら、それもまた「不安障害」とみなされるでしょう。

一度の恐怖が、
世代を超えた「恐怖症」に

Fd98896aed8cad3bb5820864a6a6d9c0fcf40c47

でも、恐怖症といっても、クモ恐怖症や高所恐怖症のように、生き残るために必要な場合だってあります。こういった恐怖症は、もともと私たちのDNAに組み込まれているのかもしれないと言われています。

たとえば、ネズミが果物のニオイを嗅いだ直後に、電気ショックを受けたとします。すると、ネズミはそのニオイをすぐに恐れるように。そして、もっと驚くことは、あとの世代のネズミたちもまた、一度も電気ショックにあったことがないのに果物のニオイを恐れるようになるでしょう。電気ショックの影響で、特定のニオイを嗅ぐことで過剰に反応するようになります。子孫たちも同じようにとても敏感になるのです。

まるで、何かのスイッチがあるみたいに。このスイッチは、恐怖症と関係のあるものかもしれません。

不安はすぐに解消されない、
とにかく焦りは禁物

0e1b16dd02d9164106f87f0f78a620e36cb91d40

認知行動療法という心理療法では、自分の行動へと影響する感情が何なのかを特定することができます。根本的な考えを変えて、不安障害を乗り越えるというもの。また、セロトニンやノルエピネフリンの再取り込みを防ぐため、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)やSNRI(セロトニンノルアドレナリン再取り込み阻害薬)といった薬が使われることも多くあります。だけど、副作用が多いとされ、長期的に使ってしまうと耐性ができてしまうのです。

睡眠薬や筋弛緩薬といった薬のために、ベンゾジアゼピンが使用されることもあります。しかし、認知症へとつながる可能性も。不安の神経化学的基礎は、非常に複雑なものです。だから、不安を抱える人に、「落ち着いて」や「忘れなよ」という言葉は、あまり効果がありません

Licensed material used with permission by Asap Science
「社交不安障害」とは、自身への否定的な評価に強い不安を感じてしまう精神疾患の一つ。かつては「社会不安障害」と呼ばれていましたが、2008年により実態に近い...
誰にだって眠れない夜はあるものです。大事なプレゼンの前日、人生の転機、つらいことがあった夜。そんな日は、不安な気持ちがなかなか消えず、モヤモヤしてしまうこ...
「感情なんて、あっても邪魔なだけ。必要ないよ!」と思う人もいるかもしれませんが、ネガティブな感情も、全ての「感情」は生きるために大事な役割を果たしています...
ここに紹介する「不安解消テクニック」は、ライターPhil Mutz氏があらゆるトラベルガイドから、情報を選出したものですが…日本人からするとツッコミどころ...
いま、「発酵」の力が見直されています。味噌やぬか漬けといった日本古来の発酵食品を、日常に積極的にとりいれる人も増えてきました。特に、内側からの健康や美容を...
〈ブルーボトルコーヒー〉がホリデーギフトコレクションとして発売したツールボックスです。工具などで知られるプロツールブランド〈TRUSCO®〉とのコラボレー...
この国の多くの企業は人々の不安を煽ることで利益をあげ、経営を維持してきた。その影響からか、不安や悩みを「真に受けている人」があまりにも多すぎると私は感じる...
精神疾患はなかなか理解されにくい部分も多い病気です。ここで紹介するのは、海外のマンガサイトに投稿された作品。鬱や不安に悩むひとりの女の子が主人公で、それぞ...
仕事や恋愛、将来のことを考え出すと、不安が不安を呼んで「眠れない夜」を過ごすこともあるでしょうか。ここでは「Elite Daily」のライターNikki ...
「Collective Evolution」で、ライターのDanielle Fagan氏が不安症の人に効く3つの方法をまとめています。Fagan氏は、ある...
果たして、いまやっていることが自分に向いているのだろうか...。心を不安にさせる要素は、掘り出せばいくらでも出てくるもの。でもその一つひとつに囚われすぎて...
彼氏がなかなかできずに不安を抱いている女性も少なくないでしょう。今回は彼氏ができない不安をもつ女性たちに向けて、不安を解消する方法を提案していきます。どれ...
当たり前だけど、キャンプのときにテントを張るのは大地の上。ま、最近はハンモックのように木を支柱にして空中テントでステイなんてことも可能ですが。こうした体験...
いま、「発酵」の力が見直されています。味噌やぬか漬けといった日本古来の発酵食品を、日常に積極的にとりいれる人も増えてきました。特に、内側からの健康や美容を...
Kara DeMaioは、不安や緊張など、あらゆるストレスに打ち勝つための対処法を学んできた女性。ここでは、自身の経験から6つの方法を紹介しています。シン...
Steven Bancarz氏が立ち上げたメディア「Spirit Science and Metaphysics」。その中で、起業家でビジネスコーチのAm...
ジョン・キム作家韓国生まれ。2004年から2013年まで慶應義塾大学特任准教授を務める。オックスフォード大学、ハーバード大学などで客員研究員を歴任。著書に...
恋愛って、最初が一番ドキドキするもの。相手によく見られるために、メイクや服装から態度まで必要以上に無理したり…。心が弾むこともたくさんあるけど、まだあまり...
「感情」は誰もが持っているもの。でもその感情に振り回されてしまうと、人生を台無しにしてしまうことだってあります。特に何かを判断したり、意思決定をしたりする...
不安障害、パニック発作、うつ。昔に比べると「心の病」についての理解が進んできたとはいえ、まだまだ見ためには分からない病気を抱えた人たちは、生活に苦労が絶え...
男性ならではのおしゃれとして支持を集めるヒゲ。ほんの数年前まではある程度ステータスのある人が嗜むイメージが強かったけど、いまでは誰でもカジュアルにアプロー...
あなたが11歳のときに、好きなことは何でしたか?アメリカで暮らすHilde Kate Lysiakの趣味は、ジャーナリストとしてニュースを報道することなの...
ジョン・キム作家韓国生まれ。2004年から2013年まで慶應義塾大学特任准教授を務める。オックスフォード大学、ハーバード大学などで客員研究員を歴任。著書に...
無意識というものは、脳の90%を支配しています。「感情」「思考」など意識を司る部分は、脳のたった1割の部分で行われているだけです。だから「無意識」の動きを...
誰かと付き合うと好きだからこそ不安になってしまうことがある。でもそれ、上手く処理できないと地雷となって関係が修復できない形まで崩れてしまうかも。そうなる前...
「人が怖い」そう思ったことはありませんか?人が怖いといった気持ちが強すぎて対人関係がうまくいかず、その影響が社会生活にまで支障をきたすものを「対人恐怖症」...