大阪 府立高校の80%で髪の色の申告求める

大阪 府立高校の80%で髪の色の申告求める
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大阪府の教育庁が府立高校の生徒に対する頭髪指導の実態を調査したところ、80%の高校で地毛が黒くない生徒に髪の色の申告を求めていたことがわかりました。
大阪府教育庁は、府立高校での頭髪指導の実態を把握するため、今月13日から調査を行い定時制と通信制を除く137のすべての府立高校からの回答をまとめました。

その結果、入学時に地毛が黒くない生徒に髪の色の申告を求めていると回答した高校は、全体の80%にあたる109校で、このうち、書類の提出を求めている学校は26%の35校でした。

また、今年度までの3年間に頭髪に関する校則や規定に違反した生徒に対して行った指導について尋ねたところ、「生まれつきの色に戻させる」が48%の66校、「行事への参加を制限する」が18%の25校でした。

一方、「生まれつきの髪の色を変えるよう求めたことがある」と答えた高校はありませんでした。

大阪では、府立高校の女子生徒が「生まれつき髪が茶色いのに黒く染めるよう指導され、不登校になった」などとして、大阪府に賠償を求める裁判をおこしていて、今回の調査はこれに関連して緊急に行われました。

大阪府教育庁は「今回の調査で行き過ぎた指導の実態は見受けられなかった」としていて、生徒や保護者に対して、丁寧な説明や十分な対話をしながら指導を進めるとしています。

髪の毛の色めぐり裁判も

大阪では、羽曳野市にある府立懐風館高校の高校3年の女子生徒が、生まれつき髪が茶色いことを学校側に説明していたのに、黒く染めるよう強く指導され不登校になったとして、大阪府に賠償を求める裁判を起こしています。

裁判の記録や代理人の弁護士によりますと、女子生徒は頭皮に痛みを感じながらも指導にしたがって髪を黒く染めましたが、学校側は「染め方が不十分だ」と4日に1度のペースで繰り返し黒く染めるよう指導し、修学旅行や授業への参加も禁じるなどしたということです。

その後、女子生徒は不登校になったということで、学校側から精神的苦痛を受けたとして、大阪府に慰謝料などおよそ220万円の支払いを求めています。

これに対し、大阪府は争う姿勢を示しています。向井正博教育長は今月17日の記者会見で、「自然な状態を尊重することが基本だが、今回のケースでは、3人の教諭が生徒の髪の根元を確認し、生まれつき黒髪だったことを前提に指導している」と説明しています。

一方で、府立高校での頭髪指導の実態を把握するため、校則の内容や生まれつき髪が黒くない生徒にどう対応しているかなど18項目にわたる緊急の調査を今月13日から行っていました。

大阪 府立高校の80%で髪の色の申告求める

大阪府の教育庁が府立高校の生徒に対する頭髪指導の実態を調査したところ、80%の高校で地毛が黒くない生徒に髪の色の申告を求めていたことがわかりました。

大阪府教育庁は、府立高校での頭髪指導の実態を把握するため、今月13日から調査を行い定時制と通信制を除く137のすべての府立高校からの回答をまとめました。

その結果、入学時に地毛が黒くない生徒に髪の色の申告を求めていると回答した高校は、全体の80%にあたる109校で、このうち、書類の提出を求めている学校は26%の35校でした。

また、今年度までの3年間に頭髪に関する校則や規定に違反した生徒に対して行った指導について尋ねたところ、「生まれつきの色に戻させる」が48%の66校、「行事への参加を制限する」が18%の25校でした。

一方、「生まれつきの髪の色を変えるよう求めたことがある」と答えた高校はありませんでした。

大阪では、府立高校の女子生徒が「生まれつき髪が茶色いのに黒く染めるよう指導され、不登校になった」などとして、大阪府に賠償を求める裁判をおこしていて、今回の調査はこれに関連して緊急に行われました。

大阪府教育庁は「今回の調査で行き過ぎた指導の実態は見受けられなかった」としていて、生徒や保護者に対して、丁寧な説明や十分な対話をしながら指導を進めるとしています。

髪の毛の色めぐり裁判も

大阪では、羽曳野市にある府立懐風館高校の高校3年の女子生徒が、生まれつき髪が茶色いことを学校側に説明していたのに、黒く染めるよう強く指導され不登校になったとして、大阪府に賠償を求める裁判を起こしています。

裁判の記録や代理人の弁護士によりますと、女子生徒は頭皮に痛みを感じながらも指導にしたがって髪を黒く染めましたが、学校側は「染め方が不十分だ」と4日に1度のペースで繰り返し黒く染めるよう指導し、修学旅行や授業への参加も禁じるなどしたということです。

その後、女子生徒は不登校になったということで、学校側から精神的苦痛を受けたとして、大阪府に慰謝料などおよそ220万円の支払いを求めています。

これに対し、大阪府は争う姿勢を示しています。向井正博教育長は今月17日の記者会見で、「自然な状態を尊重することが基本だが、今回のケースでは、3人の教諭が生徒の髪の根元を確認し、生まれつき黒髪だったことを前提に指導している」と説明しています。

一方で、府立高校での頭髪指導の実態を把握するため、校則の内容や生まれつき髪が黒くない生徒にどう対応しているかなど18項目にわたる緊急の調査を今月13日から行っていました。