大阪では、羽曳野市にある府立懐風館高校の高校3年の女子生徒が、生まれつき髪が茶色いことを学校側に説明していたのに、黒く染めるよう強く指導され不登校になったとして、大阪府に賠償を求める裁判を起こしています。
裁判の記録や代理人の弁護士によりますと、女子生徒は頭皮に痛みを感じながらも指導にしたがって髪を黒く染めましたが、学校側は「染め方が不十分だ」と4日に1度のペースで繰り返し黒く染めるよう指導し、修学旅行や授業への参加も禁じるなどしたということです。
その後、女子生徒は不登校になったということで、学校側から精神的苦痛を受けたとして、大阪府に慰謝料などおよそ220万円の支払いを求めています。
これに対し、大阪府は争う姿勢を示しています。向井正博教育長は今月17日の記者会見で、「自然な状態を尊重することが基本だが、今回のケースでは、3人の教諭が生徒の髪の根元を確認し、生まれつき黒髪だったことを前提に指導している」と説明しています。
一方で、府立高校での頭髪指導の実態を把握するため、校則の内容や生まれつき髪が黒くない生徒にどう対応しているかなど18項目にわたる緊急の調査を今月13日から行っていました。
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