戦艦山城
ポール・アレン氏率いる米調査団が、スリガオ海峡で撃沈された戦艦山城を発見
米マイクロソフト共同創業者のポール・アレン氏(64)が率いる沈没船探査チームは26日夜、ミンダナオ地方スリガオ沖で米軍に撃沈された旧日本海軍の戦艦山城を発見したと発表した。
同チームは来月にかけてスリガオ海峡とボホール沖で山城など日本艦船計6隻の探査を行っており、残る5隻の発見も目指している。ただ、スリガオ海峡は海流が強く、探査を困難にしているという。
同チームが探査に使用する調査船「ペトレル号」のフェイスブックページは同日夜、音波によるマルチビーム測深機で得たデータから作成した山城の画像と、ペトレル船内のモニター画面で海底の山城の映像を確認する写真を掲載した。
調査チームは「山城は海底でさかさまになった状態で発見された」としている。今後、船体の詳細を確認、写真や動画も公開していく予定。
ペトレル号は海底6千メートルまで探査できる最新技術装備を有した調査船で、過去にシブヤン海に沈んでいた戦艦武蔵の船体やフィリピン海に沈んでいた米海軍の重巡洋艦インディアナポリスの船体の一部発見にも使われた。
今回、山城の他に探査が行われているのは、1944年10月に同海峡で撃沈された戦艦扶桑、重巡洋艦最上、駆逐艦満潮、朝雲、山雲の計6隻。
ただ、最上については、ビサヤ地方ボホール島沖海底2000メートルに沈んでいるため、期間も限られていることから、来年以降の探査になる可能性が高いとしている。(冨田すみれ子)