ビットコイン値上がりの波に乗って投資する方法は一つだけではない。

ビットコイン:どうなる今後の1年

  年初来で893%値上がりした仮想通貨のビットコインは、取引認証などでコンピューターを多大に利用するため、その需要拡大でアジアのテクノロジー企業がプラスの影響を受ける銘柄として浮上してきた。

  例えば、半導体の受託生産で世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)はビットコインのいわゆるマイニング(採掘)を手掛ける業者向けの売り上げを伸ばしている。この分野での競争が激化し、取引認証に必要な計算が複雑化するにつれ、マイニング向けに優れた機器を求める需要は強まる。

  サンフォード・バーンスタインの半導体アナリスト、マーク・リ氏は 「軍拡競争の様相だ」と指摘。「かなり集約的な技術を使うほか、システム内でビットコインの採掘を可能とする非常に処理速度の速い半導体が必要だ」と説明した。

出典:バーンスタイン分析

  同氏によると、TSMCの技術を利用する主要なマイニング関連企業には中国のビットメイン・テクノロジーズが含まれる。また、半導体パッケージに関わる企業として、台湾の日月光(アドバンスト・セミコンダクター・エンジニアリング=ASE)とシリコンウエア・プレシジョン・インダストリーズを挙げた。

  野村証券の和田木哲哉アナリストはビットコイン値上がりから恩恵を受けられる日本の半導体関連銘柄として、アルバックアドバンテストに言及している。

  また、ビットメインのようなマイニング企業は特定用途向け集積回路(ASIC)づくりの一部を台湾の創意電子アルチップ・テクノロジーズに委託するともバーンスタインは説明。両銘柄とも年初来で株価が180%余り上昇している。  

Source: Bernstein
Source: Bernstein

原題:Bitcoin ‘Arms Race’ Is Proving a Boon for These Asian Companies(抜粋)

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